大きな窓のあるサウナ 大きな窓のあるサウナ
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【サウナの効果】知っているようで実は知らない?正しい入り方

1975年兵庫県出身。明治鍼灸大学(現在「明治国際医療大学」)卒業。2004年に大阪府茨木市で、Access Health & Beauty稚乃針灸整骨院を開業し現在に至る。美容鍼灸や小顔矯正、骨盤矯…
2019年09月14日
なんとなく体にいいことは分かっているけど、結局サウナってどんな効果があるの?そんなあなたのために、サウナについて専門家から詳しく教えていただきました!種類や効果を高める入浴方法、さらには注意点まで分かりやすくまとめました。

サウナに入ることで得られる効果

サウナで談笑する二人の女性
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免疫力が上がりやすくなる

サウナの熱が体の細胞に伝わることで、たんぱく質が損傷しヒートショックプロテインという別のたんぱく質が生まれます。ヒートショックプロテインにはたんぱく質の損傷を修復する働きがあり、細胞の生成を促進し、その結果として免疫力が上がりやすくなります。

疲れが取れやすくなる

サウナに入ることで、安静時の2倍の血流量になり、酸素の摂取量も増えます。また血流量が増えることで、汗をかきやすくもなります。その結果、運動などで筋肉にたまった乳酸が酸素によって分解され、汗と共に疲労物質が体外へ排出されるので、疲れが取れやすくなります。

肩や首のコリが解消されやすくなる

高温サウナに入ることで、血管が拡張し心拍数が上がり、血液循環が改善されます。それによって首や肩の筋肉の緊張が和らぎ、首こりや肩こりが解消されやすくなるのです。

サウナの種類とその効果

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湿式サウナ

湿式サウナとは、湿度が高いサウナのことで、スチームサウナやミストサウナなどがそれにあたります。蒸気や湯気などで温度を上げており、アロマの香りを取り入れて癒し効果を高めているものは特に人気があります。また室温が40〜50度と低めのため身体への負担が少なく、高温のサウナが苦手な方にもおすすめです。

湿式サウナに20分間入ってじんわりと汗を流すことで、自律神経の働きが整います。疲労物質が体外へとスムーズに排出されるようになるので、ストレス解消に繋がりやすくなります。さらに副交感神経の働きが優位になり、筋肉の緊張が緩んでいくことで、リラックス効果も。快眠・疲労回復にも期待できます

乾式サウナ

乾式サウナとは、つまりドライサウナのことで一般的なタイプを指します。乾燥している室内で、室温は80~100度と高温となっています。乾式サウナに5~10分間入るだけで大量に汗をかけるので、ダイエット中の方におすすめです。

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正しいサウナの入り方

サウナに入る女性
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サウナの前に身体を洗う

サウナに入る前に頭や身体を洗って清潔にすることで、皮膚の汗腺の汚れや詰まりが流れ落ちやすくなります。また身体を洗った後は丁寧に水分をふき取ってからサウナに入ることで、発汗促進の効果も。身体がお湯で濡れたままだと、サウナでお湯が蒸発するときに身体が冷え、汗が出にくくなってしまいます。

乾式サウナの滞在は10分以内に

室温が80~100度の乾式の高温サウナに入る場合は、サウナ室の滞在時間は10分以内を心がけましょう。15分以上高温サウナに入り続けると頭がのぼせて危険なので、避けてください。サウナにもっと入りたい場合は、一度サウナ室から外に出て5分程度休憩を挟み、身体を冷やしてから再度サウナ室に入り直しましょう。

40~50度の湿式の低温サウナの場合は20分程度滞在しても大丈夫です。しかし慣れないうちや体調が優れない時は、10分以内でも速やかにサウナ室から退室してください。

サウナの効果を高めるポイント

湯船の中でグラスを持つ女性
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サウナの前に水分補給

サウナに入る前に、コップ1杯程度の水分を取ることをおすすめします。血流が促進されやすくなるほか、サウナ室では大量に汗をかくので、脱水症状を予防する意味もあります。もちろんサウナから出た際の水分補給も大切ですが、サウナ前の1杯が脱水症状を未然に防ぐ重要なポイントになるのです

まずは湯船で体を温める

サウナの前に湯船に10分程度浸かることで、体の中から温まりやすくなります。いきなりサウナへ入ると、体の深部の冷えが原因で汗が出にくいことがあるのです。まずは湯船に浸かり身体をしっかりと温めることで、サウナでの発汗が促進されやすくなります

サウナに入る上での注意点

白衣を着て話す女性
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高血圧の人は高温サウナに注意

血圧が高い人は、高温のサウナに長時間入るのは避けましょう。サウナに入ると、急激な温度変化で血圧が急上昇し、血管が拡張され、その後血圧が下がっていきます。この際に高血圧の方は、血圧が下がり過ぎることで気を失うことや転倒する恐れがあります。また体調に不安がある人や60歳以上の方も、高温サウナは控えめにした方が良いでしょう。

飲酒直後のサウナは危険

アルコール類を多量に飲んでいる場合は、入浴を中止してください。飲酒後すぐにサウナに入ると、血流が促進し酔いが回りやすくなるため、とても危険です。お酒を飲んだら入らないようにしてください。

食事のすぐ後は控える

食事の直後は入浴を避けてください。特に食後すぐは消化のため内臓に血液が集中しています。その段階でサウナに入ると、血行が促進され全身に血液が分散してしまい、その結果として消化が悪くなってしまうのです。食後1時間以上経過し、消化活動が落ち着いてからサウナに入りましょう。

サウナで心身ともにリラックス

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サウナには、免疫力アップに疲労回復、ストレス解消など嬉しい効果がたくさんあります。入浴前にしっかりと水分補給をすること、そして体調にあわせて滞在時間を調節すること。他にも注意点をよく確認して、安全に快適にサウナを楽しみましょう。

執筆者:
横内 稚乃