大臀筋をストレッチして腰痛改善!やり方やコツを専門家が解説
大臀筋とは
大臀筋(だいでんきん)はお尻に存在する大きな筋肉で、股関節を伸ばしたり外側に回旋させたりする働きがあります。また、大腿部が固定されている場合、骨盤を後傾させる働きもあります。
大臀筋のエクササイズにはヒップリフトやスクワットなどがあり、エクササイズを行うことでヒップアップ効果が期待できます。
大臀筋ストレッチとは
大臀筋は股関節を伸ばすことで収縮されるので、大臀筋ストレッチは股関節を曲げた状態から股関節の外旋を加えていくものです。ここで「大臀筋は股関節を外旋させる働きがあるのに、なぜ股関節を外旋させることでストレッチされるのか?」と疑問に思った方も多いのでは?
ちょっと専門的になりますが、股関節を曲げた状態では、股関節の外旋作用は内旋作用に切り替わるのです。そのため大臀筋は、股関節を曲げた状態では股関節を外旋させることでストレッチされるのです。
大臀筋ストレッチの効果
大臀筋の緊張が強くなると骨盤の後傾が強くなり、腰部への負担が大きくなり腰痛を引き起こしやすくなります。そのため、大臀筋ストレッチをすることで腰部への負担が軽減されるため、腰痛の予防や改善の効果が期待できます。
寝ながらできる大臀筋ストレッチ
<やり方>
STEP1:仰向けになり脚を「4の字」に組みます。
STEP2:下になっている脚の膝を立て、その膝裏に両手を回し、脚を胸に向かって引きつけることで大臀筋がストレッチされます。
余裕のある方は、膝裏に回していた両手を膝のお皿の下に移して脚を胸の方向に引きつけてみましょう。心地良く筋肉が伸ばされていることが感じられるところで、20〜30秒間伸ばし続けましょう。
座ってできる大臀筋ストレッチ
椅子に座って行う大臀筋のストレッチをご紹介しましょう。
<やり方>
STEP1:ストレッチするほうの足首をもう一方の膝の上に乗せ、膝の内側に手もしくは前腕部を乗せて足首から膝のラインが一直線になるようにします。
STEP2:そこから背中を真っ直ぐに伸ばすことで太もも付け根にある大臀筋停止部が主にストレッチされます。
STEP3:余裕のある方は、背中を真っ直ぐに伸ばしたまま股関節を軸に上体を前に倒していきましょう。すると骨盤後面にある大臀筋起始部が主にストレッチされます。
心地良いストレッチ感が感じられるところで、20〜30秒間伸ばし続けましょう。
ストレッチを行う際のコツ
ストレッチで柔軟性を高めるには、強度と時間がポイントとなります。柔らかくしようと強めに筋肉を伸ばしてしまうと、却って筋肉は硬くなってしまいます。心地良く伸ばされていることが感じられる強度でストレッチすることで次第に筋肉の緊張は緩み、柔軟性を高めることができます。
また、心地良いストレッチ感が感じられる強度でストレッチを行ったとしても、10秒程度では筋肉の緊張を緩めるまでには至りません。20秒を過ぎた辺りから筋肉の緊張を緩めるように働きかけるセンサーが優位になるので、20〜30秒間ストレッチを行う必要があるのです。
大臀筋を緩めて腰痛予防
お尻の大きな筋肉、大臀筋。ここが固くなっていると、骨盤が後傾しがちになり腰痛の原因になってしまいます。今回はそんな大臀筋のストレッチを2種類ご紹介しました。夜寝る前や仕事の合間などに、ぜひ試してみてください。
- 出典:
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- fotolia
執筆者
パーソナルボディメイクSYNAPSE代表。健康運動指導士。元陸上自衛隊非常勤体育講師。
現在は東急スポーツオアシス、エニタイムフィットネスなどを中心に東京都内で出張パーソナルトレーニング指導を展…