

冷え・凝り・イライラ…原因は“噛みしめ”!?不調を取る「口エクササイズ」
「噛みしめ」と不調の関係
歯を食いしばると、脳に信号が行きます。緊張は全身に伝わります。交感神経の働きで、血の巡りが悪くなって冷えたり、内臓へ行く血流が抑えられて不調が起きたりします。
本来、上下の歯は通常2~3ミリ程度空間を開けています(唇は閉じている)。歯と歯がつくのは、食べて物をかんでいる時と、強い力を出す時くらいのもので、1日24時間のうち、せいぜい25分程度と言われています。
それが、無意識でも歯を食いしばって(噛みしめて)いると、常にストレス状態・緊張状態に置かれていると、脳が判断してしまうのです。
また、噛みしめてあごが硬くなることで、体のバランスを取るセンサーの働きが鈍り、全身のゆがみにつながる場合もあります。

こめかみ・エラのマッサージ
それでは、噛みしめて硬くこわばってしまった筋肉をセルフマッサージをしてほぐしてみましょう。
噛みしめると「エラ」の筋肉が使われて、硬くなります。また、側頭部の筋肉も使われて、こめかみ部分も硬くなります。
エラを手の指でくるくるとマッサージ、こめかみも指先でくるくると、側頭部はこぶしを使ってマッサージをするのもいいでしょう。
右のこめかみに右手指、右のエラに左手指を当てて少し押し、じんわりとこめかみとエラを遠ざけるようにする「筋膜リリース」もおすすめです。
私達の骨や筋肉などの組織はすべて、筋膜に包まれており、その筋膜の滑りが悪くなり癒着することで、体の動きが悪くなったり血流が悪くなったりするからです。

「噛みしめ」予防エクササイズ
それでは、無意識に噛みしめてしまうことを予防する「口エクササイズ」をご紹介します。
噛みしめていることに気づいたら、または噛みしめそうになったら、唇をすべて歯の間に挟み込むだけです。これで、歯と歯がつくことはありません。
さらに、唇を葉の間に挟み込んだまま、口角を上げてみましょう。口周りがすっきりして、笑顔を作る表情筋のエクササイズになります。

おわりに
いかがでしたか?「噛みしめ」というちょっとしたことが、全身の調子に関わること、そしてそれを、ちょっとした意識でほぐしたり予防したりできることを実感して頂けたでしょうか。ぜひ、頭の片隅に置いて役立ててみてくださいね。
- 執筆者:
- 美宅 玲子