ピラティスをする女性 ピラティスをする女性
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ピラティスとはどんなもの?効果・注意点・教室の選び方を解説

快適な身体づくり専門家・ボディワークトレーナー 1988年からフィットネスクラブのスタジオインストラクター、2003年からパーソナルトレーナーとして活動し、マンツーマンやグループを中心に健康維持…
2019年07月31日
ピラティスとは一体どのようなものなのかご存知でしょうか。ドイツ生まれのトレーニングで、体を動かすだけでなく、心を整えることまでを目的としているのが特徴です。ピラティスによって得られる効果、取り組む際の注意点、教室の適切な選び方をボディワークトレーナーの金子由美先生に解説いただきます。

ピラティスとは?

ピラティスをする女性
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ピラティスは、1880年にドイツの小さな町で生まれたジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス氏考案のトレーニングメソットです。彼は幼少期からいくつかの病に苦しみながら、身体訓練法やさまざまなスポーツを行って健康な体を作り上げます。そうした知識や経験を活かし、自ら意識をして体をコントロールし動くことで、心も整っていくことを世に広めてきました。

ヨガと似たような動きがあることから、混同してしまう方も少なくありません。しかし、ヨガはマインド(精神)を通して自身の思考や行動パターンを見つめ、心と体を健やかにしていきます。一方のピラティスは体のみを鍛えるのではなく、本来あるべき体のポジションやボディイメージを考えながら、正しい動き方を学習するものです。

ピラティスの効果

ヨガをする女性
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人は生まれてから2足歩行をするまでの過程で、さまざまな動きをとおして体の機能を高めていきます。それから年月が経つにつれ、動きの癖や偏った体の使い方が身につくかもしれません。それによって本来あるべき骨の配列、正しい動きを損なってしまうケースがあります。

たとえば健康になりたいと思い、何か運動を始めたとしましょう。そのとき、あなたの体にとって正しくないやり方でやり続けていたらどうなるでしょうか。期待していた効果が出ないだけでなく、間違った動きのパターンが染みついてしまうかもしれません。

ピラティスでは、体を意識しコントロールしながら動かすからこそ、正しい動き(姿勢)へ導くことが可能です。体が整うことで考え方(心)にもゆとりが生まれ、肉体的にも精神的にも健康な状態を手に入れられます

ピラティスを始める際の注意点

準備体操をする女性
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ピラティスは床に横になったり座ったりする体制で行うことが多く、比較的誰でもできるメソットです。ただ、体を意識することに慣れていないと、どのように動けば良いのかわからず混乱するかもしれません。そこで始めるにあたって知っておくべき注意点を3つあげてみます。

1.動かすべき部分に意識を向ける

目で見える部分よりも、見えない部分への意識を高めます。表面から見た見た目だけではなく、体の内側(関節など)を丁寧に動かしましょう。

2.無理のない体制で動く

エクササイズによって首、肩、腰などに痛みを感じる場合は、負担がかかりすぎている可能性があります。そのまま続けてしまうと、間違った動きが身につくばかりか、体を痛めるリスクも高まるでしょう。違うエクササイズに変更するか、指導者のもとで正しく導いてもらいましょう

3.呼吸を大事にする

熱心なあまり、呼吸を止めてしまう方も多いもの。しかしピラティスは動きのイメージをしながら、呼吸によって酸素を体に巡らせます。したがって呼吸が浅くなったり、止めてしまったりすると、効率よく体を動かしにくくなるでしょう。

ピラティス教室を選ぶポイント

ピラティス教室の様子
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フィットネスクラブ、ピラティススタジオ、個人指導のスペースなどたくさんあるなかから教室を選ぶ際、通いやすさは大事なポイントです。まずは体験レッスンなどで、教室の雰囲気や指導者との相性を確かめられると良いでしょう。

ピラティスは無理なく継続することで、体が学んでいくものです。疑問や不安点などを話すことができ、きちんと答えてもらえることも続けやすさの大事な要素ではないでしょうか。まとめると「通いやすさ」「場所や指導者との相性」「無理なく続けられる環境」「疑問や不安点などを話せる」、これらを比較して選んでみてください。

ピラティスで心と体をもっと美しく

ヨガマットを持った女性達
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ピラティスは運動があまり得意でない方にも始めやすく、年齢制限はありません。教室選びの際は、自分にとって続けやすいかどうかを見極めてから入会を決めることをおすすめします。取り組むにあたっては体だけでなく、心にとっても心地よい状態が一番大切です。新しい趣味のひとつとして、また運動習慣として挑戦してみてはいかがでしょうか。

執筆者:
金子 由美