美背中エクササイズで注意すべき!効果ダウンのやり方
ベントオーバー・ローイングでよくある間違い
ベントオーバー・ローイングを指導していて、よくある間違いが1つあります。それは「背中をまっすぐにする」ということと「背中を反らす」ということを混同してしまっている点です。
この2つの違いは、下の写真を見ると一目瞭然です!写真左側が背中をまっすぐにした正しいフォームであるのに対し、写真右側は背中を反らしたフォームです。
では何故背中を反らして行うと良くないのか?骨盤の前傾が強まり、腰椎が過度に反り返った状態となるので、腰を傷めやすくなってしまうからです。また、骨盤の前傾が強くなるということは、腹筋群の筋力が低下しやすい状態でもあるので、お腹痩せ効果をダウンさせてしまうことにもなります。
動作中は出来るだけ、頭からお尻を結ぶ線が一直線となるように心掛けてみましょう。
背中の反りを抑制するストレッチ
「それでもどうしても背中が反ってしまう…」という方には、エクササイズを行う前にストレッチで、骨盤をニュートラルにすることをお勧めします。以前にもお伝えしましたが、骨盤を過度に前傾させている背景として腸腰筋や大腿直筋の強い緊張が考えられます。
そこでまずは腸腰筋と大腿直筋の強い緊張をストレッチで緩めていきます。
【腸腰筋・大腿直筋ストレッチ】
前脚の膝を立て、後ろ脚の膝は伸ばした状態で脚を前後に開きます。骨盤を正面に向けて腰部をやや丸めて骨盤を後傾させた上で、立てた膝に両腕を乗せてて重心を真下に落とすことで、腸腰筋がストレッチされます(写真上)。
そこから膝を曲げて足の甲を捉えると、大腿四頭筋の1つである大腿直筋がストレッチされます(写真下)。腸腰筋と大腿直筋へのストレッチの決め手は骨盤にあります。骨盤を後傾し、更に正面に向けた上で股関節を伸ばすようにしましょう。
心地よいストレッチ感が得られるところまで伸ばし、段階的に可動域を広げながら20〜30秒間伸ばし続けることで効果が期待できます!
骨盤後傾方向の動きを高めるストレッチ
腸腰筋と大腿直筋の緊張をストレッチで緩めたら、次に骨盤後傾方向の動きを高めるストレッチを行います。このストレッチを行うことで腹筋群が機能しやすくなり、背中の反りを抑えることが可能になります。
こちらも以前ご紹介したことがあるストレッチですが、おさらいをしておきましょう。
下の写真のように四つん這いになり、手足の幅はそれぞれ肩幅と腰幅に合わせます。顔は下に向けたままにして、息を吸いながら腰を反らせ、次に息を吐きながら腰を上に突き上げるように丸める動作を10回繰り返します。
少しずつ腰を丸める動きを大きくしていくことがポイントです。
背中のラインに留意して再度エクササイズを行ってみましょう!
ストレッチを行ったら、背中のラインを今一度留意してベントオーバー・ローイングを行ってみましょう。ストレッチをする前よりも、背中の反りが軽減されているハズです!
ご自分のフォームが鏡で確認しにくいので、お友達やご家族に背中がまっすぐになっているかどうか確かめてもらうとよいでしょう。是非お試しください!
- 執筆者:
- 町田 晋一