ヨガって体が柔らかくないとできないの? ヨガって体が柔らかくないとできないの?
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ヨガって体が柔らかくないとできないの?柔軟性だけではない、ヨガの働きかけ

中学から大学まで陸上競技に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生で…
2016年10月10日
こんにちは。美姿勢インストラクターの美宅玲子です。ヨガは、今や世界的にもポピュラーな健康法になりましたが、日本ではまだ『体が柔らかい人がするもの』というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。今回は、ヨガと体の硬い人との関係について、ご案内致します。

ヨガとは

ヨガの完成ポーズを見ると、体が柔らかくないとできない形が多いですし、そのポーズが取れないとヨガとは言えないのではないかと思われても、仕方ないかもしれません。

しかし、もともとヨガは、心豊かに人生を健康で幸せに生きる方途のひとつとして、追究されてきたものです。呼吸を整え、姿勢を整え、心穏やかに保つことによって、揺るぎない幸せを築こうということです。

ですから、本来誰もがヨガを実践でき、自分の体調に合ったポーズを通して、より快適な状態へと心身を導いていければいいのです。

ヨガのレッスンに出れば、必ず「無理をせず、マイペースで」と教わります。体の硬さに関わらず、心地よくできるポーズを選んで行うことが、健康ホルモンを出させてくれるからです。

ヨガのイメージ
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体が硬い人ほどヨガが効果的なわけ

体が硬い人は、柔らかい人に比べて、ストレッチをするポーズで抵抗や筋肉の突っ張りを感じやすいものです。『痛い』という感覚は心身を緊張させ、一時的に交感神経が優位になります。と同時に副交感神経が今か今かとスタンバイを始めます。そこでポーズを解くと、一気に緊張がゆるみ、副交感神経モードになってリラックスが深まります。

体が硬い人は、柔らかい人よりもその落差が大きいために、より深くリラックスを実感することができるのです。

また、体が硬い人は、柔らかい人よりもヨガを始めた時の変化がはっきり大きく出ます。それによって、モチベーションも上がりやすいのです。

ヨガのイメージ
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ヨガの体への働きかけは、柔軟性だけではない

「ヨガ=柔軟性」ではないことは、うっすら感じている方もいると思いますが、ヨガの体への働きかけは、筋力、持久力、呼吸心肺機能、集中力、リラックス、バランス感覚、コントロール力、内臓機能、ホルモンバランス、免疫力など、実に様々な要素があります。総合的に体力が高まるということです。

例えば、こんなポーズもあります。

板のポーズ

筋力、コントロール力などを使い、養います。

頭からかかとまでを一直線にします。骨盤の傾きを調整するお腹やお尻周りの筋肉の使い方に慣れるまでに、調整が必要な場合があります。

板のポーズのイメージ
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飛行機のポーズ

筋力、バランス感覚、コントロール力、持久力、集中力などを使い、養います。

片足で立って体を前に倒してキープするには、思いの外お尻やももの裏側の筋肉を使います。骨盤が左右に傾きやすく、それを防ぐために調整が必要です。呼吸を深めて集中とリラックスのバランスもとります。

飛行機のポーズのイメージ
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おわりに

いかがでしたか?ヨガのイメージが少し変わりましたでしょうか。集中力をつけたい人、リラックスをしたい人、持久力のある筋肉をつけたい人…様々な方に、ヨガはおすすめできます。それよりも、実践するうちに、心からの変化を感じて夢中になる方もいるでしょう。少しでも理解が深まれば幸いです。

執筆者:
美宅 玲子