「腸もみ」の効果をアップ!正しいやり方と注意点 「腸もみ」の効果をアップ!正しいやり方と注意点

「腸もみ」の効果をアップ!正しいやり方と注意点

整体歴:15年目(2020年現在)。これまで延べ30,000人以上の施術に携わっております。 加えて日本ダイエット健康協会 検定1級 プロフェッショナルアドバイザーも取得しています。 皆様のお身体…
2019年07月30日
腸をマッサージして血流やお通じを良くする「腸もみ」をご存知ですか?気になる効果ややり方、コツをボディセラピストの肥後晴久先生から教えていただきました。自分でも簡単に試せるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

腸もみの効果

お腹の前でハートを作る女性
画像出典: istock

血流が促進される

腸は大きな血管の通り道。心臓から血液を送って体の隅々まで栄養素を運ぶ動脈と、末端から老廃物を回収して心臓へ戻る静脈、どちらも大きな血管が腸を通っています。腸もみで刺激することで血の巡りを良くする効果が期待できるでしょう

ぜん動運動が促される

腸に溜まったまま排出できていない便を「宿便」と言い、健康な方でも3kg、便秘になると5kgほどが停留していると言われます。外からもみ込むことで腸のぜん動運動(うごめくことで内容物を移動させる運動のこと)を促し、排便を促すことができるのです

自分でできる腸もみのやり方

お腹をおさえる女性
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胃から小腸、大腸、肛門へとつながる形を思い浮かべながら行うのがポイントです。まずは小腸からアプローチしてみましょう。小腸は、おへその周りに円を描くように位置し、長さは4~6mあると言われ、体のなかでは一番長い器官です。

・小腸へのアプローチ
1. おへその頂上から左方向へ、3本指で半時計周りの円を描くようにもみ込みます。強く押す必要はありません。
2. 円を描く途中で硬い部分を見つけたら、長めに押します。
3. これを3周行いましょう。

小腸のマッサージができたら、次は大腸です。大腸は骨盤から肋骨までを大きく覆っています。

・大腸へのアプローチ
1. 大腸の始まる右下腹部から上へ向かって、肋骨の近くまでもみます。
2. 肋骨からは左へ向かって、反対の肋骨までもみましょう。
3. 左の肋骨からは下に降りていき、下腹部を左から中央まで押していきます。
4. この動きも3周くり返しましょう。

効果的に行うためのタイミングや回数

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腸もみのタイミング

腸もみを行うタイミングは、起床時と寝る前がおすすめです。

・起床時
起きたばかりは体温が低く、日中の活動に向けて徐々に体温が上がっていきます。腸の調子が悪いと血の巡りも悪くなるため、なかなか体温が上がらず元気が出ません。起床後の腸もみをすることで、朝から元気に活動しやすくなるでしょう

・就寝前
寝る前の腸もみは、一日活発に働いた腸を休ませる目的があります。消化、血流の促進と一日せわしなく働いた腸にも休息時間が必要です。睡眠時の負担を軽減してしっかり回復させるため、腸もみで腸の働きをサポートしてあげましょう。

また腸には副交感神経が通っています。副交感神経は身体をオフに切り替える時に働く自律神経なので、副交感神経が活発になると睡眠状態にも入りやすいでしょう。

回数

腸もみは何度もくり返せば効果が高まるものではありません。円を描くようにもんでいき、3周ほどすれば十分です。

効果を高めるコツ

・深呼吸をする
腸もみを行う際は、先に深呼吸で副交感神経への切り替えを行うのがおすすめ。深呼吸は身体をリラックスさせるために自然と行われていて、全身の血流を上げる働きもあります。10~20回程ほど深呼吸をして、副交感神経が優位の状態で腸もみを行うことで、効果アップが期待できるでしょう。

・座って行う
腸をもみ込む、おなかが突っ張った状態だと中まで押し込みにくいです。立った状態よりも、座るか、仰向けに寝て膝を立てるなど、おなかに負担のかからない姿勢で行いましょう。

腸もみをする時の注意点

椅子に座ってリラックスする女性
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体調が悪い時はお休みする

風邪をひいた時や、腹痛がある時に腸もみを行うことは避けましょう。風邪は体が炎症を起こしている状態のため、血流を上げる腸もみをすることでさらに余計な熱を作り出してしまいます。自然な発熱は風邪を治すために必要ですが、外からの刺激による熱が加わると、体調が悪化してしまう恐れがあります。

また、おなかが痛いと時同様です。胃や腸に負担が生じている状態でさらに負担をかけると、痛みが増してしまうかもしれません。体調が良くない時は、安静にしておくのが一番です

強く押しすぎない

腸もみは、腸の緊張を解いて血流を良くする効果を期待するものですが、刺激が強すぎると、かえって体が緊張して硬くなってしまいます。ゆっくりと呼吸ができるくらいの圧をかけ、力加減に注意してもみ込んでください

1日2回の腸もみ習慣を

くびれが綺麗な女性
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寝る前と、起きた時に腸もみをすることで、朝からスッキリ目覚めてお通じも良くなる、うれしい効果が期待できます。やり方はとても簡単で、特別な道具もいりません。元気に一日を始めるためにも、腸もみを始めてみてはいかがでしょうか?

執筆者:
肥後晴久