快眠をもたらす!三種の神器ならぬ“三種の寝具”とは
なめちゃいけない!環境の力
目覚めのいい朝をつくる睡眠時の姿勢は、知識とナイトストレッチだけでカバーできないとはどういうことか!?そこには欠かせないもう1つのポイントが存在します。それは「OKな寝姿勢」に導く「睡眠環境」です。
OK和男の専門分野から、わかりやすい例えをご紹介しますと、姿勢の良し悪しが健康面・美容面・印象・脳の働き・精神面への影響など、想像を超えるほどの影響力を持つこと、そして悪い姿勢と良い姿勢の違いを「知識」として知っている。さらに「猫背を解消して姿勢を改善するストレッチ」を覚えて実践している。ところが「作業環境・生活環境」が整っていない。
具体的には、「靴が足に合っていない・椅子の高さや座面の形状が体格に合っていない・机の高さが悪くて足を置くスペースもないので捻じれてパソコンに向かっている・夏は暑さに冬は寒さに身体が悲鳴を上げている・埃っぽくて鼻がムズムズする・・・」
こんな環境では、いくら姿勢について知識があり、ストレッチを習慣にしていても、作業効率も生活の質も向上しきれません。
同様に、睡眠時の姿勢についての知識とストレッチを身につけて心身を整えても、睡眠環境が整っていないと目覚めのいい朝はやってきません。
環境の力により、姿勢も寝姿勢も人生も大きく影響を受けてしまうのが人間です。
睡眠環境って?
「睡眠環境」と聞いて何を思い浮かべますか? 代表的なところとして「寝具・室内の温度・湿度・寝間着(パジャマ)・音・光・香り」といったものがあります。中でもダイレクトに姿勢を変える影響力をもつものは「寝具」です。
首や肩に負担をかけない枕と、背骨の曲がり・体圧・寝返りなどに影響を与える敷布団(マット)や掛け布団選びが大切です。
寝姿勢に影響する寝具
今回は、代表的な3つの寝具のポイントをご紹介します。
1:枕で不良姿勢を改善
まずは何といっても、高すぎず低すぎず後頭部から首にかけての隙間が埋まる高さの枕を選ぶこと。
枕が高すぎると、首が前方へ曲がり(頸椎過屈曲/けいついかくっきょく)気道が塞がれるので、睡眠時無呼吸症候群の原因や、首のシワの原因につながってしまいます。
逆に低すぎる枕は、顎が上がり(頸椎過伸展/けいついかしんてん)頸椎に負担がかかり首や肩のコリとなり、気持ちのいい朝の目覚めを台無しにしてしまいます。
自分の体型に合った枕の高さ(生理的湾曲を妨げない高さ)の枕は、呼吸もしやすく寝返りも打ちやすいですよ。理想の高さの目安は、横向けに寝た時におでこの中央・鼻・顎・胸が一直線になり布団と平行になること。
頭部をしっかり支える弾性と吸湿性・放湿性の良い素材であればさらに快適です。大きさ(面積)は、寝返りを打っても頭がはみ出さない横幅(50~60㎝)と、頭部から肩先全体を支える奥行があると快適です。
2:敷布団(マット)で背骨のS字カーブを支える
敷布団は適度な硬さがあるものがOKです。柔らかすぎると腰のあたりが深く沈み込んでしまい、寝がえりが打ちづらく腰痛の原因にもなります。反対に硬すぎると骨があたり痛くなってしまうので、快眠の妨げになります。
適度な硬さの目安は、畳に綿布団を1枚敷いたくらいの感覚です。ちなみに私は、部位により硬さや素材を変えてつくられたものを使っています。
3:掛け布団はサラッとフィットして快眠へ導いてくれる
熟睡するためには、保温性・吸湿性・放湿性に優れた素材で身体にフィットしているものがOKです。シルクのように肌触りが良く摩擦が少ない素材ならば、寝返りもスムーズにできます。季節や室温に合わせて選択しましょう。
寝床内環境を整えて美を育みましょう
この3つの寝具のポイントを参考にして、身体への負担が少ないOKな寝姿勢を保ちましょう。
保温性・吸湿性・放湿性が良い寝具で寝床内環境(理想は、温度33±1℃・湿度50±5%)を整えてぐっすり眠れば、心身の疲労はスムーズに回復して、寝ている間に綺麗をつくってくれますよ。
次回は、その他の寝室環境や身心の快眠調整法についてお届けします。お楽しみに。マハロ~。
- 執筆者:
- OK和男