ほんの少しの工夫で効果が高まる!首の伸展のストレッチ ほんの少しの工夫で効果が高まる!首の伸展のストレッチ
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ストレートネックを改善するコツ!首の伸展のストレッチ

トレーナー歴15年、リカバリー&ボディメイクトレーナーとして5000名以上の方々を指導。 パーソナルトレーナーの普及のため、28歳の時にパーソナルトレーナー派遣会社を設立。29歳の時に渡米、ニュ…
2018年06月06日
首は、重い頭部を支え不安定であり、また外からの力に対して弱い構造であるため、損傷を起こしやすい部位です。首の怪我は種類も、深刻度も様々ではありますが、日々の取り組みによって痛みの予防や改善ができます。今回は首の伸展について考えていきます。正しい方法で取り組み、効率の良いトレーニングをしていきましょう!

首の機能、落ちてませんか!?

頚部は、屈曲、伸展、側屈、回旋と広い可動域を持つことにより、視覚、聴覚、嗅覚などの情報収集を行い、頭部の平衡感覚による身体の位置コントロール、さらには運動の方向付けなどスポーツ活動には欠かせない機能を担っています。

お仕事や運動で作られてしまった姿勢不良の方の中には、首や肩の筋肉が発達し、頚椎の中下位に付着する、斜角筋の緊張による可動域の減少が見られる場合も。

これらの場合には、頚椎の前弯の減少も発生する、いわゆるストレートネックの状態を引き起こす恐れもあります。首の機能を正しく取り戻し、健康な生活を手に入れましょう。

首の機能
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まずは姿勢を正しい位置に

ストレッチの前に、まずは姿勢を確認しましょう。

下の写真では、頭部が前方にあり、腰も姿勢も崩れ、姿勢が悪くなっていることがお分かりいただけるでしょうか。

悪い姿勢
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下の写真のように、背中をスッと伸ばし、頭部を背骨の上に乗せるようにして立ちます。お腹に力を入れて、膝も伸ばしましょう。

良い姿勢
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姿勢を横から見たときに、確認するポイントがあります。

上から、耳垂(みみたぶ)、肩峰(首から肩まで触っていって、一番外側にでっぱった骨)、大転子(大腿骨上部の外側の出っ張り)、膝関節前部、外果前方(外くるぶし前方)が一列に並ぶ姿勢は理想的な姿勢と言われ、身体における重心線とほぼ一致します。

鏡などで、ご自身の姿を確認しながら、正しい位置に修正をしてみてください。

胸鎖乳突筋のストレッチ

身体が正しい位置に修正できたら、首のストレッチを行いましょう。今回は首の伸展動作のストレッチです。

伸ばしていただく部位は、主に胸鎖乳突筋です。これは、耳の後ろにある出っ張りである頭蓋骨乳様突起から始まり、途中で分かれて、胸骨と鎖骨にそれぞれ付着します。

顎のあたりに手を添えて、ゆっくりと首の前方を伸ばして行きましょう。座った状態でも立った状態でも、構いません。深呼吸を行いながら、30秒ほど伸ばします。

伸展の参考可動域角度は50度です。首の可動域は、自由度が大きい割りに、代償動作が発生しやすいため、正しい姿勢でゆっくりと大きく伸ばせるように意識をして行きましょう。

胸鎖乳突筋のストレッチ
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下の写真のように頑張りすぎて、腰が反ってしまわないように気をつけましょう。

頑張りすぎて腰が反ってしまう
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首前方を伸ばしたときに、痛みを感じるようであれば無理をせずに、ご自分のできる範囲で行なってください。また過去に首に怪我をした経験のある方も無理をしないようにしてください。どうしても痛みが強く取り組めない場合には、医療機関などで相談をしてみてくださいね。

無理のない取り組みで、首の機能をアップして、快適な生活を手に入れましょう!

執筆者:
伊藤 晃一