実はダイエットにもアンチエイジングにも効果的!!大根おろしのパワーとは 実はダイエットにもアンチエイジングにも効果的!!大根おろしのパワーとは
画像出典: fotolia

実はダイエットにもエイジングケアにも効果的!「大根おろし」のパワー

株式会社肉体改造研究所 管理栄養士。東京農業大学農学部栄養学科栄養学専攻 卒業 。食べることが好きで、新しいものを作りたいという思いから、商品開発職(惣菜のメニュー開発)に就きました。 そこから…
2018年01月23日
年間を通して出回っている野菜の一つに大根がありますが、寒い時期に出回るものはみずみずしく甘味が増してきます。この時期は加熱をしても美味しいですが、生のままおろして食べることで大根のパワーを十分に頂くことが出来ます。葉にも栄養素はたくさん含まれていますが、今回は白い部分をおろすことで期待出来る働きをお伝えしたいと思います。

大根の栄養価は?

大根は淡色野菜に分類されます。緑黄色野菜はよく聞くと思いますが、淡色野菜は緑黄色野菜に比べると栄養価は低くなります。タンパク質や糖質、脂質のような身体を作る栄養素は少ないですが、酵素などの体の調子を整えてくれる成分が多く含まれています。酵素とは消化や代謝を助けてくれるアシスタントのような役割をしているものになります。

また、水分が95%なのでカロリーが低いことからたくさん食べることが出来る満足度の高い食材の一つです。ちなみに、大根の葉の部分は緑黄色野菜と同じように栄養価が高いので、こちらも無駄なく使いたいですね!

大根
画像出典: fotolia

おでんよりサラダ、サラダより大根おろし

大根の栄養と効能を取り入れるには生の大根をすりおろしてあげることです。大根の辛味成分のイソチオシアネートやビタミンC、消化酵素のアミラーゼなどは熱に弱いという性質があり、熱を加えると大幅に減少します。

そして、辛味成分のイソチオシアネートは、切ったり、おろしたりすることで細胞が壊れて化学反応を起こしイソチオシアネートになります。しっかりと細胞を壊してあげることが大根の効能を効果的に取り入れることにつながるので、すりおろすことが最適な方法になります。

また、もう一つ注意点があります。すりおろしたてをいただくということです。時間の経過とともに揮発したり、酸化したりと効果も減少してしまいます。このことよりおろしたてがより効果を期待できます。(すりおろして20分以内には食べたいですね!)

大根おろし
画像出典: fotolia

辛味成分のイソチオシアネートとは?

イソチオシアネートには、抗酸化作用があります。体の中の活性酸素を除去してくれます。活性酸素とは体内で体を守る働きもありますが、増え過ぎると害になってしまうというものです。活性酸素は体内の細胞を酸化させることで老化やさまざまな病気を引き起こす原因になるといわれています。
活性酸素で身体が酸化すると…

・老化
・シミ、ソバカス、しわ
・生活習慣病
などの原因のひとつに。

また、咳止めや殺菌作用、抗炎症作用、食中毒の予防などにも有効です。かぜをひきやすいこの時期にはぴったりですね!

風邪
画像出典: fotolia

大根に含まれる酵素は?

・アミラーゼ(ジアスターゼ):でんぷん分解酵素
・プロテアーゼ:タンパク質分解酵素
・リパーゼ:脂質分解酵素

これらの酵素は消化を助けてくれる酵素になります。消化不良、胃もたれ、胸やけ等の防止といった効果があります

これらの酵素は体内でも作られますが、1日に作られる量は決まっており、食べ物からもきちんと摂取することが大切です。また、年を重ねるごとに作られる酵素の量は減っていきます。最近天ぷらなどの油の多いものを食べたら胃がもたれる…という人はとくに意識して取り入れたいものです。

また、アミラーゼ(ジアスターゼ)は血糖値の急激な上昇を抑えてくれる働きも持っています。血糖値が上昇することでインスリンが分泌され脂肪の合成が促進され、脂肪の分解が抑制されます。血糖値の急激な上昇を抑えてくれるということは脂肪がつきにくくなるということでダイエットにも効果があります。

ビタミンCも摂れる

大根おろしはビタミンCも含まれています。とくに大根の皮近くに豊富に含まれているので皮ごとすりおろしてあげるとさらに効果的です。

ビタミンCは、紫外線によるメラニンの生成を抑える働きがあり、シミやシワなどの肌トラブルを抑えるため、美肌効果があります。また、免疫力を高める効果もあります。

どうでしたか?
大根おろしはダイエットにエイジングケアに美肌などさまざまな効果が期待できます。だからといって大根おろしだけを食べても身体を冷やしてしまい逆効果になることもあります。バランスのよい食事を心がけたうえで大根おろしをプラスしてあげることで、これらの効果を十分に期待することが出来ます。

執筆者:
大島 久美