ヒップアップ効果だけじゃない!スクワットで「下半身痩せ」する方法
何故スクワットで下半身痩せ効果も効果的なのか?
それでは何故、スクワットで大殿筋に効かせることで、下半身痩せにも有効と言えるのでしょうか。
大殿筋は股関節外旋筋です。大殿筋が弱くなると、拮抗筋である股関節内旋筋が優位になります。主な股関節内旋筋として、骨盤の外側から太もも外側にかけて存在する大腿筋膜張筋が挙げられます。この筋肉が優位に働くと、股関節を内旋させるだけでなく、股関節を外転させます。
わかりやすく言うと、太ももが外に開き、更に内側に捻れた状態になります。いわゆる「内股O脚」の状態になるわけです。
内股O脚になると、見た目が悪くなるだけでなく脚に歪みが生じているので、血液とリンパの流れが悪くなります。すると老廃物が体外へ運び出されずに体内に蓄積されてしまい、その結果「むくみ」や「冷え」をもたらし、脂肪のつきやすい状態になるのです。
そのためスクワットで大殿筋を効かせることで、股関節外旋筋の働きを優位になり、下半身太りを引き起こす内股O脚を抑えることができ、下半身痩せ効果に繋がると考えられるのです。
スクワットで下半身痩せを目指す際に気をつけておきたい点
スクワットで下半身痩せを目指す際、気をつけておきたいことがあります。それは、太ももの表側の筋肉である、大腿四頭筋に効かせないようにすることです。
大腿四頭筋は大殿筋に比べて刺激を受けやすい筋肉であり、肥大しやすい筋肉だからです。そのため大腿四頭筋に繰り返し刺激を与えると、かえって脚が太くなってしまうため下半身痩せには適していないと言えます。
下半身痩せ効果をより高めたい方におすすめのスクワット
下半身痩せ効果をより確実なものにしたい方には、「ワイドスタンス・スクワット」がおすすです。これは文字通り、足幅を大きく広げて行うスクワットです。
1.両手を頭の後ろに組んで背筋を伸ばし、左右の脚で三角形を作るように肩幅大に足幅を広げ、つま先は斜め外側に向けます。これがスタートポジションです。
2.息を吸いながら背筋を伸ばしたままお尻が太もものラインよりもやや下の位置にくるまで上体を下ろし、内ももの筋肉である股関節内転筋群をしっかりストレッチさせます。
3.息を吐きながらスタートポジションへ。2と3の動作を繰り返します(写真参照)。
10回を1分程度の休憩を合間に入れて、3〜5セット行いましょう。
足幅を広げてスクワットを行うことでお尻の筋肉に効かせやすくなる上、股関節内転筋群も動員されます。また、大腿四頭筋の関与が少なくなるので、下半身痩せに有効なエクササイズと言えます。是非お試しください!
- 出典:
-
- fotolia
執筆者
パーソナルボディメイクSYNAPSE代表。健康運動指導士。元陸上自衛隊非常勤体育講師。
現在は東急スポーツオアシス、エニタイムフィットネスなどを中心に東京都内で出張パーソナルトレーニング指導を展…