筋トレと炭水化物の関係性について解説!効率よく鍛えたい方に
筋トレに炭水化物が必要な理由
炭水化物は、筋肉が働く際の重要なエネルギーに変わります。そもそも炭水化物とは糖質と食物繊維が合わさったものを指し、炭水化物が小腸で分解された後に、糖質と食物繊維がそれぞれの役割を果たしていきます。
炭水化物から分解された糖質は、"筋グリコーゲン"と呼ばれる筋肉にとってのエネルギー物質に変わり、筋肉の収縮活動の際のエネルギーへと変わっていきます。
また、筋トレで注目される栄養素にタンパク質もあります。タンパク質もエネルギー源に変わりますが、こちらは筋肉の為の栄養成分となるので、エネルギーとして使うのではなく、栄養素として保持しておきたいものです。
つまり炭水化物を取るか否かが、これから行う筋トレの効果に大きく関わります。さらに、糖質に含まれるブドウ糖という栄養素は脳の唯一のエネルギーとなるので、炭水化物がないと集中力の低下にも繋がります。
炭水化物はどのくらい食べるべきか
炭水化物の量は、どのような筋トレを行うかで少し数値が変わってきます。無酸素運動を行うと体重×6gが必要と言われており、またジョギングのような有酸素運動のトレーニングの場合は体重×7~10gが必要とされています。
有酸素運動の方がエネルギー消費が多く、また筋肉には速筋(そっきん)と遅筋(ちきん)という2種類のものがありますが、無酸素運動で働いている速筋の方が回復力が高いためでもあります。
具体的な炭水化物の必要量ですが、例えば体重が60kgの方の場合、無酸素運動で360g、有酸素運動では420~600gということになります。茶碗1杯分の炭水化物量が約55gとなりますので、しっかりとしたエネルギー摂取が必要だと思われます。
炭水化物を摂取するタイミング
基本的に運動前後の両方をおすすめします。上述した通り、炭水化物は筋肉を動かすためのエネルギー源となるので運動前に必要で、運動後にもエネルギー源を消耗するので補給が必要です。
運動前は3時間前の摂取が理想です。これは摂取した食事が消化、吸収するまでの時間に3時間かかるためです。食べ物が消化される前に運動を行うと、消化不良やパフォーマンスの低下に繋がりますので、十分に注意が必要になります。
また、運動後の炭水化物摂取は30分以内が良いとされます。これも筋肉の消耗から摂取してから吸収されるまでの時間を考慮したものになります。特に吸収が早いものは炭水化物の中のグルコースであり、米、パン、麺類がそれに当たります。
「炭水化物は太る」は間違い?
炭水化物を摂って太るということはありません。炭水化物は三大栄養素のひとつなので、体になくてはならないものです。しかし摂りすぎてしまえば、もちろん太ります。
糖質制限ダイエットというのは、元々は糖尿病の方のために作られたダイエット法です。このダイエット法だけが流行ってしまいそのようなイメージも付きますが、炭水化物で太ることはありません。
また太る原因は主にカロリーを多く摂取しすぎることで生じるものです。糖質=カロリーということはありませんので、重複しますが炭水化物では太りません。ただし注意して欲しいのは、糖質制限を行うことで、脂肪を吸収するホルモンであるインスリンの分泌を制限出来ることは確かですので、少なからずダイエットを行う際の糖質制限は必要になります。
炭水化物を賢く摂って効率よく筋トレを!
炭水化物は太るからと制限している方も多いかもしれませんが、実は筋トレに炭水化物は欠かせないもの。運動の3時間前、そして運動後30分以内の炭水化物で、トレーニングの効果に大きな違いが出ます。必要なエネルギーをしっかりと摂取して、より効率的に筋トレを行いましょう!
- 執筆者:
- 肥後晴久