ストレートネックを改善するコツ!首の伸展のストレッチ
首の機能、落ちてませんか!?
頚部は、屈曲、伸展、側屈、回旋と広い可動域を持つことにより、視覚、聴覚、嗅覚などの情報収集を行い、頭部の平衡感覚による身体の位置コントロール、さらには運動の方向付けなどスポーツ活動には欠かせない機能を担っています。
お仕事や運動で作られてしまった姿勢不良の方の中には、首や肩の筋肉が発達し、頚椎の中下位に付着する、斜角筋の緊張による可動域の減少が見られる場合も。
これらの場合には、頚椎の前弯の減少も発生する、いわゆるストレートネックの状態を引き起こす恐れもあります。首の機能を正しく取り戻し、健康な生活を手に入れましょう。
まずは姿勢を正しい位置に
下の写真のように、背中をスッと伸ばし、頭部を背骨の上に乗せるようにして立ちます。お腹に力を入れて、膝も伸ばしましょう。
姿勢を横から見たときに、確認するポイントがあります。
上から、耳垂(みみたぶ)、肩峰(首から肩まで触っていって、一番外側にでっぱった骨)、大転子(大腿骨上部の外側の出っ張り)、膝関節前部、外果前方(外くるぶし前方)が一列に並ぶ姿勢は理想的な姿勢と言われ、身体における重心線とほぼ一致します。
鏡などで、ご自身の姿を確認しながら、正しい位置に修正をしてみてください。
胸鎖乳突筋のストレッチ
身体が正しい位置に修正できたら、首のストレッチを行いましょう。今回は首の伸展動作のストレッチです。
伸ばしていただく部位は、主に胸鎖乳突筋です。これは、耳の後ろにある出っ張りである頭蓋骨乳様突起から始まり、途中で分かれて、胸骨と鎖骨にそれぞれ付着します。
顎のあたりに手を添えて、ゆっくりと首の前方を伸ばして行きましょう。座った状態でも立った状態でも、構いません。深呼吸を行いながら、30秒ほど伸ばします。
伸展の参考可動域角度は50度です。首の可動域は、自由度が大きい割りに、代償動作が発生しやすいため、正しい姿勢でゆっくりと大きく伸ばせるように意識をして行きましょう。
下の写真のように頑張りすぎて、腰が反ってしまわないように気をつけましょう。
首前方を伸ばしたときに、痛みを感じるようであれば無理をせずに、ご自分のできる範囲で行なってください。また過去に首に怪我をした経験のある方も無理をしないようにしてください。どうしても痛みが強く取り組めない場合には、医療機関などで相談をしてみてくださいね。
無理のない取り組みで、首の機能をアップして、快適な生活を手に入れましょう!
- 執筆者:
- 伊藤 晃一