セルライトの潰し方&除去方法!原因と種類を知ってしっかりケア
セルライトとは一体どんなもの?
セルライトとは、皮膚の下に表面化された脂肪細胞の一部です。これがでこぼこの形を作り、表面上に現れてきています。脂肪細胞は、身体の中で長期蓄積してしまうと肥大化してしまうのです。
脂肪組織の中の1つに線維芽細胞という組織がありますが、皮膚の組織の一部である真皮と関わる組織でもあります。この線維芽細胞も脂肪組織の肥大化とともに肥大化されてしまい、真皮とも関わるためどんどんと皮膚の表面に押し上げられるように表面化されていきます。そして、セルライトとしてでこぼこの形を作り上げていってしまうのです。
女性のうち約80%は、セルライトがあると言われています。
セルライトができる原因とは?
運動不足
セルライトは、燃焼しきれなかった脂肪が蓄積しすぎた結果できたものです。蓄積した要因のひとつに、運動不足が挙げられます。
運動とは、筋肉をしっかりと刺激して代謝を促す行為。代謝とは身体の中の活動を上げる行為であり、その活動のエネルギーとなる脂肪が必要になります。
脂肪が燃焼されず蓄積しているということは、代謝が上手く行えてなかったという証。運動不足によって代謝活動が低下して脂肪が蓄積し、セルライトになったということが考えられます。
ホルモンバランスの乱れ
そもそもホルモンとは、各臓器がしっかりと連携して働くための伝言板のようなものであり、身体の中で循環し臓器の連携を図っています。
しかし、ストレスのある環境で生活していると、自律神経の中の交感神経が活発に働こうとします。交感神経が働く際に活動するホルモンの中に、ノルアドレナリンとアドレナリンがありますが、この2つのホルモンが作用すると、セルライトの生成を促してしまうと言われているのです。
交感神経の活発化でホルモンバランスが崩れ、これらのホルモンが過剰に働いてしまうのもセルライトを作る原因に繋がります。
睡眠不足
睡眠不足も、自律神経の働きに関ってきます。睡眠は身体を休ませる大切な時間であり、しっかりと確保できていないと自律神経は上手く働きません。
また、睡眠時間を取っていても途中で起きるなど、眠りの質が良くなくてもダメです。睡眠時には副交感神経が働いており、副交感神経が働くからこそ、交感神経に働きしっかりと身体が活動できます。そしてまたしっかり休もうと副交感神経が働くのです。
このリズムが崩れると過剰な代謝率も下がり、過剰なホルモン分泌にも繋がります。よって、睡眠不足もセルライトに大きく関係するのです。
食生活の乱れ
食生活が乱れていると、セルライトの解消ができないのもポイントです。脂肪は食事で摂取しない限り、体内に蓄積することはありません。身体の基礎代謝として一定の消費カロリーがあり、それを上回る摂取カロリーがあれば脂肪となって蓄積します。
また、どんなダイエットやセルライトのケアを行ったとしても、摂取した栄養素のバランスが良くなかったり、必要量を摂取していなかったりすれば身体は上手く働きません。結果としてセルライトの改善には繋がらず、食生活もセルライトに大きく関連すると考えます。
「セルライトを潰してはいけない」その理由
セルライトのケアは実際に潰すわけではない!
上述したように、セルライトは脂肪組織の一部である線維芽細胞が肥大化し、皮膚の表面に現れたもの。身体の一部であり、老廃物などとは違うので、潰してしまうと身体を傷つけるだけになります。
エステなどでは「セルライトを潰す」というように表現することもありますが、これも実際は潰しているのではありません。皮膚の下の循環を上げ、筋肉の配列を元に戻し、セルライトが小さくなりやすいように環境を整えているのです。
もし潰してしまうと修復に栄養素が必要
セルライトを潰すような行為で刺激すると、皮膚や筋肉の線維を傷つけてしまいます。そして修復のためには栄養素が必要になるのです。
体は常に機能を一定に維持するため働いており、異常な場所があれば修復に取りかかります。傷つける行為を行ってしまうと、セルライトであっても優先して栄養素を送り、治癒力を高めないといけません。こうした理由からも、セルライトを潰す行為は良くないことです。
セルライトの種類にはどんなものがある?
脂肪型セルライト
脂肪型セルライトは老廃物と脂肪線維が関連しており、大半の女性に見られるのがこのタイプと言われます。老廃物が体内に蓄積し、皮下脂肪の膨張を作ってできているセルライトです。
脂肪型は比較的改善が早いのが特徴。日頃の運動不足解消や食生活を見直して生活することを心がけていれば、効果が見えてくるセルライトです。
むくみ型セルライト
老廃物も含め体内にある古い水分が、脂肪組織と結びついたためできてしまったセルライトです。むくみ型セルライトは、できてしまった部位の血流の低下によってできたもの。
むくみ型セルライトができた部位には、自分で行うマッサージや運動を含めたストレッチによって血流の改善を促すことができます。自己ケアが必要なセルライトです。
線維型セルライト
線維型セルライトは、線維芽細胞が肥大して皮膚の下に現れたもの。これは自己ケアだけでの改善では、少々もの足りないです。改善のためにはエステやマッサージなどのケアが必要になり、施術の力で身体の自己治癒力を高める必要があります。
線維型は長期に渡り構成されてしまったセルライトなので、しっかりとした治癒力の確保が必要です。
筋肉質型セルライト
数あるセルライトのなかでも一番少ないと言われており、全体の5%程とも。過去に運動を行っていた方が仕事などを始め、急に運動から離れてしまった結果できたセルライトです。
今までは身体の中でしっかりと循環を行っていたものの、運動する機会が減って脂肪を燃焼する場面が無くなったため、バランスが崩れてしまったことが要因と考えられます。
それぞれのセルライトにおけるベストな除去方法
脂肪型セルライト
蓄積度合いが少ないため自己ケアの範疇で改善が見られ、食生活と運動がポイントになります。
食生活では、カロリー摂取の見直しが大切です。人には基礎代謝量があり、女性で1800キロカロリー、男性で2200キロカロリーが平均とされています。平均を上回ると脂肪の蓄積となり、下回ると蓄積から燃焼へと転換されます。ただ、食事面での栄養素確保は怠ってはいけないので、これまでのカロリー摂取量を見直して適切に食べることが重要です。
運動では、基礎代謝量を活発にさせるために欠かせません。特に有酸素運動を行うことで、初めて脂肪の燃焼が高まってきます。20分以上の運動を持続的に行うか、10分の運動を息が多少切れる程度の負荷で行い、それをインターバルを少なくして2~3回行うことがポイントです。
むくみ型セルライト
むくみ型セルライトは、脂肪型で挙げた「食生活と運動」に加え、血流の改善が必要です。セルライトができた部位のマッサージやストレッチを行いながら、脂肪型と同じケアを行うと効果が出ます。
また、気になる部位の筋力低下によってできているセルライトでもあります。必要な部位だけの筋トレをダイエットに付け加えると、より効果的です。
線維型セルライト
線維型は長期間蓄積したセルライトであり、代謝機能が衰えてしまっている細胞です。エステやマッサージなどの他動的な力が必要になります。
エステやマッサージの利用で、自己ケアでは発揮できない身体の治癒力を高めることが可能です。上記の筋トレも含め、食事と運動のケアを行っていけば改善方向に向かいます。
筋肉質型セルライト
今まではその筋肉が起こしていた代謝量に合わせて身体が活動し、同様に食事も摂っていたはず。そのリズムの崩れから付着してしまったセルライトなので、除去方法は明確になっていません。
過去に近い程度の負荷で継続的な運動と食事、エステなど施術のケアを長期的に行いながら、バランスを取っていく方法しかありません。
セルライトを除去する際に注意したいこと
無理をせずに時間をかけて行うこと
セルライトの除去には時間がかかるため、決して無理をしないことが大切。
大半のケアとしては、食生活の見直しと継続的な運動によって改善が見られます。セルライトの改善にあたっては、細胞の入れ替えをしっかりと行うということが非常に重要です。セルライトは脂肪組織が肥大化したことによって起こったものであり、体の組織が入れ替わらない限り良くなることはありません。
また細胞の入れ替えといっても、全ての体の細胞ではありませんが、大半の細胞は3ヵ月周期のサイクルで入れ替わります。セルライト除去は時間がかかるものと認識し、確実に行うことが結果を出す近道だと言えます。
大きな負荷をかけすぎないこと
自分でマッサージやストレッチを行う際、大きな負荷をかけ過ぎることのないようにしましょう。脂肪細胞や周りの筋肉の調子を整えるためという考えを持ちながら行ってください。
エステなどで行っている強めの刺激は、施術を受けている方が脱力状態だからこそ効果が現れるのもひとつの考えです。自分で行っている際は必ずどこかに力みが生じているため、体の細胞に悪い影響を与えます。そのため、セルライト除去は時間がかかるものと思い、大きく負荷をかけ過ぎずしっかりと体内からリセットを行えば、セルライトは除去できると思います。
気になるセルライトは継続的なケアが必須
セルライトは、一度できてしまうと短期間ですぐに除去できるわけではありません。継続的なケアをはじめ、運動・食生活の改善が功を奏します。セルライトの種類にも注目しながら、適した除去方法を試してみてくださいね。
- 執筆者:
- 肥後晴久