「カッピング(吸い玉)」の効果とは?種類や施術方法を美容家が解説 「カッピング(吸い玉)」の効果とは?種類や施術方法を美容家が解説
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「カッピング(吸い玉)」の効果とは?種類や施術方法を美容家が解説

《修得資格》 AEA 日本エステティック業協会 上級エステティシャン JEEC エステティシャン ディプロマ JDHAダイエット協会 プロフェッショナルアドバイザー AEAJアロマセラピー デ…
2019年05月21日
背中に丸い痕が残る「カッピング」、美容に詳しい方はご存じの方も少なくないはず。気になる効果や施術内容は、具体的にどのようなものなのでしょうか?今回は、エステティシャン歴15年以上の美容家Madoka先生に「カッピング」について詳しくご解説いただきました!

「カッピング」の具体的な施術方法とは?

カッピング
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「カッピング」は中国の伝統的な民間療法と言われ、美意識や健康意識の高い世界中のセレブやスポーツ選手も取り入れている施術です。

日本では美容クリニック・整体・エステサロンなどで行われていますが、やり方によっては資格が必要になるので、確かな技術のあるところで受けるのがおすすめです。

吸い玉療法
ガラス管の容器の中を火で温め、真空状態にして皮膚に吸引させる方法です。整体やエステサロンで行われている最も多いカッピングです。

吸い付く刺激で血行やリンパ液の流れが良くなり、老廃物が流されていきます。

瀉血(しゃけつ)療法
針で皮膚を刺して、出血させた後に容器で吸引させる方法です。日本では、瀉血は医療機関で資格や免許を持った方でないと医師法に違反します。

スライド吸引法
オイルを塗った皮膚に容器を滑らせて、吸引していく方法。ただ吸引させるよりも血行促進の効果が高まるので、効果を早く求める方はスライド吸引法がおすすめです。

美容家が解説!カッピングで望める効果

カッピング
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美肌効果
血流が良くなることで皮膚の新陳代謝が上がったり皮膚の再生力・免疫力の向上乾燥・アレルギー・赤みなどの皮膚のトラブルが改善すると言われています。

むくみ・ダイエット効果
血流が良くなり老廃物が流れると血液やリンパの流れが良くなり、むくみの解消につながると考えられます。それによって全身の巡りが高まり、痩せやすい身体づくりにつながります。

肩こり・腰痛などへの効果
吸引による圧力が筋肉に加わることで、血流が良くなり老廃物が流れ、滞っていた筋肉が柔軟になります。筋膜の伸縮性を高め、筋肉の緊張もほぐすので疲労回復にも期待ができます。

便秘解消
吸引による圧力が加わることで、腸のぜん動運動を促すことができます。腸が動くことで腸内が活発になり、便秘改善にも効果的です。

自律神経への効果
吸引により全身の血流が良くなることで、交感神経が過敏になることを抑え、自律神経のバランスが良くなると言われています。疲労をとり、体がリラックスできるようになります。

カッピング初心者向け!施術前の心得

カッピング 効果
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痛みへの過度な心配は不要
強く吸引されるので最初は驚いてしまうかもしれませんが、耐えられなかったと聞くことはあまり無いのでご安心ください。

凝っている肩や背中は、吸引される刺激が心地よく「気持ちいい」「クセになる」と言われて、吸引中に寝てしまう方もいらっしゃいます。

カッピングの痕で健康状態がわかる
カッピングの痕で健康状態がわかると考えられていて、痕の色味が紫色の濃い色ほど血流が滞っていて疲労が溜まっていると言われます。

代謝が悪いと痕が残りやすい
暗い紫の色は、老廃物がたまり、血流が滞っていて、筋肉も硬いです。代謝が悪くなっている状態だと、1週間~10日ほど皮膚に痕が残りやすいです。薄いピンクの色だと、血流がよく代謝が良い状態。2日ほどで消えるでしょう。

同じ肩や背中でも左右差があったり、色味が異なります。色の出方によって疲労度も異なるので、見た目でどこが疲れているのか判断できます。

カッピングで効果が見込めない部位はある?

カッピング
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カッピングは血流を良くして滞りを改善するので、容器を吸着できる箇所であればどこの部位にでも効果が期待できます。

しかし皮膚から筋肉の深部まで吸引し、血流やリンパの流れを良くしていくので、効果がない部位もあります。

バストライン・バストアップ
鎖骨下の大胸筋にカッピングをすると、肩こりや腕の疲れに効果的です。胸の筋肉が柔軟になることで呼吸がしやすくラクにはなりますが、バストライン・バストアップへの効果は期待できません。

脂肪が厚い部位
ダイエットに効果的なカッピングですが、皮下脂肪の多く付いている部位は、その奥の筋肉を引っ張ることが他の部位に比べると弱くなります

太もも・お腹・腰まわり等やらないよりは効果が望めますが、肩・腕・背中などに比べると効果が感じにくいでしょう。

カッピングを家庭でやる方法はあるの?

カッピング
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最近ではインターネットでも自宅でカッピングができるようなグッズが売られています。どの部位にどの程度の効果が欲しいのか、使い勝手によっても異なります。

プラスチックタイプ
プラスチックのカップを皮膚にくっつけて、専用の空気抜きを引き抜いて吸引していきます。空気を抜くための器具が別途付属品で付いていることが多いです。

手の届く部位は自分でもできますが、背中や肩などの背面は誰かに引き抜いてもらうか、空気抜きがチューブタイプのものを選ぶのがおすすめです!

吸引力を調整できるので、しっかりと自宅でカッピングしたい方はプラスチックタイプがおすすめです。

シリコンタイプ
カップを皮膚に押し付けるだけでくっつくタイプです。シリコンのカップを部位に貼り付けて、中の空気を抜いてさらに皮膚に密着させます。

カップの大きさによって吸引力が変わリ、大きめのカップの方が吸引力は大きいです。痛みや痕が心配な方は、容器が小さめのタイプを選ぶと不安なく始めることができるのでおすすめです!

カッピングで嬉しい効果を手に入れよう

カッピング 効果
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カッピングは賢く取り入れると、嬉しい効果が望めます。今回は家庭のホームケアについてもご紹介しましたが、初心者の方は冒頭でご紹介したように有資格者の方に施術をお願いするのが安心でおすすめです。

嬉しい効果も望めるカッピング。気になる方はぜひチャレンジしてみてくださいね。

執筆者:
丹沢まどか