散歩には効果があるの?得られるメリットと効果的な時間と距離
ウォーキングと散歩の違い
ウォーキングと散歩の違いは大きく目的が違うことにあります。
ウォーキングは一言で言うと健康維持が目的です。ウォーキングは少々息が切れる程度の歩行スピードで歩く、有酸素運動となりますのでダイエット目的や筋肉増強の一つの方法として用いられます。
それに対して散歩は気分転換が目的になってきます。散歩の歩行スピードは息が切れることもなく、歩くことを楽しむ程のスピードになります。したがってストレス発散や外の空気や匂い、景色を楽しむ為の歩行ということになります。
散歩の特徴
気分転換
散歩の特徴は気分転換。目的も無くぶらぶらと歩くということが散歩になります。辞書では「気晴らし」とも書かれています。
外の景色や風や匂いを感じ五感を刺激することや、下半身の血流改善、籠りっきりになってしまった気分を解放できるなどが挙げられます。
ストレスの解放
ディスクワークなど一定の姿勢を長時間続けていると「活発に働く筋肉」と「働かない筋肉」が顕著になるため、筋肉が思うように働かないどころか脳も上手く機能しないためストレスが溜まりやすいとも言われます。こういったことを解放してあげるのも散歩の良い効果です。
健康への効果
下半身の筋肉は身体全体の筋肉の2/3を占めると言われています。散歩で下半身の筋肉を刺激することにより、全身の血流の改善が出来るので、血圧の安定や心肺機能の維持、骨や筋肉の衰えを防止、動脈硬化の抑制などさまざまな効果が期待できます。
散歩のメリット
身体本来の機能改善
散歩の良いところは上述しましたが、さまざまな身体本来の機能改善に役立ちます。大きく分けて2つあり、身体の血流改善と脳の活性化です。
今の時代、様々な物が便利になり、仕事も専らデスクワークの方々が増えました。歩くこと自体が減ってしまった世の中です。またスマホやパソコンの見すぎで、脳が興奮状態になり、自律神経の乱れが起きやすくなっている方が多いです。散歩にはこれらの改善に大きく期待できます。
血流改善
身体は歩くことが基本で身体の循環を上げていますので、散歩を行うことで全身の血流改善に繋がります。座りっぱなしでいると下半身の筋肉は衰えてしまいますが、単純に筋力が衰える訳ではなく、脳から下半身に向けての指令すらも衰えてしまいます。この改善に散歩は効果が期待できます。
血流の衰えが出てしまいますと血圧や心肺機能、筋肉や骨等に何らかの異常を来たす恐れもあります。散歩には病気までに至っていない身体の症状である「未病」を防ぐ効果が期待できるのです。
脳の活性化
散歩は周りの景色や匂いなどを楽しむことも出来ます。身体の五感を刺激することが出来るので、脳や内臓、筋肉などの本来の機能を取り戻すことが出来き、気分転換やストレス発散を行うことが出来るのです。
好きな洋服や雑貨を何気なく見ながら歩くと言うのも1つかもしれません。歴史上の人物も散歩を重要視していて散歩を行うことで良いアイディアが浮かんでいたと言われています。
効果が出やすい時間帯
体温が高い時間帯
身体は一日の中で体温を変化させています。
朝起きた状態は体温が下がっており、そこから徐々に活動に向けて体温を上げていきます。そして夕方ごろに徐々に体温を下げていき、寝るための準備に入り、寝付くころには一番体温が下がります。この一連の流れで身体は働きます。
散歩の良いところは血流の改善にありますので、身体が活動しやすく体温が高い時間に行うことが理想になります。そうすると全身が活発になれるので、散歩の良い効果が期待できます。
日光を浴びることのできる日中
主に骨に関しての目的になります。昨今、骨密度が下がっている方が多く、骨粗鬆症となっている方も多いです。
骨の形成にはカルシウムとビタミンDが必要と言われています。このビタミンDは食べ物で摂ることも出来ますが、より多く摂取できるのは日光なのです。日の光を浴びることにビタミンDの摂取ができますので、強い骨となり、健康的な身体を維持できます。
散歩の適切な距離と時間
1キロ程を20分~30分かけて散歩することが良いと思います。
散歩で歩くスピードは時速4キロと言われています。この程度の負荷でエクササイズ程の量に直すと20分程になります。散歩の大きな目的は気晴らしや血流や体調の改善ですのでこれぐらいの時間がちょうど良いです。
また、ビタミンDの形成にもそれぐらいの時間でちょうど良いです。地域や季節等にもよりますが夏場での日に浴びる時間は10分未満で良いですし、冬場でも20分浴びると効果が出てきます。
夏場の紫外線が気になる方は日傘を指しながら20分~30分ぶらぶら歩くというだけで日を浴びる時間はちょうどいいと思います。
気分転換に散歩に出かけよう!
散歩はウォーキングに比べて続けやすいとも言われます。ウォーキングは健康維持や筋力増強などの有酸素運動を含んだ歩行になるので基本的に辛いですが、散歩は気晴らしをしながら楽しんで出来る歩行です。
歩行とウォーキングを行う際に体感での時間計測を行うという研究では、歩行の方が長い時間歩いていたというデータもあります。
お天気のいい日は気晴らしに散歩に出かけてみてはいかがでしょうか。
- 執筆者:
- 肥後晴久