スクワットの決め手は「肩甲骨」にあり!効果を高めるストレッチ法
肩甲骨がスクワットの効果の決め手となる理由
まずは次の2つの動作を行ってみましょう。左右の肩甲骨を引き離すように、外へ動かします。次に、左右の肩甲骨を近づけるように内側に引き寄せてみましょう。2つの動作を行ってみた違いが感じられると思います。
背中のラインが変わってくるのを感じた方も多いでしょう。肩甲骨を引き離すと背中は丸くなり、内側に引き寄せると背中のラインが真っ直ぐになります。「スクワットの効果の決め手となる3つのポイント」の中で「背中のライン」を挙げましたが、肩甲骨を内側に引き寄せることで耳、肩、股関節を結ぶラインが一直線の状態を作ることができるからです。
また、スクワットは股関節の動きも重要で、膝からではなく股関節から動かしていくようにすることで効果が期待できますが、背中のラインが真っ直ぐになると、股関節の曲げ伸ばし動作が行いやすくなるというメリットもあるのです。以上のことから、スクワットの効果の決め手は、肩甲骨と言っても過言ではないことがわかります。
スクワット効果を高められる肩甲骨ストレッチ
それでは、スクワットの効果を高めるために行っておきたい、肩甲骨を整えるストレッチを2つご紹介します。1つは胸の筋肉へのストレッチです。大胸筋や小胸筋といった胸の筋肉の緊張が強くなると、肩甲骨が外に開いた状態となり背中のラインが丸くなってしまいます。
肩甲骨を内側へ引き寄せる動きを制限している胸の筋肉の過緊張をストレッチで緩めたら、次に肩甲骨を内側へ引き寄せる動きを高めるストレッチを行っていきます。
胸の筋肉へのストレッチ
<やり方>
1. ストレッチする側の肘を肩の高さまで上げ、小指側のラインを壁や柱に当てます。この時、肘の内側をしっかりと当てるようにします。
2. ストレッチする側の足を一歩前に踏み出し、壁や柱に当てた肘の内側を支点にしてカラダを反対側へ向けることで、胸の筋肉がストレッチされます。このとき顔も一緒に反対側へ向けるようにしましょう。
心地よいストレッチ感が得られる強度で行い、少しずつ可動域を広げながら20〜30秒間伸ばし続けるようにしましょう。
肩甲骨を内側に引き寄せる動作を高めるストレッチ
<やり方>
1. 肘から手のラインを顔の前で合わせます。すると肩甲骨が外に開きます(写真①)。
2. 顔の前で合わせていた肘から手のラインを離していき、左右の肩甲骨がくっつくところまで動かしていきます。
3. 左右の肩甲骨をくっつけたところで1秒程度止めましょう(写真②)。これを10回繰り返します。
ムリなく可動域を高めるためのコツは、少しずつ動きを大きくしていくことです。
肩甲骨を緩めてスクワットの効果を高めよう
スクワットのフォームを身につける方法として「イスを使ったスクワット」についてご紹介しましたが、その合間に今回ご紹介した肩甲骨のストレッチを行ってみてください。背中が真っ直ぐになった感じと、股関節がスムーズに動くことが感じられるでしょう。ぜひお試しください。
- 執筆者:
- 町田 晋一