屋外で腕立て伏せをする男女 屋外で腕立て伏せをする男女
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20秒全力&4分で終了!「タバタ式トレーニング」で持久力アップ

整体歴:15年目(2020年現在)。これまで延べ30,000人以上の施術に携わっております。 加えて日本ダイエット健康協会 検定1級 プロフェッショナルアドバイザーも取得しています。 皆様のお身体…
2019年09月26日
毎日忙しくてなかなか筋トレが続かないそこのあなた!1セットたったの4分間で完了する「タバタ式トレーニング」をご存知ですか?短時間でも効果が出るその理由や詳しいやり方などを専門家の肥後晴久先生に教えていただきました。

「タバタ式トレーニング」とは

ジムマットを持って微笑む女性
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立命館大学の田畑泉教授(スポーツ健康科学部 学部長)の考案したトレーニングです。トレーニング内容としましては、1つのトレーニングを20秒間全力で行い、それをインターバルを10秒として8回行います。20秒を8回(160秒)にインターバルが7回(70秒)のトータル230秒、つまり約4分間で終わるトレーニングなのです。

4分程で終わるトレーニングなので大したことの無いように感じてしまいますが、実はその効果は絶大で、有酸素運動と無酸素運動の両方の効果を期待できます。このトレーニングは1990年に論文で発表されてから欧米で流行るようになり、日本では逆輸入のような形で流行しています。「TABATA」と言えば世界で通じるくらい知名度が高いトレーニング方法です。

どんな人におすすめなの?

ジムで談笑する男女
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「タバタ式トレーニング」の最大の効果は持久力のUPです。この効果から、ランニングや運動が好きな方ダイエットの効果を出したい方、また持続的に効果を得たい方におすすめです。持久力のUPが出来るということは、基礎代謝の環境が整うということでもあります。筋肉が持続的に活動できるというのは、つまり体の中でエネルギーの消費が常に行われているということなのです。

この効果が出ていると、ダイエットもすごく結果が出やすくなります。また脂肪の燃焼も持続的に出来るので、体型や健康の維持に大きく関わります。さらに、持久力がUPするということは心肺機能の向上にも繋がることですので、ランニングや運動好きの方も今以上の効果を期待できるでしょう。

「タバタ式トレーニング」で期待できること

よく鍛えられた3人の女性
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筋力UP

「タバタ式トレーニング」は無酸素運動を中心に行っているので、筋力UPに十分に期待できます。これの良いところは、トレーニングの内容を選ばないという点にもあります。選ばないということは、自分で鍛えたい部位に沿ってトレーニングを組み立てることが出来るのです。

自分の立てたトレーニングで無酸素運動を行い、これを短いインターバルで8回繰り返すことで、有酸素運動としても効果が出てくるので、筋力UPにはすごく有効なトレーニングなのです。

ダイエット効果の持続

「タバタ式トレーニング」では、無酸素運動により筋肉を鍛えることが出来ます。また重い物を持ったりという訳ではなく、持続的に20秒間全力で行うトレーニングですので、筋肉の代謝量が鍛えやすいのです。そうすると体の消費エネルギーが増えていき、常に糖や脂肪を燃焼している体へと変わっていきます。つまり結果的に痩せやすい体になるため、ダイエットの持続性を期待できるのです。

「タバタ式トレーニング」に挑戦してみよう

トレーニングする女性
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詳しいやり方

20秒のトレーニングを8回行い、その間のインターバルは10秒です。トレーニングの内容に関して特別決まりはありません。流行りとして行われているのは、4種類のトレーニングを2往復というものですが、2種類のトレーニングを4往復行うという形でも全然構いません。

行っている最中に「今何回目なのか?」と分からなくなることがあると思うので、慣れるまでは8回としての切りの良い2種目か4種目が良いかと思います。

注意点

一番の注意点としては、行うトレーニングは途切れるような動きを選ばないことです。理由としましては、有酸素運動と無酸素運動の両方を効果として出したいので、息が荒れるほど行わないと効果が出ないからです。またケガがあったり、関節に不安がある方は避けた方が良いかと思います。

おすすめのトレーニングをご紹介

スクワットする女性
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トレーニング例

初級:膝付き腕立て伏せ、もも上げ、両手両脚開閉ジャンプ、四つん這いキック
中級:スクワット、フロントランジ、仰向けクロス、腕立てもも上げ 
上級:ジャンピングフロントランジ、仰向けキック、ハイリバースプランク、腕立て伏せ

レベルを3段階に分けますと、このようになります。挙げれば色々とあるとは思いますが、今回は簡単な動作で且つ負荷がしっかりとかかるようなものをご紹介します。

各トレーニングのやり方

<初級編>
両手両脚開閉ジャンプ:ジャンプしたと同時にXの字を書くように手と脚を広げます。
四つん這いキック:四つん這いのポジションから、片脚のみ膝を伸ばし、脚を体と平行の位置に持っていきます。

<中級編>
フロントランジ:立った状態から片脚だけ大きく前に出します。そして膝を90度まで曲げます。そしたら元の位置に戻り、左右反復を行います。
仰向けクロス:仰向けに寝ている状態から体を捻って起きます。その際に肘と膝の左右逆位置を触れるように起きます。
腕立てもも上げ:腕立ての状態のポジションを取り、もも上げのように片脚を大きく曲げていきます。

<上級編>
ジャンピングフロントランジ:フロントランジを行うのですが、脚を入れ替える際にその場のジャンプを行い、逆脚のフロントランジの姿勢を取ります。
仰向けキック:仰向けに寝た状態から、両脚を軽く浮かしておきます。その浮かせたままで左右の脚を交互に伸ばします。
ハイリバースプランク:長座の状態で座り、両手は床に着いておきます。そのままお尻だけを浮かせていき、体が一直線になるようにします(斜めに一直線です)。その際に顔もしっかりと起こしておいてください。

週にどのくらい行えばいいの?

自宅で腕立て伏せを行う女性
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1日に行うのは、1セットのみで構いません。それを週に2~3回行うことで十分に効果を出すことが出来ます。トレーニング自体はかなり高強度となっています。トレーニングは筋肉の繊維を痛める行為なのですが、その強度が強ければ強いほど、筋肉の繊維はより痛んでしまいます。

そもそも筋肉は痛むように出来ているものなのですが、その際には必ず休んでいる時間が必要なのです。休んで繊維が回復し、その回復した状態でまたトレーニングを行う。そしてまた繊維が痛む。このことを繰り返して筋肉は強くなっていきます。

その回復には2~3日の時間が必要と言われています。ですので、週に2~3回のペースで行うことがベストになるのです。早く痩せたい、効果を出したいという気持ちで毎日行うことは止めてください。むしろ逆効果になり健康にも良くないのでペースは守るように行いましょう。

たった4分のトレーニングでなりたい自分へ

筋トレ後にリラックスする女性
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1セットたったの4分で完了してしまう「タバタ式トレーニング」。1日1セットを週に2〜3回続けるだけで、しっかりと体が変化していくのを感じられるでしょう。

忙しい方でも続けやすい、短時間・高強度のトレーニング。ぜひあなたも4分間のチャレンジをしてみませんか?

執筆者:
肥後晴久