若くしなやかな体をつくる!簡単背骨エクササイズパート2 若くしなやかな体をつくる!簡単背骨エクササイズパート2
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若々しく、しなやかな体をつくる!簡単背骨エクササイズ【パート2】

都内パーソナルトレーニングスタジオ勤務を経て、フリーランスのトレーナーとして活動中。多数のダイエットやボディメイク指導経験に加え、ヨガやピラティスなどのボディワークについても学び、呼吸や姿勢不良から起…
2017年11月01日
こんにちは。パーソナルトレーナーの金子智裕です。前回、背骨に関するエクササイズをご紹介させていただきましたが、今回も引き続き、若くしなやかな背骨をテーマにお話ししていきたいと思います。

背骨に優しい2つの動作

背骨は椎骨というブロック状の骨が24個積み重なって構成され、その椎骨ひとつひとつをバランスよく動かすこと、また上手にコントロールができることで背骨全体の柔軟性としなやかな動きを保ち、筋緊張などによる慢性的な体の痛みも予防することができる、と前回の記事ではお話ししました。

この椎骨ひとつひとつをコントロールして動かすことをアーティキュレーション(分節的な動き)といい、ピラティスやヨガでも使われる大切な動作です。

これに加え今回は、エロンゲーション(軸の伸長)という動作をエクササイズと合わせて実践してみましょう。

背中
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エロンゲーションとは伸ばす、伸長という意味ですが、ピラティスやヨガでは主に軸の伸長という意味で用いられ、この軸というのは背骨を表すことが多いです。

背骨を伸ばすということは、前回のエクササイズのキャット&カウのように丸めたり反ったりするイメージを持ちやすいですがそうではなく、背骨を軸方向(立位や座位の場合では縦方向)に引き伸ばすことが正しいイメージになります。

軸方向に引き伸ばすイメージ自体が難しく感じられてしまいますが…背骨にある椎骨と椎骨の間を広げる、または隙間を作るように上下に引き伸ばす、というようなイメージをまずは持っていただけたら良いと思います。

背骨を伸ばす
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実際、椎骨と椎骨の間には椎間板があり、この椎間板が椎骨同士の圧力を和らげるクッションのような働きをしています。

背骨はよく動かすほうが良いとお伝えしましたが、動かすことで椎間板や椎骨自体にも負荷をかけてしまっています。強い負荷がかかりすぎると椎間板や椎骨自体を傷つけ、椎間板ヘルニアなどの傷害を発生してしまうのです。

そんな負荷から背骨を守るために、エロンゲーションが有効な働きをしてくれているのです。

椎骨同士の空間を作ることで椎間板にかかる圧力を減少させ、さらには椎骨をひとつずつ動かすためのスペースも生まれるため、アーティキュレーション(分節的な動き)もおこないやすくなるのです。

(隣の椎骨とギュウギュウに詰まった状態よりも少しスペースがあったほうがみんな動きやすくなるというイメージでしょうか…)

つまりしなやかな背骨を獲得するためには、この2つの動作が大切であり、お互いに関係しているということになります。

それでは実際にエクササイズと合わせて実践してみましょう。

【サイドストレッチ】

サイドストレッチ
画像出典: 美LAB.

1.あぐらの状態で座り、両手の指先を体の横(できるだけ遠くへ)に着きます。

2.この状態でエロンゲーションを感じてみましょう。おしりで地面を押し、頭頂部を高く引き上げます。(上から頭を押されて押し返すようなイメージ)

肩は下げ首も長く保ちます。自然とお腹全体が引き上がり、背骨に詰まり感や過剰なストレスを感じなければOK
。(背骨を無理に伸ばそうとすると腰が反ってしまいやすいので注意)

サイドストレッチ
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3.そのまま息を吸いながら右手を上げ、吐きながら左へ上体を倒します。

おしりは浮かないように、背骨の右側の長さを保ちます。

左手に体重をかけると背骨の左側が縮んでしまうため、できるだけ体重はかけずに着いておきます。

背骨が横へゆるやかなアーチを描くように背骨をコントロールしましょう。体側が十分に伸びる位置で数呼吸キープします。

サイドストレッチ
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4.吸いながら右手は下ろし左手を上げ、吐きながら右側へ倒します。同じように数呼吸キープしましょう。

【スパインツイスト】

スパインツイスト
画像出典: 美LAB.

1.あぐらの状態で座り、息を吸いながら両手を上げます。

肩は上げず、サイドストレッチの時と同じように軸の長さを感じておきます。

スパインツイスト
画像出典: 美LAB.

2.息を吐きながら状態を右へひねり、指先が自分の前後にくるように両手を着きます。おしりは浮かないようにしっかりと背骨の回旋動作をおこなっていきます。

指先で軽く地面を押すことで背骨を引き上げ、軸の伸長を保っておきましょう。深い回旋のまま数呼吸キープします。

スパインツイスト
画像出典: 美LAB.

3.息を吸いながら1に戻り、吐きながら反対方向へひねりましょう。同じように数呼吸キープします。

バランスよく動かすことが大事

今回のエクササイズでは背骨を横に倒す(側屈)動作と、水平にひねる(回旋)動作をおこないました。背骨はいろいろな方向に動かすことができるので、特定の方向にストレスがかかりすぎないようなバランスよく動かすことが大切です。

今回の2つのエクササイズも続けておこなうことができますので、是非取り組んでみてください。

執筆者:
金子 智裕