「痩せホルモン」の正体とは?分泌を高める方法についてご紹介
「痩せホルモン」と呼ばれているものとその理由
GLP-1
このホルモンが多いと、太りにくく痩せやすい体になります。
GLP-1には食物が小腸に届いた時に満腹!というサインを出す役目があります。このホルモンの働きが良いと食物が胃に留まる時間が長くなり、胃から腸へ移動するのが遅くなることで血糖値の急上昇を抑制し太りにくく痩せやすくなります。
レプチン
このホルモンが少なくなると、肥満やメタボリックシンドロームリスクが高くなります。
レプチンは満腹中枢に作用して食欲を抑える役目があります。更に交感神経を活性させて脂肪を燃やし、エネルギーの消費を促す働きも合わせ持っています。交感神経の働きが良くなると身体活動量が上がることも、痩せやすくなるポイントのひとつです。
また、睡眠時間が6時間を切る、眠りが浅くなると分泌量が少なくなるのが特徴です。
「痩せホルモン」の分泌を高める方法
腸内環境を良くする
GLP-1は小腸で大量に分泌されます。食物繊維が豊富な物を摂るほか、日頃から腸の働きを良くする発酵食品やキノコ、海藻類を各食事で小まめに摂るように習慣付けしましょう。
睡眠は6時間以上取る
睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンであるレプチンの分泌量を減らす上、食欲を増進させるホルモンのグレリンの分泌量を増やすからです。
1日あたり5000歩以上歩く
運動不足は腸の働きを弱めると共に脳の働きも鈍くなるため、食欲をコントロールする力が下がります。
「痩せホルモン」のために摂りたい食物
小腸からGLP-1を出す栄養素には、食物繊維と青魚に多く含まれるEPAがあります。
食物繊維
1日あたり18gの摂取を目安にしましょう。各食物100gあたり、ひきわり納豆には5.9g、ごぼうには7g、干しイチジクには10.9gの食物繊維が含まれています。これらを食べることで、上記の量をクリア出来ます。
EPA
1日あたり2gを目安にしましょう。朝の摂取が血中濃度を高めるポイントです。EPAの多い食物の代表であるサバ缶よりも、実はイワシ缶の方が含有量が多い上、手軽に購入出来ます。加熱をしない調理法が最もこの成分の摂取量を高めるポイントです。
上記食物のメリットとデメリット
調理をせずに摂取出来る
缶詰やドライフルーツなど調理をせずに摂取出来る食物なので手軽に摂れる反面、食べ過ぎてしまう可能性が高いというリスクもあります。特に食べ過ぎることで軟便を引き起こす場合もある干しイチジクの量には気を付けましょう。
青魚類は缶詰で代用
缶詰は保存が利く上に購入しやすいと言う最大のメリットがあります。栄養価も高いですが、その分カロリーと脂質が高い為、利用が多くなり過ぎると逆に太るリスクも上がります。
「痩せホルモン」で簡単に痩せたい人へのアドバイス
上で紹介した食物に頼り過ぎないようにしましょう。しっかり摂ろうと「プラス」ばかり意識する事は、食べ過ぎや代謝の低下に繋がります。そして、睡眠を十分に取ることと主食・主菜と合わせてバランスの良い食生活を送るようにすることが痩せホルモン分泌を促す大前提です。
身体活動量が減ると内臓の働きが弱くなる為、EPAが豊富な食物は逆に太る元へ変わってしまいます。その為にも日頃から歩く機会を増やすように習慣付けましょう。十分な睡眠でレプチンの分泌をアップさせ、さらに適度な運動の習慣付けをした上で食物繊維やEPA食物を上手く取り入れながらGLP-1分泌を促し、綺麗に痩せましょう。
「痩せホルモン」を味方につけてダイエット
「痩せホルモン」と呼ばれているGLP-1やレプチンを上手に利用して、ダイエットを成功に導きましょう。そのためには今回ご紹介した食物を摂取するのはもちろんですが、睡眠や適度な運動も必須。生活を健康的に整えて「痩せホルモン」に頼り過ぎないことが大切です。
- 執筆者:
- 内藤 絢