お腹まわりの手強い脂肪を落とすには?筋トレメニューも紹介
お腹まわりにつく脂肪の種類
皮下脂肪
その名の通り、皮膚の下に付着している脂肪です。筋肉の保護や体温の保持という役割を持っており、お腹だけでなく全身に付着している脂肪でもあります。また女性が蓄えやすい脂肪で、洋ナシ体型肥満と言われる体型はこの皮下脂肪が主な原因となっています。
内臓脂肪
腸を固定する腸間膜(ちょうかんまく)という部分に多く付着する脂肪です。役割としては、内臓の位置の安定という働きがあります。皮下脂肪よりも燃焼が早く、蓄積されにくい脂肪ではありますが、運動不足や過剰なカロリー摂取を繰り返していると、どんどん蓄積されてしまいます。
また内臓脂肪が蓄積され過ぎた場合、健康に注意が必要です。内臓の位置を安定する役割を持っていますが、内臓脂肪が増えると内臓の圧迫や血液の悪化に繋がる為、生活習慣病を引き起こすと言われているのです。主に男性の体に増えやすい脂肪であり、リンゴ型肥満と言われる体型はこの内臓脂肪が主な原因です。
お腹まわりの脂肪を落とすには
お腹まわりに効果のあるメニュー
お腹まわりのダイエットメニューとしては、有酸素運動と無酸素運動の組み合わせが有効です。運動を行うことで代謝率が上がり、脂肪は燃焼されていきます。また有酸素運動と無酸素運動では行う内容が異なるので、体にもたらす影響も変わってきます。この2つを組み合わせることで、相乗効果が期待できるでしょう。
有酸素運動のトレーニング
有酸素運動は、ウォーキングやジョギングなどがおすすめです。行う際は「少し息が上がる程度の負荷」で構いません。目的は多くの酸素を取り込むことによって、全身の血流を上げ血行の促進を促すことです。また持続して行うことも必要ですので、自分の体力と見合った負荷で行うようにしましょう。
よく有酸素運動は脂肪の燃焼の為に20分以上が望ましいと言われますが、最近の研究では10分の運動を繰り返し行うことでも効果があるという報告が出ています。ですので、繰り返しにはなりますが自分のペースに見合った形で行ってみてください。
無酸素運動のトレーニング
無酸素運動は、筋トレを行いましょう。お腹の筋肉を鍛えることで脂肪の燃焼に繋がるほか、運動を行った際の活動量が上がるため有酸素運動での代謝率も上がっていきます。この無酸素運動の目的は、筋肉にしっかりと刺激を与えて活動力を上げるということです。ですので、この筋トレも無理な負荷で行う必要もありません。10回~15回を行える負荷で十分です。
さらにトレーニング未経験者で5回行うのが限界という方は、ストレッチのみでも構いません。ストレッチにはただ筋肉を伸ばすだけではなく、脳と筋肉の神経伝達のスピードを上げる働きもあります。入念にストレッチを行った後に有酸素運動を行っても効果はしっかりと出ますので、まずはできるところから行ってみましょう。
お腹まわりの筋肉
腹直筋
腹直筋は、下腹部からみぞおちまでに付着している筋肉です。いわゆるシックスパックというやつです。筋肉の働きとしては、仰向けの状態から体を起こす動き(一般的な腹筋)や、立った状態からのもも上げの動きなどで使います。
要は体を曲げる時に使う筋肉なのですが、立った状態から上半身を曲げるという動きでは使いません。筋肉は基本的に重力に抵抗した動きで筋力を発揮します。つまり、立った状態から上半身を曲げることに関しては、腹直筋は力を出すことができないのです。
腹斜筋
腹斜筋は、お腹の横にある筋肉です。ちゃんとトレーニングやケアをされていない方は、たいていが柔らかく、痩せづらい場所にもなっています。働きとしては、体を捻る際に使う筋肉です。
この筋肉がなかなか痩せづらいのは、上で説明したように筋肉は重力に抵抗して働くからです。思い返してみて頂くと分かると思いますが、重力に抵抗して体を捻るという動作はなかなかありません。ですので、脂肪が付着しやすく痩せづらい場所なのです。
腸腰筋
腸腰筋は、主に下腹部の筋肉にあたり、インナーマッスルと言われる筋肉のひとつです。股関節の筋肉でもあるため、筋肉の働きとしては立った状態からももを上げるときによく使います。また背骨のカーブも維持する筋肉ですので、体の中でも力の強い筋肉のひとつと言われています。
腹直筋と腸腰筋に効くトレーニング
STEP1:四つん這いになりお腹を凹ませる
四つん這いの姿勢になり、その体勢を維持したままお腹を凹ませます。
POINT:背中を丸めない
画像のように体が丸まってしまわないよう注意してください。背中が曲がってしまうと、違う筋肉の刺激に変わってしまいます。
腹斜筋に効くトレーニング
STEP1:仰向けになり膝を立てる
まずはよく行う腹筋のポーズから始めます。マットの上に仰向けになり、膝を立てて、両手は頭の後ろを支えるようにしてください。
STEP2:斜めに起き上がる
そこから斜めに向かって起き上がります。起き上がる高さは、肩甲骨が床から離れる程度です。それ以上は無理に起き上がらなくても、十分に筋肉に刺激が届きます。また腰などに負担がかかることもありません。
お腹まわりのダイエット効果を高めるには
カロリー量を意識する
ダイエット効果を高める為には、やはり食事のコントロールが必要になります。いくらいいトレーニングやダイエット方法を行っても、摂取するものも含めて体の中から変えないと効果が出ません。
ダイエットを行う際には、カロリーの摂取量と消費量を気にかける必要があります。現在の日本での基礎代謝量は女性が1200キロカロリー、男性が1500キロカロリーと言われています。これに日頃の運動などの消費が加わる形になります。まずは基礎代謝量を目安にカロリー量を気にかけると良いでしょう。
GI値の低い食品を選ぶ
世界ではGI値に注目が高まっています。これは糖質を摂取した後の血糖値の上昇具合を数値に直したもので、血糖値が上昇すると脂肪の吸収率は高くなります。このGI値は必ずしもカロリーと数値が比例するものでは無いので、この値を気にしながら食事を行うことも必要だと感じます。
GI値の低い食品の目安としては、精製されている食品は比較的高く、無精製に近い食品は低い傾向にあります。例えば、白米よりも玄米が低い、うどんよりもそばが低いなどです。
気になるお腹まわりをスッキリと
なかなか落ちないお腹まわりの贅肉。そんな手強いお腹の脂肪には、有酸素運動と無酸素運動を組み合わせたトレーニングが効果的です。また食事内容にも気をつけて、高カロリーな食品やGI値の高い食品を避けるようにすると良いでしょう。
また今回ご紹介したトレーニングはどちらも家で簡単にできるものなので、お腹まわりが気になる方はぜひ試してみてください!
- 執筆者:
- 肥後晴久