内臓脂肪と皮下脂肪の違いって?撃退方法を専門家が解説!
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
皮下脂肪
筋肉と皮膚の間に付着している脂肪分のこと。筋肉の保護や体温の保持が主な役割です。
<特徴>
・女性につきやすい
・お尻や太ももに肉がついた「洋ナシ型」体型になりやすい
・深刻なリスクは無いものの、増えすぎると関節に負担がかかるため骨折等の危険性が高まる
内臓脂肪
内臓(特に腸)の周りを覆うように付着している脂肪分のこと。内臓同士の位置を安定させるほか、衝撃から内臓を守るクッションのような役割を担っています。
<特徴>
・男性につきやすい
・お腹だけがぽっこりと出た「リンゴ型」体型の原因
・増えすぎると内臓の機能が低下し、生活習慣病や血管性の疾患のリスクがある
皮下脂肪と内臓脂肪が付く原因
カロリーの過剰摂取
食べ物を摂取したときに生じるカロリーはエネルギーへと転換され、基礎代謝と運動などで消費されます。しかし、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、体内で消費しきれなかったカロリーが脂肪として蓄積されてしまうのです。
運動不足
体を動かすにはエネルギーが必要です。そのエネルギー源となるのが糖質と脂肪。脂肪が蓄積されるということは、つまりエネルギーを消費していない状態とも言えるでしょう。運動でエネルギーを消費することで、消費カロリー・摂取カロリーのバランスもとりやすくなります。
筋肉量の低下
人体のうち、筋肉が占める割合は男性が33%前後、女性が27%前後とされています。体を動かすには筋肉が必須。筋肉がしっかり機能していれば、自然と「体を動かしたい」と思う生理反応が出るため、運動不足にも陥りづらいでしょう。
平日は仕事で座りっぱなし、休日にもまったく運動しない……という方は、皮下脂肪・内臓脂肪が付いている可能性が高いです。
皮下脂肪を効果的に落とす方法
食事のコントロール
すでにご説明したとおり、摂取カロリーが消費カロリーを大幅に上回ってしまう生活は内臓脂肪・皮下脂肪ともに蓄積されてしまうため改善が必須です。
食事量や内容をコントロールすると同時に、食べる時間帯を考慮するとより効果が期待できます。夜は食べる量を減らして、朝にしっかり食べるようにしましょう。
夜は身体が寝る準備に入るため、基礎代謝が下がっています。基礎代謝が下がっている状態でたくさん食べてしまうと、消費が追いつかないのです。胃腸の働きが下がる夜の食事を減らすことで、胃もたれや朝の起きづらさの改善にもつながります。
有酸素運動
蓄積した脂肪が燃焼するのは、運動を開始して20分以上経過した段階と言われています。ただ、運動や継続が苦手な方も、張り切って長時間のウォーキングやジョギングなどを始める必要はありません。
有酸素運動は体を持続的に20分以上動かしていればOK。たとえば歩いて10分~15分の距離の場所へ行くときは、ゆっくりと20分以上の時間をかけて歩いてみましょう。
無酸素運動
皮下脂肪がつきやすいお尻や太ももには、大きな筋肉があります。必要となるエネルギーが多いため脂肪も付着しやすいのですが、皮下脂肪がつきすぎている方の多くはこの筋肉がきちんと働いていません。無酸素運動(筋トレ)で筋肉を鍛えましょう。
なかでもおすすめの無酸素運動は「スクワット」。とはいえ大きく負荷をかける必要はありません。腰を深く落とすと負荷も大きくなりますが、20回~30回行える程度に加減して続けてみてください。きちんと続けて代謝のいい筋肉に鍛えることができれば、皮下脂肪もなくなっていきます。
内臓脂肪を効果的に落とす方法
食事のコントロール
皮下脂肪同様、内臓脂肪を落とすうえでも食事に気を遣うことは大切です。内臓脂肪は脂っこいものや甘いもの、飲酒などが原因で付着しやすいため、暴飲暴食は厳禁。ただ、厳しい制限がストレスになってしまう場合は、体重や体脂肪率などの目標達成のご褒美としてお菓子や好物を取り入れる方法がおすすめです。
有酸素運動
内臓脂肪は消費にかかる時間が非常に短く、3~5日で落とすことが可能と言われています。皮下脂肪と同じように、ゆっくりでかまいませんので継続して体を動かしてください。
もちろん無酸素運動を取り入れてもOKですが、有酸素運動だけで十分なケースが多いでしょう。ただし、内臓脂肪は消費が早いのと同時に付着するスピードも早いため油断は禁物です。
内臓脂肪・皮下脂肪の対策は生活習慣から
ポッコリおなかの内臓脂肪と、下半身太りの皮下脂肪。それぞれ体には必要なものですが、付きすぎるとボディラインの崩れや、健康へも悪影響を与えてしまいます。とはいえ、きついダイエットをする必要はありません。日ごろから食事や運動に気をつけて、内臓脂肪・皮下脂肪の付きすぎを予防しましょう!
- 執筆者:
- 肥後晴久