【春の心を整えるヨガ】怒りっぽく、胃腸が不調の時にはこのポーズ!
心と体の生命学~アーユルヴェーダ
インドの伝統生命学、アーユルヴェーダでは、私たちが不調になったり病気になったりするのは、心身の3つの性質(ヴァータ・ピッタ・カパ)のバランスが崩れるからと言われています。
ヴァータは風に例えられ、冷たく乾燥して動きのある性質。心もうつろいやすく身体は落ち着きなく動き回ります。ピッタは火に例えられ、熱く情熱的で物事を転換させる性質。胃腸の消化にも関わります。カパは土に例えられ、重く湿って物事の土台をつくる性質。どっしり安定した心身で免疫にも関わります。
その中でも、変化に適応して頑張る情熱を持ったピッタが過剰になると、かえってバランスが崩れて胃腸の調子がイマイチになったり、怒りっぽくなったりするものです。
ピッタの過剰を抑えてバランスを整えていきましょう。
ねじり系のヨガポーズ
ねじり系のヨガポーズは、消化器系に働きかけます。胃腸の調子を整えると同時に、お腹や胸周りの気のつかえを取り、めぐりを良くして気分をすっきりさせます。
身体のゆがみを取り、ピッタの過剰を抑えて心と体のバランスを整えます。
ねじりのポーズ
あぐらをかいて座り、右膝を立てます。余裕があれば左ももの向こう側に立てます。息を吸って骨盤を立て背骨を伸ばし、吐きながら左腕で右膝を引き寄せるようにして右に背骨をねじっていきます。
右肩から遠く後ろを眺めるようにします。余裕があれば合掌をします。ゆっくりと3~5呼吸繰り返した後、息を吸いながら元に戻ります。
反対側も同様に行います。
三日月のポーズ
足をそろえて立ち、息を吸いながら両腕をあげて耳をはさむようにして手を頭上で組み、人差し指を上に伸ばします。息を吐きながら上体を右へ倒し、右の遠くの空を眺めるようにして3~5呼吸ゆっくり行います。
息を吸いながら元へ戻り、反対側も同様に行います。
このポーズはねじりではありませんが、消化器系が集まる胴体部分をよく伸ばし、胃腸の働きを整え、気の流れをよくして怒りっぽくなりがちな感情を流してくれます。
英雄座のポーズ
両足もしくは片脚を伸ばした割座になり、足首が痛くなければつま先を伸ばします。両手を後ろにつき、息を吐きながら上体を無理のない高さまで倒していきます。
両膝は腰幅以内の幅にとどめ、膝が床についた状態を保ちましょう。嫌な痛みが出るなら、やめましょう。
余裕がある方はそのまま上体を後ろに倒して仰向けになり、両手をバンザイして互いに肘を持ちます。
ゆっくりと呼吸を3~5呼吸繰り返したのち、手で床を押してゆっくりと起き上がります。正座になって上体を前に倒し、休みます。
このポーズもねじりではありませんが、消化器系のあるお腹周りを伸ばし、感情の鬱屈を取り払います。
おわりに
いかがでしたか?胴体周りの動きで、心身のつかえが取れて、すっとした感じを得られたでしょうか。滞りなく巡りのいい心と体で、環境の変化の激しい春を、自然に乗り越えていけるといいですね。どうぞお役立てください。
- 執筆者:
- 美宅 玲子