

ガニ股が効く!「内もも」のたるみをとるスクワット★
内ももは使いにくい
私達は、おぎゃぁと生まれたその時から股関節が外を向いています。赤ちゃんが膝を開いてがに股でベビーカーに乗っている姿を見たことがあるのではないでしょうか。そして、よたよたと歩きはじめると、左右によろけて転んでしまいます。それは、股が開いていて体重が足の外側へかかるためです。
成長して足を閉じることができるようになっても、椅子に座っていて気づくと股が開いているなど、足は開きやすく閉じにくいようにできています。つまり、足を閉じる筋肉である内ももは、意識しないと使えないようにできています。ですから、内ももを引き締めるために筋肉を使うのは、特に難しいのです。
内ももを使うスクワット
内ももを鍛える方法は、座ってボールを膝にはさんでつぶすなど手軽な方法も様々ありますが、内ももの筋肉を最大に使って刺激をする方法は、バレエでもあるプリエ2番(股関節を外へ大きく開くスクワット)です。
内ももの筋肉が大きく引き伸ばされてから、しっかりと縮めるエクササイズです。ボールをつぶすエクササイズももちろん内ももの力は使われますが、筋肉の伸び縮みが小さく、その点では内ももへの刺激は少ないといえます。
足を肩幅以上に開いて、太ももの骨を股関節から外にねじって「がに股」の状態で立ちます。息を吸いながら、尾骨を真下に突き刺すように上体を落とし、膝をつま先と同じ方向へ曲げます。
その際、骨盤から背骨までを床と垂直に保ち、内ももの筋肉が最大に伸ばされるのを感じます。かかとにしっかりと体重を乗せるようにしましょう。息を吐きながら、お尻を締め、内ももを収縮させるイメージを持ちながら立ち上がります。4秒かけて重心を落とし、1秒で立ち上がることを10回繰り返します。

もし、最初バランスを崩しやすいようでしたら、背中を壁につけて寄りかかり、壁に背中を上下滑らせるようにして行ってもいいでしょう。慣れてきたら、重心を落とした体勢でキープしたり、肩入れをするストレッチをしてもいいでしょう。
なぜがに股?
がに股にしたり、足を開いたりするのに、なぜ内ももが刺激できるのかというと、意識の持ち方に寄ります。
バレリーナは、がに股で引き締まった内ももをしていますが、内股よりもがに股にした方が股関節を大きく動かせるように人間の骨格ができているということと、内股よりがに股の方が、実は内ももの筋肉は使われやすいようにできているからです。彼女たちは、内ももの筋肉を意識して足を動かすことによって、引き締まった脚を作っています。

ちなみに、内股(膝が内側を向いている・股関節が内向き)だと、内ももやお尻の筋肉が使われない代わりにももの表の筋肉が過剰に使われてしまい、ボールをはさむエクササイズをしたとしてもももの前ばかりが発達するという結果になりかねません。ボールをはさむ場合も、内ももの後ろ側にハンカチをはさんでいるようなイメージでつぶしてあげると、内ももを効果的に使うことができます。
おわりに
いかがでしたか?同じスクワットでも、やり方を変えたり、意識の持ち方が違うだけで、実はまったく意味の違うスクワットになってしまうのです。内ももを意識して使えるようになり、日常生活でも内ももにスイッチが入るようになると、変化が表れるのが早くなるでしょう。
- 執筆者:
- 美宅 玲子