ヨガインストラクターが「瞑想」を徹底解説!効果・やり方・アドバイス
ヨガの「瞑想」とはどのようなもの?
「瞑想」の本来の意味
本来の意味としては「目を閉じて深く静かに思いを巡らすこと」です。瞑想の「瞑」の字は目を「瞑る」(つむる)と書きます。
古くは訓練・修行法のひとつ
瞑想自体は古くからあるものですが、情報過多の現代において新たなリラックス法として注目されています。
どちらもやり方は心を一点に集中することですが、しかし両者には目的に決定的な違いがあります。
古くから瞑想は世界中の多様な宗教で精神的肉体的訓練、修行法として用いられてきました。
その目的は神に祈りを捧げること、または解脱することです。
現代では新たなリラックス法
それに対し現代においては「マインドフルネス」という言葉で置き換えられ、生活の質を高めるためのテクニックとして広まっています。
「今」に意識を集中をさせることで、脳の興奮を抑えることが可能になります。現代では、宗教的な要素を取り除かれています。
かつて追求されていた神との一体感・解脱なども目的は省かれ、肉体的・精神的な効果のみを目的としている点が新旧瞑想の違いです。
実利目的のみにスポットが当たることによって世界中の人種宗教問わず、多くの人に短期間に一気に広まる結果となりました。
ヨガの瞑想で望める嬉しい効果
パフォーマンス能力の向上・改善
思考が整理されることで集中力がアップし、仕事の効率が良くなると考えられています。
直感力・クリエイティビティが高まるなど「パフォーマンス能力の向上・改善」に期待ができます。
興奮した脳や思考をクリアにする
多すぎる課題、迫る時間、複雑な人間関係やプライベートとの調和など、頭に収まりきらないほどの事柄が思考を曇らせしまうことはありませんか?
瞑想は興奮した脳や思考をクリアにして、本来の優先順序を示してくれるでしょう。
落ち着きを取りもどした貴方の脳は、新たな思考を広げるスペースを得て新しい地図を広げられるようになるはずです。
自己肯定感の高まり
ストレスが消え、幸せを感じやすくなることで起こる「自己肯定感の高まり」です。
ストレスやモヤモヤした思考がつきまとうと、うまく事が運ばなかったり、ミスを繰り返す自分自身を不甲斐なく感じてしまうこともあるでしょう。自己嫌悪にも陥ります。
瞑想で落ち着きを取り戻すと、今まで感じていた自己嫌悪は必要ないものと手放すことができるでしょう。
たとえ自分が失敗をしたとしても、失敗と自分はイコールではありません。自分を愛する自信を瞑想が取り戻してくれるはずです。
健康状態が良くなる
精神的に落ち着くことで、肉体的にも健康状態が改善されると考えられています。
初心者におすすめ!瞑想のやり方
STEP1:自分の落ち着くと感じる空間で
人によって落ち着くと感じる場所は違うでしょう。自分の部屋だったり、公共の瞑想ルームだったり、いつもの通勤ルートだったり。
瞑想は、自分が落ち着くと感じる空間で行うのがポイントです。
STEP2:姿勢を正す
姿勢を正しく整えましょう。背骨をまっすぐ縦に伸ばして、呼吸を身体にたくさん取り込むためです。
下半身は座っていても立っていても良いし、歩いていたり走っていても大丈夫。歩く・走るときは一歩一歩のリズムに集中しながら、運動によってさらにもたらされる身体的な気づきにも意識を向けましょう。
ただし危なくないように走る、座るときは目をしっかりと開けましょう。
STEP3:呼吸を整える
呼吸に意識を向けて、心地よく吸う・吐くを繰り返します。気持ちが穏やかになるのを見つめ続けましょう。
ヨガインストラクター推奨!瞑想の効果を上げるコツ
身体の中の内部感覚を味わう
呼吸を通して、身体の中の感覚を感じていきます。
吸って、身体の中に空気が入ってくるときの息の冷たさ、筋肉の広がり。吐いて、身体から空気が出て行くときの息の温かさや筋肉の緩みを感じましょう。
内部感覚とは身体の中にあるもの、内臓や筋肉、器官などの感覚のことです。これらを感じることで、意識を内側にそして「今」に向けることができます。
“今”に心を戻す
心は過去・今・未来を行ったり来たりします。過去に向かうと後悔やトラウマを思い起こし、未来に向かうと将来への不安や恐れを思い起こします。
心が“今”にある時だけ、トラウマや恐れから解放されています。瞑想は今に心を戻し、気持ちをリセットさせる効果を狙っています。
「上手く瞑想ができない」方へのアドバイス
瞑想がうまくいかなくても集中しようと思い詰めないことです。
心はもともと揺れ動く性質を持っているので、感情やイメージが出てきて当たり前!思いやイメージが出てきたら、なるべくそれらを受け流し、相手にして会話しないこと。
ただ観察して、否定もコントロールもする必要ないことを確認しましょう。実は、この「気付き→手放し→また集中に戻る」という過程こそが瞑想の実践です。
良し悪しの判断をすることよりも客観的にそれらを眺めて、雑念に気付くことが大切です。
- 執筆者:
- ひびき