縄跳びダイエットは消費カロリー大!始め方を専門家が解説
縄跳びダイエットのカロリー消費量
カロリーの消費量は、METs(メッツ)と呼ばれる運動強度の指針から求めることができます。安静時を1とした時、その運動や動作が何倍の負荷に相当するかを表す数値です。METsからカロリーを求める計算式は以下の通り。
1.05×体重×METs×時間=消費カロリー
縄跳びのMETsは12.3なので、たとえば身長160cm・体重55kgの方が10分間縄跳びをした時のカロリー消費量は、以下のようになります。
1.05×55(kg)×12.3(METs)×0.17(時間)=120.7(kcal)
※計算式中の「時間」は、1時間を1として当てはめます。今回は10分なので、その6分の1となる0.166≒0.17として計算しています。
縄跳びダイエットの消費カロリーは?効果的なやり方を専門家が伝授!
ダイエット効果があらわれるまでの時間は?
1日当たりの運動は10分程度でOK
10分という短時間で良いのは、縄跳びダイエットが非常にカロリー消費効率の良い運動であることが理由の一つ。よくダイエット方法として挙げられるジョギングのMETsは7なので、30分運動をすると約280kcal消費できる計算です。縄跳びを30分行った場合の消費カロリーは355kcal。比べてみると負荷の高さがよくわかります。
また、有酸素運動で脂肪を燃焼するには20分以上必要とされています。しかし最近の研究では、「息の切れる程度の運動を10分間、インターバルが短い状況でくり返し行う」ほうが脂肪の燃焼効果が高いとも言われています。10分未満でも効果が実証されているため、「2分の縄跳びと30秒のインターバル」のセットを3~5回くり返すだけでも十分でしょう。
3週間継続しよう
3週間というのは、体がある程度の新陳代謝を行える期間が3週間のため。10分程度の縄跳びを3週間行うことで、新陳代謝も活発になっていきます。この時期に効果が実感しやすいので、3週間後を楽しみにしながら行っていきましょう。
ダイエット以外に期待できる効果
新陳代謝の改善
体は常に新陳代謝をしています。健康を維持するために細胞を入れ替えていますが、この働きは今の体に必要な分しか行われません。運動不足、栄養不足の状態だと、それに合わせて代謝も行われるのです。
縄跳びで運動量をアップさせることで、より代謝が活発になり、美肌効果や胃腸の調整が上がるといった副次的な効果も期待できるでしょう。
むくみ・冷えの改善
縄跳びは下半身を中心に使う運動です。骨盤や股関節でバランスをとりつつ、足首や足裏で体を支えているので、股関節や末端部分の血流が促進されます。
血流が良くなると、滞りがちだった栄養素や老廃物の循環が改善されるため、むくみや冷えの対策としても役立つでしょう。これにより、自律神経が整って睡眠の質が上がることも期待できます。
縄跳びダイエットの正しいやり方
縄跳びダイエットの手順
すでにご説明した通り、縄跳びダイエットには運動とインターバルを短いスパンで約10分くり返す方法がおすすめです。
1. 1分間に50~60回のペースを目安に2分間縄跳びを続けます。
2. 30秒だけ休憩しましょう。
3. その後すぐにまた2分の縄跳びを始め、このセットを3~5回(トータル10分間)くり返します。
ポイント
・息が切れる程度のペースで
ジョギングと同様、縄跳びも有酸素運動に当たります。日常生活よりも多くの酸素を取り込んで代謝を上げ、脂肪を燃焼するのが有酸素運動です。息が上がるくらいの運動強度でないと、ダイエットとしての効果は期待できないでしょう。
・反復する
反復は、質の良い筋肉をつけて、体を持続して動かせるようになるために必要です。これにはくり返し刺激を与えることが大切。なお、縄跳びの負荷くらいでは、筋肉が大きくなって脚が太くなってしまうことはないため安心してください。
縄跳びダイエットをする際の注意点
無理は禁物
縄跳びはジョギングなどよりも強度の大きい運動です。さらに「跳ぶ」という動作自体、日常生活で何度もすることはほとんどないでしょう。体にも負荷がかかりやすいため、つらいようであれば回数や手順はできる範囲でかまいません。くれぐれも無理のないよう取り組んでください。
縄跳び前後のケアは入念に
縄跳びの負荷を軽減するためにも、準備運動や運動後のケアは欠かせません。怠るとケガや関節の損傷にもつながりかねないため、縄跳びをする時間と同じくらいの時間をかけてストレッチをするつもりでいると良いでしょう。
姿勢を保つ
跳ぶ時の姿勢が悪いと、負荷をかけるべき場所にかからず、不自然な力がかかってしまうことも考えられます。正しい姿勢を心がけてください。
まず全身をリラックスさせ、余分な力を抜きます。上半身は背中をまっすぐに起こして、あごを少し引くように正面を向いてください。下半身は膝を軽く曲げ、跳んだ時にクッションになるイメージを持って跳びましょう。
縄跳びダイエットに最適な縄跳びの選び方
ビニール製の縄跳び
ビニール製の縄跳びは、比較的軽く、回しやすいタイプです。1分間に50~60回ほどのペースで跳ぶことを考えるとぴったりでしょう。
100均でも購入できますが、縄を持ち手に括り付けているものが多く、跳びづらいことも考えられるため、できればもう少し質の良いものを選ぶと安心です。
布製の縄跳び
布でできたタイプはビニール製よりも重みがあり、安定したリズムで跳びやすいです。久しぶりに縄跳びを使う方や、運動に自信がない場合は、まずは布製の縄跳びから始めるのもおすすめです。
また、同じ材質でも重さによって初心者向け・上級者向けが変わってきます。慣れていない方やダイエット目的であれば、100g台のものがおすすめ。デザインもいろいろなので、気に入るものを探してみましょう。
「エア縄跳び」で脚&二の腕ダイエット!正しいやり方で効率アップ
10分の縄跳びでしっかりカロリー消費
縄跳びはジョギングなどよりも運動強度が高く、短時間で効率的にカロリーを消費できるダイエット方法です。場所もとらないため、近くにガレージなどがあればお天気に左右されづらいのもうれしいですね。外で走ったりプールに行ったりするのは恥ずかしいし……という方でも続けやすいかもしれません。1日10分の縄跳びで、ダイエット成功を目指しましょう!
- 執筆者:
- 肥後晴久