「冷え性」と「冷え症」あなたはどっち?異なる原因と改善方法
■「冷え性」と「冷え症」
「冷え性」と「冷え症」一見、同じようですが、実は原因や対策は異なります。まずは、「冷え性」と「冷え症」の違いを知りましょう。
●「冷え性」とは?
「冷え性」とは、手足などの末端、腰、腹部など、特定の部位が常に冷たく感じる状態や体質のことを言います。 暖房の効いた暖かい部屋にいるのに、手足や、腰、腹部は温まらずに冷えている状態がこれに当てはまります。
また冷え性は、「血行不良」とも呼ばれていて、血行不良になると、全身を流れる血流が悪くなり、手足のような末端の細い毛細血管には、血液が運ばれにくくなります。そのため、酸素や栄養素が届かず、疲労物質が溜まりやすくなることで、「冷え」が悪化してしまいます。
冷え性は病気では無く、ただ純粋に手足等が冷えている状態をいいますが、だからと言って冷え性をそのままにしておくと、肌のくすみや肌荒れ、腰痛、肩こりなどだけでなく、様々な病気につながる恐れがあります。
●「冷え症」とは?
「冷え症」とは、自律神経系の乱れからくる自律神経失調症や血行運動障害で、体温計で体温を測ってみても体が冷えているわけではないけれど、何となく体に氷が入っているような感じがして冷たいと感じたりする状態と言われています。
冷房が苦手、ホッカイロや電気毛布がかかせない、寝るときは夏でも靴下を履くなどが症状として多くみられますが、冷え症には様々な種類があるそうです。
また冷え症は遺伝によることが多いと言われていますが、最近では後天的冷え症になってしまう人も多くなっているようです。冷え症は、冷え性と違って病気として診断されます。
■「冷え性」の対策方法
「冷え性」で大切なのは、まずは、身体をあたためて冷やさないようにすることです。
・運動などで、身体の内側からあたためる。
・冷たい飲み物、食べ物、甘い食べ物を控える。
以上のことを心がけ熱を出す機能を働かせることです。身体が冷えているからと、ホッカイロや暖房、コタツばかりに頼ることは、一時的なもので、自ら熱を出す根本からの改善にはならずに、逆に冷え性を悪化させることにもなりかねません。
■「冷え症」の対策方法
「冷え症」はあたためることももちろん大切ですが、下記のケアも必要です。
・ストレスや生活習慣の乱れなどによっておこる自律神経の乱れを整える
・過度なダイエットや偏った食事をしない
・ツボ療法や漢方薬による治療
身体の内側からくることが多いために、原因に気づきづらいこともありますが、まずは、治すということが大切です。
いかがでしたか?身体が冷えると点では同じですが、原因や対策が違う事ことがあるのです。だからこそ、しっかりと自分の「冷え」がどちらなのかを知って、しっかりと根本から改善して、寒さの厳しい冬を乗り切りましょう。
- 執筆者:
- 斎藤 可奈子