

肩甲骨を整えると「スクワット」の効果大!?すぐできる肩甲骨ストレッチ&エクササイズ
何故、肩甲骨を整えるとスクワットの効果がアップするのか?
まずは肩甲骨を整えずにスクワットを行うとどうなるかを考えてみましょう。ほとんどの人が背中が丸くなっている「猫背」の姿勢となっており、肩甲骨は外に開いた状態となっています。その状態のままスクワットを行うと、お尻や太もも裏の筋肉に効かないばかりか腰や膝への負担が大きくなってしまうことが考えられます(写真参照)。
そこで、肩甲骨を整えておくことにより胸を前に突き出した姿勢を作ることができ、背中をまっすぐにした姿勢が作りやすくなります。するとお尻や太もも裏の筋肉に効かせることができる上、腰や膝への負担も軽減させることができると考えられます。

「スクワットの効果を感じない」という方、今すぐ肩甲骨の状態をチェック!
「スクワットをしているけれど、エクササイズの効果をあまり感じない…」という方は今すぐ肩甲骨の状態をチェックしてみましょう!
壁にかかと、お尻、肩(肩甲骨)、頭をつけて立ってみましょう。頭がつきにくく感じたり、頭を壁につけると背中と壁の間に隙間ができてしまったりする方、肩甲骨が外に開いて背中が丸くなった状態でスクワットをしているかもしれません!今すぐストレッチとエクササイズで肩甲骨を整えておきましょう!

肩甲骨を整えるストレッチと効果を高めるポイント
肩甲骨が外に開いて背中が丸くなってしまっている場合、「テニスボールを用いたストレッチ」が有効です。テニスボールを左右の肩甲骨の間にある胸椎の部分に合わせてセットし、〈下→真ん中→上〉とずらしていきながらストレッチしていきます。
【テニスボールを用いたストレッチ】
1.まず最初はテニスボールを肩甲骨下部のライン上に合わせ、両膝を立てて仰向けになります。手のひらを天井に向けて、写真のように息を大きく吸いながら両腕をゆっくり大きく下から上へ、開くように頭上まで上げたら・・・
2.息を大きく吐きながら閉じるようにゆっくり大きく下ろしていき元の位置へ。これで1回です。テニスボールを肩甲骨中部、肩甲骨上部のライン上へとずらしていきながら、上記の動作を3回繰り返します。

このストレッチでよく有りがちな間違いが、浅い呼吸で両腕を早く動かしてしまうことです。ストレッチ効果を高めるには、大きく深い呼吸を意識しながら、両腕をできるだけゆっくり大きく動かすことが重要です。
このストレッチを行った後、先程のチェックをしてみましょう。胸椎の強い後弯が減少した結果、かかと、お尻、肩、頭とスムーズに壁につけることができ、壁と背中の間の隙間がなくなっていることを感じられるはずです!
肩甲骨を整えるエクササイズと注意すべき3つの点
ストレッチで丸くなった背中をリセットし、肩甲骨の内転方向の動き(内側へ引き寄せる動き)への制限を解除したら、次に肩甲骨内転筋群を強化するエクササイズを行います。
【肩甲骨内転筋群を強化するエクササイズ】
1.うつ伏せになり、両腕を肩のライン上に伸ばします。親指を天井に向け、胸を床から浮かした体勢をとります。これがスタートポジションです(写真上)。
2.息を吸いながら左右の肩甲骨を内側に引き寄せることで横に伸ばした両腕を上に上げていき3秒間キープ(写真下)し、息を吐きながらスタートポジションへ。このとき両腕を完全に下ろし切らないようにしましょう。

このエクササイズでよく有りがちな間違いが3つあります。1つは頭を上げて行ってしまうことです。「頭を上げる」ということは頚椎を伸展するということになり、そうすると頚椎の中を通る脊柱管が狭くなってしまいます。動作中は肩甲骨の間にある胸椎と後頭部を結ぶラインが一直線となるようにしましょう。
もう1つは両腕を上げると同時に上体を反らしてしまうことです。上体を反らしてしまうと腰への負担が大きくなり、腰痛の原因となってしまいます。上体を反らさずに、あくまでミゾオチから上の部分を軽く起こした状態をキープしたまま、肩甲骨を内側に引き寄せることで両腕を上げる動作を繰り返すように心がけましょう。
そして呼吸を止めてしまうことです。呼吸を止めてしまうとエクササイズ効果がダウンするだけでなく、血管への負担が大きくなり危険です!そのためエクササイズ中は呼吸を止めないようにしましょう。この肩甲骨エクササイズの場合、両腕を上げたときに息を吸い、下ろすときに息を吐くようにすると効果的です。
15〜20回3セットを、1分程度の休憩を挟みながら行ってみましょう。
肩甲骨を整えたら「背中をまっすぐにした姿勢」でスクワットを行ってみましょう!
ストレッチとエクササイズで肩甲骨を整えたら、背中をまっすぐにした姿勢でスクワットを行ってみましょう!
目線は正面に向けて胸を前に突き出し、お尻をやや後ろに突き出すことで背中をまっすぐにした姿勢を作ることができます。

そうすることで前回ご紹介した「股関節を使ったスクワット」が可能となり、お尻の筋肉である大殿筋と太もも裏側の筋肉であるハムストリングス上部に効き、ヒップアップと下半身の引き締めに繋げることが期待できます!
早速トライしてみてください!
- 執筆者:
- 町田 晋一