ランニング初心者は「速さ」より「長さ」が重要!失敗しない始め方 ランニング初心者は「速さ」より「長さ」が重要!失敗しない始め方

ランニング初心者は「速さ」より「長さ」が重要!失敗しない始め方

柔整鍼灸師である父親の影響を受け、21歳で柔道整復師の免許を取得。サッカーチーム、アーティストグループ帯同の他、出張型整骨院でトレーナー活動中。現在、一児の母としての経験も生かし、マタニティトレーニン…
2019年08月18日
ランニングを始めるとついつい速く走りたくなってしまいますが、実はこれが失敗のもとだと知っていましたか?スポーツトレーナーのKISAFU先生に、ランニング初心者に適した距離・時間から、おすすめのメニューやシューズ選びのコツまでを詳しくお聞きしました!

ランニング初心者に適切な距離と時間

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ランニング初心者さんは、まず3kmを30分くらいかけて走ってみましょう。必ずしもこの基準に合わせる必要はありませんが、3kmを30分で走るということは、単純に1km10分のペースで走っているということです。

これはスロージョギングに分類され、極端に息が上がらず少し汗ばむくらいのペースのため、初心者さんにおすすめです。

慣れてきたら、ペースを上げるのではなく、長い時間走ることを意識してください。同じく1km10分くらいのペースで、6km60分かけて走れるようになると良いでしょう。

早々にペースを上げてしまうと、心肺機能に負担をかけてしまいます。まずは、長時間走る体力をつけることが最優先です。

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ランニングの正しいフォーム

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ランニングはウォーキングの延長です。特に、歩くと疲れないのに走ると疲れるという人は、歩き方の癖を変えてみると、楽に走れます。

最大のポイントは、脚だけで前に進まないこと。お尻の筋肉で押し進めることを意識しながら、後ろ脚の膝が伸び切ってから足底を離します。

まずはこのフォームで歩き、慣れてきたらペースを速めて早歩きに。そのスピードに乗って徐々に速度を上げていき、ランニングの形にしていきます。

こうすることで、下半身全体の筋肉を使って走ることができるため、最小限の疲労で長時間走ることができます。ただし、最終的には気持ちよく走れるご自身のフォームを身につけるのが理想です。

ランニングに挫折してしまう理由と続けられる理由

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陸上競技経験者の筆者から見ても、ランニングはただただ走ってタイムを測定するという、とても地味なスポーツです。しかも、忍耐力が求められます。

そのため、楽しさより辛さが勝ると、苦行のように感じることもあり、初心者さんが挫折してしまいやすいのは痛いほどわかります。

しかしランニングは、靴さえあれば、場所も年齢も問わず楽しめる生涯スポーツ。レベルに関係なく、楽しんでランニングをする人が多いのも事実です。

ランニング初心者が長続きする秘訣とは?

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ランニングを長続きさせる秘訣は、「ランナーズハイ」と呼ばれる爽快感を、一度でも味わってみることだと思います。

ランナーズハイとは、ある一定距離を走り続けているうちに、脳内に快感ホルモンが分泌される状態のこと。ランニング中に、苦しさが楽しさに変わる瞬間が訪れることは、科学的に証明されています。

個人差はありますが、5km〜10kmを楽に走れるようになってくると、ランナーズハイを感じやすくなるようです。この爽快感を味わえるようになるまで続けてみることを、おすすめします。

初心者におすすめのランニングメニュー

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いつも同じコースを走っていると、そのうち飽きてしまうことがあります。決まったランニングコースだけでなく、いろいろなコースを走ってみるのがおすすめです。

そうすることで、気分的なマンネリ解消効果が期待できるだけでなく、コースによって異なる道の高低差で筋肉が刺激され、下半身の筋力強化にもつながります。

例えば、いつもは電車や車で通る道を走ってみたり、お出かけスポットを目指して走ってみたり。筆者の場合、近所に観光名所が多いため、普段は電車で向かうところをランニングで目指してみたりしています。

今日は30分でここまで行けた、次は40分であそこまで行ってみよう、というふうに、楽しみながら距離の調整ができます。

ランニング初心者向けのシューズの選び方

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ランニングシューズは、メーカーによって様々な特徴があります。迷ってしまう人は、店頭で「ランニング初心者向け」と案内されているシューズの中から選ぶと良いでしょう。

その中でも個人的におすすめなのは、日本人ならダントツで国産メーカーです。日本人の足の形を元に設計されているため、靴擦れや筋膜の炎症などの足部のトラブル予防に役立ちます。

もちろん外国産メーカーにも高性能なものはありますので、実際の履き心地で選ぶようにしましょう。

ランニング初心者が注意すること

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個人の目標にもよりますが、最初から速く走ることを目的にしないことです。

先にも述べたとおり、ランニングは忍耐力が必要なスポーツですから、速度を求めると、忍耐力が鍛えられる前に挫折してしまうことがあります。それではもったいないですよね。

また、メンタルだけでなく、フィジカル面での持久力(筋持久力)も必要です。このどちらも鍛えるためには、ゆっくり長く走ることがポイント。速くゴールするよりも、長く継続することを目標にして、毎回のランニングを楽しむことが大切です。

ランニングをライフワークにしていこう

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学校の体育の授業では、先生の監視でタイムを競い合ったり順位をつけられたりするため、なんとなく速く走らなければいけないというイメージをもっている人は、少なくありません。

しかし、個人でランニングをする場合は、監視しているのは自分自身。「1週間前より少し長く走れるようになったかな」など、あなたの指標で体の変化を感じられればいいのです。

ランニングは一生楽しめるスポーツです。走る心地良さを実感しながら、ライフワークにしていけるといいですね。

執筆者:
KISAFU