気になるデリケートゾーンのお手入れ方法! 気になるデリケートゾーンのお手入れ方法!
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気になるデリケートゾーンのお手入れ方法!

株式会社ラ・シブヤ・アネラ代表取締役。美容薬学検定1級/ホリスティックビューティーアドバイザー。美容業界一筋17年での様々な経験やノウハウを活かし、化粧品・健康食品・美容機器の企画開発や美容に関するコ…
2015年11月02日
私たち女性にとって、デリケートゾーンはとっても大切です。しかし!!かゆみやかぶれ、ニオイ、黒ずみなどなど、様々な悩みはあるけれど、人には言えない、聞けない~そんな方も多いはずです。いまいち、あやふやなままで正しいケアを行わずに、自己流で間違ったケアをしていると菌の発生やニオイかゆみの原因となり悩みを悪化させてしまうことも!!今回はそんな聞きたくても聞けない女性のお悩みのひとつである、「デリケートゾーン」のお手入れに関してのお話です。

デリケートゾーンとは?

デリケートゾーンは、私たちの身体を覆う皮膚と粘膜とが混在する、とても特殊な部分になります。構造も複雑に入り組み、汚れがたまりやすく、さらに、アポクリン腺という汗腺も多く分布しているので、脇と同じように、ニオイやすくなってしまっています。

またお肌のPH値は弱酸性の約5~6.5となっていますが、デリケートゾーンのPH値は、約4.5~5であり、お肌に比べてより弱酸性となっています。通常、お肌は自らの力で弱酸性の状態を保つ機能を果たしますが、洗浄後はアルカリ性に傾いてしまうため、その働きが弱くなってしまいます。

洗浄によって、常在菌まで洗い流してしまっているため、アルカリ性に傾いたお肌では雑菌の増殖が加速してしまいます。その結果、抵抗力まで下がってしまい、デリケートゾーンのトラブルを引き起こしてしまうのです。

デリケートゾーンの悩み

デリケートゾーンのお悩みはこのようなものが多くなっています。

●かゆみ
デリケートゾーンは、他の皮膚に比べてお肌が薄くなっています。そのために、生理中のムレやトイレットペーパーや下着のスレ、おりものなどの刺激にとても弱く、かゆみを引き起こしてしまうのです。またカンジタ菌などの雑菌の繁殖もかゆみの原因となります。

●かぶれ
複雑に入り組んでいるため、生理や汗によってムレやすくなっています。また、脇と同じようにアポクリン腺が多い部位で、常に下着などに覆われているためムレやすい状態にあるために、かぶれが起きやすくなっています。さらに、デリケートゾーンでのかぶれは、生理時につけるナプキンによるものが圧倒的に多くなっています。

●ニオイ/おりもの
尿などの排泄物、おりもの、生理など、様々なニオイが混ざりこもりやすい部位になっています。また、アポクリン腺が多いので、汗の分泌も多く、ニオイも溜まりやすくなっています

●黒ずみ
下着やトイレットペーパーによる摩擦、ムダ毛の処理による刺激などによって、お肌が黒ずみやすくなっています。さらにこの摩擦などの刺激からお肌を守ろうと角質が厚くなってしまったり、メラニンが過剰になってしまうことで黒ずみの悪循環が起こってしまいます。

デリケートゾーンの悩みのイメージ
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デリケートゾーンのお手入れ方法ってどうしたらいいの?

欧米ではデリケートゾーン専用のお手入れは、日常的となっていますが、日本ではまだまだ一般的ではありません。デリケートゾーンは、上記からもわかるように、特殊な部位のため、専用のお手入れ方法が必要になってくるのです。

また正しいケア方法と同時に、デリケートゾーン専用のコスメを選ぶことも大切なポイントの1つです。

デリケートゾーンの正しいケアと注意点

●指を使って泡をスポンジ代わりに洗うこと
ボディタオルなどは使わずに、泡立てた泡を指で顔を洗うようにやさしく丁寧にデリケートゾーンをなでるように洗浄します。複雑に入り組んでいるために、女性特有のおりものなどの分泌物がこびりついてしまった垢「恥垢(ちこう)」などが、細かい部分にたまりやすくなっています。デリケートゾーンの汚れの主な原因になってしまう上に、シャワーで流したり泡をのせたりするだけでは中々落ちません。指の腹を使って、傷つけないよう気を付けながらもしっかり洗いましょう

●泡を流すときはぬるま湯を使うこと
お顔同様に熱いお湯だと刺激が強すぎてしまいます。シャワーのお湯はぬるめの設定で、泡が残らないようにきれいにすすぎます。

●膣の中までは洗わないこと
女性の膣には自ら酸性を保ち、善玉菌を育て、悪玉菌を寄せ付けないという自浄作用があります。無理に膣の中まで洗ってしまうと膣内のPH環境が崩れ、雑菌に感染しやすくなるなど逆効果になります。そのため膣内まで指を入れて洗う必要はありません。

デリケートゾーンケアのイメージ
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デリケートゾーン専用コスメを選ぶポイント

●弱酸性のものを選ぶ
デリケートゾーンのPH値に合わせ、低刺激のアミノ酸の洗浄剤がおすすめです。

●オーガニック成分
粘膜は経皮吸収(皮膚を通して吸収されること)されやすい部位のため、お肌にやさしいオーガニック原料を配合したコスメを選ぶようにしましょう。

●洗浄力の弱いものを選ぶ
洗いすぎてしまうと常在菌まで殺菌してしまい、抵抗力がなくなってしまうため、洗浄力の強すぎないやさしいものを選ぶことがおすすめです。

いかがでしたか?お手入れにはまず、清潔に保つことが大切ですが、デリケートゾーンを正しくケアすることで、こういったトラブルは大幅に抑えられるはずです。女性なら誰しも抱える人には中々言えないお悩みを、正しいケア方法と専用コスメを取り入れることによって改善していきましょう。

執筆者:
斎藤 可奈子