ダイエット効果が高まる!腸内環境の整え方を専門家が解説

2019.08.16 エステ/生活習慣
腸内環境が良い状態だと、体型をはじめさまざまな部分に好影響をもたらします。さらにはダイエット効果も高めることが可能なのを知っていますか?今回はボディセラピスト・整体師の肥後晴久先生に、腸内環境と体型との関係をはじめ、腸内環境を整える食べ物や摂取方法、生活習慣などを詳しく教えていただきました。

腸内環境と体型に関連する3つのこと

基礎代謝

腸内環境が良いと、血流の増加を図ることができます。血管には動脈と静脈という大きな血管があり、血液が全身の隅々へ渡ることにより基礎代謝をコントロールしているのがポイント。その動脈・静脈の通る場所に腸があります。

腸を通過しながら全身へと血液を流していくため、腸内環境が整っていると全身の血流も自然と上がることに繋がります。その結果基礎代謝も上がり、カロリーの消費量も増えていくのです。

自律神経

腸は、自律神経のうち副交感神経がコントロールしています。自律神経とは、身体のオンとオフを切り替える神経。オンに切り替える神経は交感神経、オフに切り替える神経は副交感神経になります。

もし自律神経が上手く働かないと、体の各臓器が上手く働いてくれません。体内の各器官がしっかりと働くからこそエネルギーを必要とし、カロリーの消費に繋がります。腸内環境が整うと自律神経の調整にも繋がり、体型にも大きく関わってくるのです。

骨盤の可動域

骨盤周りの筋肉は比較的大きく、代謝に大きく関係する筋肉です。この筋肉の柔軟性を保っておかないと、筋肉自体が上手く働こうとしません。

腸は骨盤周りの筋肉に保護されている内臓でもあります。そのため、腸内環境が整っていることは保護している筋肉も上手く働いていることに繋がります。骨盤や股関節周りの可動域は、直接腸内環境に繋がるといえます

ダイエットに繋がる腸内環境の状態

腸内環境が整い、便が快調であると、ダイエットにも繋がります

腸内環境が上手く働いていると、便秘気味でも下痢気味でもありません。また、便が黄色を含んだ褐色でバナナ状の軽度に柔らかい便であれば、とても良い便です。脂肪を分解する胆汁の色が黄色を帯びているため、しっかりと腸が働くと便に黄色がかった色がつきます。このような具合の便を参考に、ダイエットに繋がる腸内環境を目指してみると良いですね。

また、腸内環境が良いと血流の流れも安定しており、冷えやむくみをさほど感じることはありません。加えて消化活動が良い状態ということもあり、食欲の不安定さや胃もたれ感、下腹部の不快感などもないでしょう

ダイエット効果を高めつつ腸内環境を整える食べ物と摂取方法

プロバイオティクスの摂取

ダイエット効果を高めるためには、腸内環境をしっかり整えることが必要です。そのためには、腸内細菌である善玉菌の活動を増やすことが必須。この方法のひとつにプロバイオティクスの摂取が考えられます。

プロバイオティクスには腸内に存在している善玉菌として、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。善玉菌は、ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆、漬物などに多く含まれているのです。摂取することで、腸内に存在している悪玉菌の排除や腸の免疫効果を高める効果が期待できます。

プレバイオティクスの摂取

プレバイオティクスという「善玉菌の活動を補助してくれる栄養素」を摂ること。具体的な栄養素としては、オリゴ糖や食物繊維です。主に穀類や根菜類、果物などに多く含まれています

これらの栄養素は胃で消化されずに直接腸まで届き、善玉菌に加勢をして悪玉菌を排除します。しかし過剰に摂取しすぎるとお腹を下しやすくもなるため、摂取量には注意しましょう。

食事の食べ方

基礎代謝を上げるためには、しっかりと内臓が働かないといけません。直接基礎代謝に関わる腸であれば、負担がかかることでダイエットに繋がらなくなってしまいます。負担をかけないためには、食べ方と時間帯が重要になります。

まずは「よく噛んで食べること」が大切。噛んでしっかりと咀嚼を行えば胃に負担はかからず、結果として腸にも負担はかかりません。しかし咀嚼を怠ると、消化しにくい状態のまま食べ物が胃に届き、しわ寄せが腸にまで行き着くことに。口に含んだ際によく噛むかどうかで、腸にかかる負担が変動するといえます。

咀嚼が足りないと、代謝率は下がり痩せない体へと繋がることに。また、咀嚼には満腹中枢を刺激する効果があります。食事量が少なくても満腹感は得られるので、消化する負担への影響は少なくなります。

食事を摂る時間帯・量

1日のなかでも特に、夜の時間帯に食べる量を減らすことがおすすめです。

消化にかかる時間は、3~4時間だと言われています。しかし体が消化を行っていると、体は消化のために時間を割こうとし、良い睡眠状態には入れません。睡眠をしっかりと取れていないことは自律神経へ繋がり、結果として腸に負担をかけ、痩せづらい体に。

夜の食事の量は減らし、朝からしっかりと食事を摂れば、基礎代謝は上がり痩せやすい体へと変わっていきます。

ダイエット効果を高めつつ腸内環境を整えるための生活習慣

3食きちんと食べること

ダイエットの効果を高めるための生活習慣として、3食食べるということが重要です。食事はカロリーオーバーをしてはいけませんが、食べる回数を増やせば増やす程、内臓はしっかりと働くため代謝アップには良い傾向に

最近では、朝ご飯を食べないという方が多いです。なぜなら普段腸がしっかりと働いておらず、前日摂った食事を消化しきれないまま朝を迎えるため、食べる気力がなく食事を摂れないのです。日頃から腸の活動を良くしておけば、こうした不調は起こりません。しっかりと昼ごはん時に食欲が沸いてきて、晩ごはん時にも適度な量で抑えたいと生理的に働きます。

座る時間を減らすこと

最近見られる職業は、座って行う作業が中心のケースも多いです。座っていることは、腸を締め付けているのと同じこと。座っている時間が長ければ長いほど、腸に与える外的なストレスは大きいといえるでしょう。座って腸を締め付けている状態から体を開放する時間を保っておかないと、良い腸内環境にはならず、ダイエットにも繋がりません。

1時間同じ状態でいると、体はその形で固まると言います。1時間に1回立ち上がり、腸を開放するという時間を作るだけで、随分と効果は変わるはずです。

睡眠時間を確保すること

睡眠時間を確保することで、自律神経の調整に繋がります。

腸は副交感神経が通っている内臓であり、睡眠は副交感神経がしっかりと働かないと良くなりません。睡眠は6~7時間を確保し、大幅な時間帯のズレもないように気を付けることが大切です。継続的に行っていくと腸内環境は整っていき、ダイエットの効果が表われやすくなります。

腸内環境を整えながらダイエット効果をあげる方法

背骨のストレッチ

腸内環境を整える方法として、骨盤のねじれを解放することも重要。その方法のひとつが背骨のストレッチです。

背骨のストレッチは、仰向けに寝た状態で手の平を真横に開き、腰を大きく捻ります。右腰を伸ばす際は、左に向かって大きく捻ります。そして首を腰元と反対に捻ります。左に向かって捻っている時には、首は右に向きます。

上記のストレッチを30秒~1分程行い、左右反復します。3回程反復すると体のねじれは落ち着き、自律神経の調整に繋がり腸内環境が整うのです。

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歩行

歩行は、全身の筋肉を使う体の基本的な動作です。歩く際もみぞおちを大きく突き出すようなイメージで歩くと、背骨に綺麗な弯曲ができるのでバランスよく全身の筋肉で歩けます。また、一本の線の上を歩いているようなイメージで歩くと、背骨に均等なねじれを反復して行えるので歪みの改善にも繋がります。

上記の方法を行うと全身の血流が改善されるので、腸内環境にも良い影響を与えます。ダイエットに効果的な体となり、腸内環境もしっかりと維持できるでしょう。

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腸内環境を整えるならダイエット効果も期待できる方法で!

ダイエット効果を期待しつつ腸内環境を整えるには、食事の摂り方をはじめ、背骨のストレッチや歩行などいくつかのポイントがあることがわかりました。腸内環境は体型にも関係する重要なポイント。理想的なスタイルを目指すためにも、腸内環境を整えることの重要性について今一度見直してみましょう。

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執筆者

整体歴:15年目(2020年現在)。これまで延べ30,000人以上の施術に携わっております。
加えて日本ダイエット健康協会 検定1級 プロフェッショナルアドバイザーも取得しています。
皆様のお身体…

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