衰えてしまうと大変!脊柱起立筋の鍛え方・ストレッチ法を紹介
脊柱起立筋とは
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)とは、首の後ろの頸椎からお尻の尾骨にかけて体の背面にある8つの筋肉の総称をいいます。首の頸椎から尾骨までの脊柱を反らす働きを持ち、あらゆる動作の土台である体幹部を支える非常に重要な筋群となります。
鍛えている人の背中を見ると分かりやすいですが、背骨の両脇に盛り上がっている部分の筋肉が脊柱起立筋です。
脊柱起立筋を鍛えるメリット
脊柱起立筋を鍛えると、くっきり背骨のラインが分かるような美しく締まった背中になるほか、猫背の改善、ポッコリお腹の解消、ヒップアップ、基礎代謝アップ、肩こり、腰痛改善の効果が期待できます。
これは脊柱起立筋がしっかり働くことで、猫背が改善→腹圧が高まる→胸が開く→肩こり解消→お尻の筋肉がうまく使えるようになる→腰が守られるという流れができることで得られる効果です。
その他、胸が開くことで浅かった呼吸が深くできるようになり気持ちが前向きになったり、自律神経が整うという効果もあります。
脊柱起立筋が衰えてしまったら
脊柱起立筋が衰えると、背中を反らす動作が難しくなるだけでなく、鍛えて得られる効果と真逆の影響が及びます。姿勢が崩れ猫背になり、背中にぜい肉が付き下腹部がポッコリ出て、肩こり、顔のたるみ…と様々な影響があります。
また、安定した体幹を保つことが難しくなり体の左右のバランスが崩れ転びやすくなったり、足腰の筋力が落ちたりと全身に悪影響を及ぼすと言っても過言ではありません。
脊柱起立筋を鍛えるトレーニング
STEP1:うつ伏せになり、両手を頭上へ伸ばす
ヨガマットの上などにうつ伏せの態勢になります。手は万歳をするように頭の方へ真っすぐ伸ばし、手の平はマットに付けます。
STEP2:両手と両脚を上へ持ち上げる
両手と両脚を同時に持ち上げ、5秒キープしマットに下ろします。
STEP3:両手を背中側で組む
手を背中側で組んで、胸を開いても良いです。STEP2もしくはSTEP3の動きを5秒キープ×5回を1セットとして行います。
このほかにも、椅子などに座る時に常に下腹を引き締めて姿勢を正して座るといのも脊柱起立筋の日々の小さなトレーニングになりますので、意識して行うと良いでしょう。
トレーニングの際に意識すること
脊柱起立筋のトレーニングを行うときに心がけることとして、キープする5秒を呼吸と合わせるということと、マットから両手両脚を上げ下げする時に反動で一気に持ち上げるのではなくゆっくり行うということです。
呼吸と合わせるということで余計な筋緊張がなく、反動を使わずに上げ下げすることで脊柱起立筋によりフォーカスして負荷をかけられます。
また、首の位置ですが顔を無理に上げて天井方向を見てしまうと脊柱起立筋に効果的に負荷がかけられなくなってしまうので、顔は背骨の延長線上(目線はマットもしくはマットの前方)に留めておきましょう。
トレーニングの際のNG行為
脊柱起立筋は脊柱を反らす働きがある筋群ですが、反らしすぎてしまうと腰を痛めてしまう原因になります。腰を痛めないようにするためには、太ももの内側の筋肉とお尻の筋肉をしっかり働かせることが重要になります。脊柱起立筋のトレーニングを行うときは、太もも内側とお尻の筋肉を締めて腰を守りましょう。
トレーニングの頻度
脊柱起立筋のトレーニングは、先ほどご紹介したトレーニングを1度に5秒(5呼吸)キープ×5回、3セット行います。週に行う頻度としては2日~3日に1度程度で充分です。
これは、使った筋肉を休め、育てる目的があります。また普段の姿勢も気をつけられるようになると、脊柱起立筋のトレーニングとして更に有効的なので日常の動作でも脊柱起立筋を意識できると良いです。
脊柱起立筋のストレッチ方法
脊柱起立筋のストレッチとして、椅子に座った状態で上体を左右に捻るのが最も簡単なストレッチです。もっとしっかり脊柱起立筋にストレッチをかけたい場合は、ヨガのキャット&カウのポーズを行うと良いでしょう。
<キャット&カウのやり方>
STEP1:ヨガマットの上などで四つ這いの態勢になります。
STEP2:息を吐きながら手でマットを押し肩甲骨同士を離すイメージで背中を丸め、尾骨を丸め込みます。
STEP3:吸う息に合わせてお尻を少し後ろへ引き胸を開くイメージで背中を反らせます。
STEP4:この動きを呼吸に合わせて10~20回程度行いましょう。
脊柱起立筋のストレッチは、トレーニングを行う前後に行うようにしましょう。
脊柱起立筋を意識した生活を
体に大きな影響を与えている脊柱起立筋。その分鍛えるメリットも、逆に衰えてしまった際のデメリットもたくさんあります。今回ご紹介したトレーニングやストレッチを行うのはもちろん、普段の生活の中で姿勢を意識して正すだけでも効果的なので、ぜひ試してみて下さい。
- 執筆者:
- Hikaru