外の暑さと中の冷房で乱れた自律神経を整える、シンプル『ピラティス』
ピラティスと自律神経
ピラティスは、約100年前にドイツ人のピラーティーズ氏が考案したリハビリエクササイズで、低体力者からアスリート、プロダンサーまで、幅広く楽しめ効果が実証されているボディメンテナンスです。
ピラティスで重視されているのは、手足や頭をのぞいた部分、体幹部と言われて主に背骨から骨盤がある部分になります。
「背骨が柔らかい人は、たとえ年齢が60歳でもその人の身体は30歳であり、背骨が硬い人は、たとえ年齢が30歳でもその人の身体は60歳である」というような言葉を、ピラーティーズ氏は残しています。それほど、背骨の柔軟性、しなやかさは健康に欠かせない要素なのです。
さらに、背骨の中には自律神経をはじめ、全身へ届く神経が通っています。背骨をやわらか良い姿勢に保つピラティスを通して、体温調整や内臓の働きを司る自律神経を整えていきましょう。
キャットエクササイズ
四つんばいになり、息を吐きながら尾骨とつむじを下へ向けてネコのように背骨を丸め、背骨一本一本の間を広げるようなイメージで、お腹を薄く凹ませます。
息を吸いながら背骨をまっすぐに戻し、吐きながら逆にお腹を下へと突き出して尾骨・つむじを上に向けて背骨を反らせます。
常に背骨は引き離して長く保つイメージで行いましょう。余裕があれば、左右に背骨をCの字のようにカーブをつくる形も作ってみましょう。
四つんばいねじりエクササイズ
四つんばいになり、右手を頭に添えます。息を吸いながら右肘を天井に向けて振り返り、吐きながら右肘を地面に向けます。10回繰り返しながら、背骨がねじれる動きをしていることを意識します。反対側も同様に行います。
硬くなりがちな肩周りと背骨周りを柔軟に、そして強くしなやかに保つエクササイズです。
四つんばいスイミング
四つんばいになり、お腹にコルセットをしているつもりで薄く位置を保ちます。息を吐きながら、右腕と左脚をテーブルのような胴体からまっすぐ前後に伸ばします。
息を吸いながら元に戻し、吐きながら反対側の手足を伸ばします。5往復繰り返します。胴体が揺れたり、背骨が反ったりしないように、常にお腹周りのコルセットの筋肉を意識しておきます。
神経を守る背骨周りの筋肉を強くし、股関節や肩周りを柔軟にします。
おわりに
いかがでしたか?ピラティスは、背骨を動かしたり、動かないようにキープしたりとコントロールする筋肉を鍛えることで、自律神経の通り道を守ります。
お腹周りの筋肉をよく使うことで、内臓も守られ、血流が良くなって、夏バテ予防にも効果的です。シンプルな動きが多いので、気軽に取り入れてみてくださいね。
- 出典:
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- fotolia
執筆者
中学から大学まで陸上競技に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生で…