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股関節が固いと腰痛になりやすい!家で出来る予防ストレッチ

中学から大学まで陸上競技に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生で…
2020年01月06日
こんにちは。美姿勢&アウトドアヨガ・ピラティスインストラクターの美宅玲子です。デスクワークや立ち仕事など、腰に負担がかかって腰痛になる方もいるのではないでしょうか。そうした腰痛に多いのが、股関節周りの筋肉が硬くなっていること。お尻や鼠径部の奥の筋肉の硬さを取ることが、なぜ腰痛にいいのか?また簡単にストレッチする方法についてもご紹介いたします。

股関節が固いと腰痛になりやすい?

医者の話を聞く女性
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私達の体の関節は、関連しあって働いています。また、隣り合う関節は、筋肉でつながっています。例えば、足首をねんざして、足首を動かせないと、代わりに膝や股関節を大きく動かして歩こうとします。

足首が痛いのではないかと緊張して、かばって、ふくらはぎやももの筋肉まで硬くなってしまうこともあります。いずれにしても、足首が固いことで、膝や股関節、ふくらはぎやももの筋肉(本当は全身)に、普段とは違う影響が出ます。

股関節が硬いと、日常の動きでも、股関節が動かない分を腰の関節(背骨・腰椎)を反らせたり丸めたりしてカバーしようとします。腰の関節は、本来あまりグラグラと動かさずに安定させておいた方がいい場所で、あまり不安定に動かすと、腰痛になることがあります。特に体幹の筋肉・腹筋が弱い場合は、股関節の硬さの影響を受けやすくなります。

股関節の筋肉と腰痛の関係性

腰に手を当てる女性
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股関節は、言葉ではわかっていても、具体的に自分の体のイメージとして実感があまりない方もいると思います。股関節は、脚の骨の付け根がはまっている、骨盤の中の関節で、ジーパンにできる座った時のしわの部分(鼠径部)の奥にあります。

座った姿勢を長くしていたり、反り腰だったりすることで、鼠径部の奥にある股関節を曲げる筋肉(腸腰筋)が縮んでしまい、それが腰の骨(腰椎)を引っ張って、腰痛になることがあります。

また、立ちっぱなしや座りっぱなしで、お尻が痛くなったり、凝ったりする自覚がある方もいると思いますが、股関節を伸ばすお尻の筋肉が硬くなると、股関節が動きずらい分、腰に負担がかかったり、お尻の筋肉の緊張が腰に伝わって、腰も硬くなって腰痛になる場合があります。

家で出来る股関節周りのストレッチ

お尻のストレッチ

<やり方>
STEP1:両膝を立て、右足首を左ひざに掛けます。
STEP2:掛けたまま両足を持ち上げて、左の膝裏か膝の表を両手で抱えて引き寄せます。
POINT:右手は右の膝下をくぐるようにすると、最短距離で持ちやすいです。もし持ちにくい場合は、右脚を胡坐の形にして両手で右足首を抱えて引き寄せてもいいでしょう。
STEP3:お尻は浮かさず、骨盤を地面についておきましょう。右のお尻が良くストレッチされます。
STEP4:ツッパリ感や痛みが減るまでゆっくり呼吸をしてストレッチをしたら手を離します。

鼠径部のストレッチ

<やり方>
STEP1:お尻のストレッチに続いて右足首を左ひざにかけたまま、両膝を右へと倒します。左鼠径部やわき腹が伸びます。
STEP2:余裕があれば、両腕をバンザイにして肘を曲げ、両手で肘をつかんでもいいでしょう。上半身もストレッチされます。
STEP3:ツッパリ感や痛みが減るまでゆっくり呼吸をしてストレッチをしたら手を離し、脚をほどきます。
STEP4:反対側でも同様に行います。

股関節のストレッチで腰痛予防

笑顔で会話する女性
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夜寝る前にストレッチをすると、筋肉が柔らかい状態を体にインプットして、血流も促されて痛み軽減・疲労回復にも役立ちます。

逆に朝起き抜けにストレッチをする場合は、決して無理に引っ張らないようにしましょう。朝はもともと体が固いだけでなく、椎間板が膨らんでいるため、強いストレッチで椎間板の異常を引き起こす可能性があります。しっかりストレッチをする場合は、朝起きてから1時間以上たった後にしましょう。

執筆者:
美宅 玲子