睡眠の質を落とさないお酒との付き合い方 睡眠の質を落とさないお酒との付き合い方
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睡眠の質を落とさない「お酒」との付き合い方

エイジング美容研究家として雑誌やラジオ、企業のインフォマーシャルなどに出演。ウェブ、雑誌等にコラムを執筆するほか、コスメブランドの広告なども手掛ける。できるだけナチュラルな方法でできるアンチエイジング…
2018年01月22日
PMS(月経前症候群)のひとつの症状として、数年間生理前の数日だけ不眠に悩まされてきた筆者。不眠といっても全く眠れないわけではなく、睡眠時間が3時間であったり、細切れであったりといったものでしたが、それでもしっかりと睡眠をとれないというのは辛いもの。睡眠不足は肌の老化を加速させるだけでなく、体調を崩すことにも繋がるのでどうにか改善できないものかと切実に考えてきました。そして、これまで十分な睡眠をとるために様々な取り組みをしてきました。

今回は、そのような中から飲酒が睡眠の質を落とすことに着目して、筆者が導き出した睡眠の質を落とさないお酒との付き合い方についてご紹介したいと思います。

1. 飲酒は遅くても就寝の2時間前まで

寝酒という言葉がありますが、就寝間際まで飲酒するのは睡眠の質や量を低下させる恐れがあり、実はお勧めできることではありません。

というのも、就寝間際まで飲酒していると、睡眠の後半にアルコールの血中濃度が急激に低下することによって、深夜や早朝に中途覚醒してしまうことに繋がるからです。そのため飲酒は遅くても就寝の2時間前までにすることをお勧めします。

2. 飲酒量は2ドリンクまで

過度の飲酒は、睡眠の質と量を悪化させることが明らかになっています。厚生労働省によると、通常のアルコール代謝能を持つ日本人にとっての節度ある飲酒量は瓶ビール中瓶1本、日本酒1合、チューハイ(7%)350ml1缶、ウイスキーダブル1杯などに相当するといわれています。これをひとつの目安として、飲酒量は多くても2ドリンクまでに留めるのがベストといえます。

ウイスキー
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3. 飲酒の際はお水と一緒に

飲酒して眠ると深夜や早朝に喉が渇いて目が覚めたという経験がありませんか?これはアルコールの利尿作用が、脱水症状を引き起こすことに関係しています。そのため飲酒の際は、水分を同時に補給しながら飲むのがお勧めです。

また、アルコールとお水を交互に飲むことによってアルコールの血中濃度が急激に上昇するのを防ぐ効果があります。そのため悪酔いや二日酔いなどを避けることにも繋がります。ちなみに飲酒時に摂る水分量はお酒の1.5程度がいいといわれています。とはいえ、一度に多くの水分を補給することは腎臓に負担をかける恐れがあります。少しずつ無理のない範囲で水分を補給しましょう。

4. 飲酒を習慣にしない

飲酒を習慣化していると、知らず知らずのうちに依存性が増します。そして、そのことに自分では気がつきにくい傾向にあります。そうすると、睡眠の質や量が低下していることにも気がつかず、それがやがて慢性化してしまうことになりかねません。

そのため飲酒を習慣化しないように毎日飲酒しないのがベストです。付き合いなどで飲み会などが重なった時、も継続して飲酒するのはできるだけ避けたいところ。

筆者の経験上、継続して飲酒するのは2日までだと、比較的睡眠の質と量に悪影響を及ぼすのを避ける確率が高くなるようです。これは個人の体質などにも左右されるところではありますが、自分の体質などと相談の上で飲酒を習慣化するのを防ぐことが大切です。

ワイン
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5. 利尿作用の強いアルコールはできるだけ避ける

アルコールそのものにも利尿作用がありますが、さらにお酒の種類によって利尿作用が強いものがいくつかあります。まずは、ビール。ビールの苦みや香り付に用いられるホップには不眠を改善する効果もあるのですが、利尿作用があります。また、ビールに含まれているカリウムにも利尿作用があることから、ビールは利尿作用が強いお酒の代表格ともいえます。

カリウムを多く含むお酒といえば、他にワインがあります。ちなみに白ワインよりも赤ワインの方がカリウムの含有量が高くなります。そのため白ワインよりも赤ワインの方がより利尿作用が強いということになります。

この他、カフェインにも利尿作用があります。お酒そのものにカフェインが含まれていなくても、サワーやカクテルなどにカフェインを多く含む飲料が用いられているケースは多々あります。

カフェインは利尿作用だけでなく、覚醒作用があるので睡眠の質を低下させるリスクがより高くなってしまいます。緑茶、ウーロン茶、コーヒー、コーラなどはカフェインを多く含んでいるので避けるのがベターです。

コーヒー
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まとめ

ほどほどの飲酒は血行を促進したり、ストレスを解消したりする効果があります。しかし、何事もほどほどが大切。過度の飲酒は健康を害するばかりでなく、体型を崩すことにも繋がります。

というのも30代くらいから徐々に代謝が落ちることも関係して、太りやすく痩せにくい体質へと変化していくからです。お酒の中には糖質を多く含むものがあるだけでなく、アルコールには食欲を促進させる効果があります。そのため飲酒の習慣があると体重を増加させる恐れがあります。

アルコールは習慣化しやすいので、しっかりとした意思を持って今こそ付き合い方を見直されてはいかがでしょうか。

執筆者:
遠藤 幸子