体脂肪がつきにくいカラダに変わる!基礎代謝量を上げるエクササイズ 体脂肪がつきにくいカラダに変わる!基礎代謝量を上げるエクササイズ
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体脂肪がつきにくいカラダに!基礎代謝量を上げるエクササイズ2つ

パーソナルボディメイクSYNAPSE代表。健康運動指導士。元陸上自衛隊非常勤体育講師。 現在は東急スポーツオアシス、エニタイムフィットネスなどを中心に東京都内で出張パーソナルトレーニング指導を展…
2017年12月10日
ストレッチを用いたコンディショニング指導をしている、パーソナルトレーナーの町田晋一です!基礎代謝量を上げるのに有効なエクササイズは筋トレです。筋トレを行うことで筋肉量が増えるだけでなく体熱産生能力が高まり、それにより体温が上がる結果、基礎代謝量を増やすことができると考えられるからです。では具体的にどのような筋トレを、どのように行えばよいのか、ご紹介したいと思います。

基礎代謝量を上げるエクササイズの法則

ただ闇雲に筋トレを行っても、基礎代謝量を上げることはできません!「基礎代謝量を上げるための筋トレの法則」というものがあります。

【1】大きな筋肉を刺激すること
大きな筋肉とは、背中の筋肉である「広背筋」や「僧帽筋」、太ももの筋肉である「大腿四頭筋」「ハムストリングス」などが挙げられます。小さな筋肉よりも大きなそれを刺激したほうが、効率良く筋肉量を増やすことが可能と考えられるからです。

【2】多関節運動の種目を行うこと
「多関節運動」とはその名の通り、多くの関節を動員する運動のことです。例えば「スクワット」は、股関節だけでなく膝関節の動きも伴うので多関節運動にあたります。多くの関節を動員することで、自ずとたくさんの筋肉を使うことができるということです。

【3】12〜8回反復可能な負荷で5セット行うこと
実は強度が強すぎても筋肉に十分な刺激を与えることはできません!筋肉に刺激を与えるには、12〜8回反復可能な強度で1分程度の休憩を挟み、5セット行う必要があると言われています。

そうすることで筋肉が疲労し、乳酸が蓄積されるようになります。すると、脳下垂体前葉から成長ホルモンが分泌され、筋肉の成長が促進されるというわけです。

では以上のポイントを踏まえた上で、基礎代謝量を上げるのに効果的な筋トレを2つご紹介したいと思います!

基礎代謝量を上げるエクササイズの法則
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全身の筋肉を使うことができるエクササイズと言えばコレ!

大きな筋肉を刺激する上、多関節運動でおうちでも手軽にできるエクササイズとしてお勧めなのは「スクワット」です。スクワットは、お尻の筋肉である大殿筋や太ももの筋肉であるハムストリングス、大腿四頭筋といった大きな筋肉を刺激することができます。

更に、胸を張り、背中をまっすぐにした姿勢を維持することで肩甲骨の内側にある僧帽筋中部線維や菱形筋、そして体幹の筋肉も動員されますので、ほぼ全身の筋肉が使われます。

スクワットの方法

1.両手は頭の後ろに両肘を開き、足幅は肩幅もしくは肩幅よりやや広めにとり、つま先はやや外側に向けます(写真左)。

2.目線は正面に向け胸を張り、お尻をやや後ろに突き出した体勢をとります。そこから息を吸いながら、太もものラインが床と平行になるまでやや後ろに突き出したお尻をゆっくり下ろし(写真右)、息を吐きながら元の体勢へ戻す動作を繰り返します。

スクワット
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動作中は背中が丸まってしまったり反りすぎてしまったりしないように注意しましょう。また、つま先と膝は常に同じ方向を向くようにします。できるだけ深く、ゆっくり下ろすことが筋肉に効かせるポイントです!

「お尻を下ろす際、尻もちをついてしまうのでは…」と不安な方は、イスを用意しイスにお尻が軽く触れるまで下ろすようにしましょう。

10回を5セット、合間に1分程度の休憩を入れながら行います。

背中のトレーニングはこれ1つで十分!

上半身には広背筋という大きな筋肉がありますが、広背筋のエクササイズの1つに「ベントオーバー・ローイング」というものがあります。このエクササイズは、背中の筋肉である広背筋と大円筋だけでなく僧帽筋中部線維と菱形筋、そして背中をまっすぐにした姿勢を維持するのに脊柱起立筋が使われます。

したがって、背中のトレーニングはこのエクササイズだけでも十分と言えます!

ベントオーバー・ローイングの方法

まず10回程度反復可能な強度のダンベルや2リットルのペットボトルなどダンベルの代わりになるもの、もしくはチューブを用意します。

1.両足を肩幅程度に開き、横から見て、ひらがなの「て」の字を作るようにお尻を後ろに突き出して床と向き合うまで上体を前に倒していきます(写真左)。

2.息を吸いながらグリップが脇腹に付くまでウエイトを引き上げていきます(写真右)。背中の筋肉が十分収縮していることを感じるところまで上げたら、息を吐きながら、重力に逆らうようにゆっくりと下ろしていきます。

完全に下ろしきってしまうと筋肉の緊張が途切れてしまうので、下ろしきる手前まで下ろすようにしましょう。

ベントオーバー・ローイング
画像出典: 美LAB.

広背筋に効かせるポイントは、肘で引き上げるようにすることです。そのためには、常にグリップの真上に肘がくるようにします。動作中は背中が丸くならないようにします。

また、頭を上げると頚椎への負担が大きくなりますので、頭は上げずに斜め前方の床を見るようにしましょう。

10回を1分程度の休憩を挟みながら5セット行います。

意外と知られていない筋トレを行う上で重要なポイント

今回ご紹介したエクササイズをを行う際は、下ろす動作をゆっくり丁寧に行うことを心がけましょう。筋トレで筋肉に大きな負荷が加わるのは、実はウエイトを上げる時よりもゆっくりと下ろす時と言われているからです。

何故、ウエイトを下ろす時に筋肉に大きな負荷がかかるのか?ウエイトをゆっくりと、抵抗を受け止めながら下ろすことで、筋肉は伸ばされながら収縮することになります。すると筋肉の線維があちこち微細損傷を起こします。これが痛みとなって表面化したものが筋肉痛です。微細損傷を起こした筋肉に、栄養と休養を与えることで筋肉の更なる成長を促すことができるというわけです。

以上をヒントに、筋トレを行ってみてください!

執筆者:
町田 晋一