ファスティングは半日でも効果あり?専門家が教える取り入れ方 ファスティングは半日でも効果あり?専門家が教える取り入れ方
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ファスティングは半日でも効果あり?専門家が教える取り入れ方

睡眠栄養指導士®︎ ヨガインストラクター 食育指導士 エアロビクスインストラクターとして活動をする中、日々のハードワークによるストレスで慢性胃腸炎を患い体質改善でヨガを取り入れ、体調が良くな…
2019年08月10日
半日のファスティングに効果があるなら、気軽にチャレンジできてうれしいという方も多いでしょう。通常ファスティングとは、3~5日ほどかけて断食を行うもの。半日に短縮して行った場合の効果や、正しい取り組み方について食育指導士の内藤絢先生に教えていただきました。

半日のファスティングでも効果がある理由

時計
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睡眠時間を有効活用してできる

半日ファスティングの食間は18時間です。例えば、前日の夕食を20時に終了し、翌日の昼食を14時に摂ると18時間がクリアします。日中に食べない時間が長いと苦痛になる方でも、心身にそれほど大きな負担をかけずにできるのがメリットです。

睡眠時間で内臓が休まる

内臓が動きっぱなしだと就寝中も体温が下がりにくく、眠りが浅くなります。半日のファスティングによって内臓が休まると、疲労回復と熟睡効果が期待できるでしょう。

脳の疲労がとれ、頭がクリアに

睡眠時間を活用しながらなので内臓はもちろん、脳も休息できます。これにより脳内クリーニング効果が期待でき、クリアな脳からはクリエイティブな思考が生まれるはずです。

半日ファスティングで期待できる効果

伸びをする女性
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便秘、むくみの解消

ファスティング中は水分をしっかり摂るうえ、内臓の疲労がとれるので腸の動きも活発になります。これにより老廃物の排出力が高まり、便秘とむくみの解消に繋がるでしょう。

食事が薄味でも満足できるようになる

ファスティングの脳内クリーニング効果で、終了後は五感のなかでも特に味覚・臭覚が敏感になります。薄味の食事でも、しっかりとおいしさを感じられるようになるでしょう。

疲れにくい体が手に入る

半日でも内臓を休ませることで、内臓機能が修復し、正常な動きを取り戻して疲労が溜まりにくくなります。また全身の神経が敏感になるので、活動と休息のスイッチを上手に切り替えられるようになり、無駄な動きが減るかもしれません。

半日ファスティングの方法

ナイフとフォークとお皿
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ファスティング中の基本

1.前日の夜~翌日の午後まで18時間、食事は一切摂らないようにする

2.朝食はミネラルウオーター以外飲まない
また1日を通して2L以上の水分を摂取します。水をたくさん飲むのが厳しい場合は、無添加の酵素ドリンクを試してみましょう。

最も重要、回復食

回復後の1食目:具なし味みそ・梅干し、または重湯のみ
2食目:1食目+大豆製品・野菜・海藻物も可
3食目:ここから塩なしお粥、茶碗2分の1の玄米など炭水化物を食べましょう。

ファスティング後に一気に食事内容を戻すと、リバウンドのリスクが高まるほか、内臓にストレスを与えて疲れやすくなります。

半日ファスティングの注意点

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無理は禁物

途中で頭痛や吐き気などの体調不良があらわれたときは無理をせず、途中で止めましょう。我慢して続けてしまうと、体調の悪化に繋がります。

水をたっぷりと飲む

早く痩せたいからと、水を飲まないのは危険です。ファスティング中のスムーズなデトックスの肝となるのは、十分な水分補給にあります。水分までセーブするのは内臓の動き・きれいな血流作りの妨げになり、逆効果です。

半日ファスティング中のサウナ、ホットヨガは厳禁

ファスティング中は糖質が体内から排出され、疲労感が生じやすくなります。そのなかでサウナやホットヨガのような過度に汗かく状態に身を置いてしまうと、脱水症状のほか、目眩や吐き気のもとになるでしょう。

半日ファスティングの前後の食事で気を付けたいこと

野菜スープ
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準備食と回復後の栄養バランスに注意

日本の食事バランスを考えた「まごわやさしい」という合言葉があります。それぞれ豆類、ごま、ワカメなどの海藻類、野菜類、魚、シイタケをはじめとするキノコ類、イモ類を表わしたもの。この類の食材は体への負担が少なく、消化にかかる時間も少ないとされています。

ファスティングの準備食・回復食では、上記のうち魚を抜いた6種の食材を積極的に取り入れてみてください。修復される内臓機能をさらにアップさせてくれるでしょう。特に大豆製品、野菜類、キノコ類は消化も胃腸への負担が少なくおすすめです。

「温かい、柔らかい」ものを摂る

「温かく柔らかい」というふたつの要素は、消化促進に欠かせません。白米よりお粥、生野菜より蒸し野菜など、調理法ひとつ違うだけで同じ食材でも消化のスピードがまったく違ってきます。

野菜類にドレッシング・マヨネーズは禁止

特にファスティング終了後は、薄味を意識することが内臓への負担を緩和する肝。回復食でこのような脂質を多く含む食材を摂ると、内臓に負担がかかってしまいます。

半日ファスティングでも無理はせずに

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通常のファスティングよりも短期間で終了し、体への負担も少ないことから初めての方でも挑戦しやすいといえます。ただし準備食と回復食の栄養バランス、水分補給については、通常どおり十分配慮しなければなりません。もしチャレンジ中に体調が悪くなったら、無理はせずに中断する勇気を持ちましょう。

執筆者:
内藤 絢