外の暑さと中の冷房で乱れた自律神経を整える、ゆったり『ヨガ』
ヨガで背骨をしなやかにしよう
自律神経をはじめ、脳から全身へとつながる神経は、背骨(脊柱)を通っています。私達と同じ脊椎動物である魚は、背骨をしなやかに動かして泳いでいますが、私達人間は、長時間同じ姿勢で座ったり立ったり、その人それぞれのクセのある姿勢を続けることが多いため、背骨が硬くなってしまったり、ゆがんでしまうことがあります。
背骨の位置がずれて硬くなると、内部を通る神経が圧迫されて神経症状が出る場合もあります。しなやかで、動いても元に戻る背骨の状態をつくることが、自律神経の働きをよく維持します。ヨガで、硬くなってしまった背骨周りをやわらかく強くしていきましょう。
マーメイドのポーズ
両膝を右へ倒した横座りをします。横座りに痛みがある場合は、あぐらや足を伸ばした体勢でも構いません。
左手を横の地面に置き、息を吸って右腕を上に持ち上げます。吐きながら上体が風になびいていくように左へ倒します。右側の体側やワキ、腕が気持ちよく伸びるのを感じながら、ゆっくり大きな呼吸を3~5回繰り返します。
息を吸いながら起き上がり、横座りの向きを反対にして、反対側でも同様に行います。背骨が左右にしなる柔軟性と、姿勢を維持する筋力を養えます。
マーメイドツイストのポーズ
両膝を右へ倒した横座りをします。余裕があれば、右足を左ももにかけます。横座りが痛い場合は、あぐらや足を伸ばした体勢でも構いません。
骨盤から背骨を木のようにまっすぐ伸ばして座り、息を吸って、吐きながら背骨を右へとねじり、左手を右ももへ添えます。右手は右後ろの地面に置くか、腰の後ろに巻きつけるようにします。ゆっくりと深い呼吸を3~5回繰り返し、背骨やお腹の中が呼吸でマッサージされて柔らかくなる感覚を味わいます。
息を吸いながらポーズをゆるめて脚をほどき、反対側でも同様に行います。背骨をねじるポーズは、背骨のゆがみを取ります。
マーメイドで反るポーズ
両膝を右へ倒した横座りになります。横座りが厳しい場合は、あぐらや足を伸ばした体勢でも構いません。
右手を右後ろの地面に置きます。息を吸いながらお尻を持ち上げて、左手を天高く伸ばして反ります。ゆっくりと大きな呼吸を3~5回繰り返します。息を吐きながらお尻を下ろして一息つきます。反対側でも同様に行います。
日常生活で背骨を反らせる機会があまりないため、硬くなっていることがあります。特にみぞおちのあたりが縮まっているのを伸ばせると、胃腸の働きを中心に自律神経の働きを整えます。無理のない範囲で少しずつ伸ばしましょう。
マーメイド前屈のポーズ
両膝を右へ倒した横座りになります。横座りが厳しい場合は、あぐらや足を伸ばした体勢でも構いません。
両手を前の地面につき、息を吐きながらゆっくりと上体を前に倒します。少し右へずれて倒れる傾向があるので、正面に倒します。ゆっくりと深い呼吸を3~5回繰り返します。余裕があれば、両手で左へと歩き、おでこと左の膝を近づけます。
息を吸いながら起き上がり、反対側でも同様に行います。股関節や骨盤、腰周りの筋肉の硬さを和らげます。
おわりに
いかがでしたか?真夏でも、案外体が硬くこわばっていたことが分かるのではないでしょうか。背骨をしなやかに保って、自律神経の働きを正常に維持し、夏を少しでも快適に過ごせますように。
- 執筆者:
- 美宅 玲子