【ケトン体ダイエット】専門家が教えるメリットデメリットや注意点
ケトン体ダイエットとはどんなもの?
ケトン体ダイエットとは、しっかり食べながら痩せるダイエット法で、通称ケトジェニックダイエットとも呼ばれます。高タンパク食物を主に摂取するダイエット方法であり、通常のダイエットと違って脂質も摂取できるのが特徴です。カロリーのことは忘れ、お腹が満たされるダイエット法として海外セレブにも多く取り入れられています。
炭水化物をはじめとした糖質類をカットしながら、タンパク質、脂質を多く摂ることで脂肪燃焼を促進させます。この食事法を行うと体のエネルギー供給源がブドウ糖から脂肪に変わるので、脂肪が分解されてエネルギーを作り出すようになります。
糖質制限よりも更に糖をカットする分、減量も早く効果が表れるケースもある上に、食べる量を制限するのが苦手な方でもストレスがかかりにくいのが特徴です。
ケトン体ダイエットのメリット・デメリット
メリット
ケトン体ダイエットのメリットは、カロリー制限や脂質を気にしない食生活を送れることです。
ダイエットというと、カロリー制限のイメージがある人は多いのでは?しかし、この方法にはカロリー制限は一切ありません。食べることが好きな人には大きなメリットといえます。
デメリット
一方でデメリットは、食べられるものに制限が多い点です。
炭水化物、でんぷん、小麦類、果物といった糖質が多く含まれる食物は、原則的に摂取できません。特に外食先や外食時の食事では食べられるものが限られるため、苦労することも多くなるでしょう。
無理なく健康的に行えるケトン体ダイエットの方法とポイント
期間中、積極的に運動をする
ケトン体ダイエットは糖質類・炭水化物の摂取をやめる分、タンパク質の摂取量が多くなることで運動時の筋肉活動が向上します。その結果、脂肪燃焼効果が期待できるのです。
1日あたり30分のウォーキングなど、軽めの運動を行いましょう。
蒸す・茹でるがポイント!
動物性タンパク質の食物を摂取する上で、揚げる、焼くの調理法より蒸す、茹でるを選ぶことがポイントです。
ケトン体ダイエットは脂質も摂取できますが、油の使い方ひとつで体への負担が変わります。特に揚げ物は消化に負担が大きくかかる上、体内酸化の元に。そのため、蒸したり茹でたりした食物に亜麻仁油、えごま油などのオメガ3の油をかけて摂取する方法をおすすめします。
ダイエットを行う場合どのくらいの期間でどのくらいの効果が?
ケトン体の体質に変わるのは、早い人で2日、平均では1週間といわれます。最も早く効果を出すためには、空腹で30分程の軽い運動をした上で炭水化物の摂取量を1日あたり20g以下にすることです。
しかし、20gとはつまり米・小麦製品を一切摂らない、芋類も禁止という厳しい食生活となります。開始時は40gの摂取を目安にし、1週間後からは20gに減らすことをおすすめします。
これは体への負担が大き過ぎてかえって体調を崩す恐れがあるためであり、時間をかけながらケトン体の体質作りをしましょう。高い効果を得られた際には、2週間で3㎏前後の減量ができるといわれます。
ケトン体ダイエットが向いている人・向かない人とは
ケトン体ダイエットに向いているのは、食事の量を減らすダイエットで失敗したことがある人です。ケトン体ダイエットなら、食べる量が減ることで空腹でイライラし、反動で食べてリバウンドというダイエット特有のストレスの元を取り除きながら実施できます。
一方で向かない人は、胃腸が弱くて便秘や軟便気味の人です。ケトン体ダイエットは動物性タンパク質の摂取が多くなる分、消化に大量のエネルギーを使います。その上、小腸を疲れさせるためスムーズなお通じを阻害する恐れがあります。
ケトン体ダイエットを行う際の注意点
はじめから炭水化物を完全に抜かないように
開始時から完全に炭水化物を抜かないようにしましょう。急に大幅な糖質制限をすることで、ケトン体が作られ過ぎて血液が酸性になる危険な状態を招いてしまいます。その結果、脱水症状や目眩、低血圧などにつながります。
糖質の量は徐々に減らすようにする
糖質の量は徐々に減らすようにしましょう。
ケトン体が使われる時は、体内に糖が欠乏しているときです。一気に糖質の量を減らすと脂肪代謝に関わる肝臓へ大きな負担がかかり、解毒作用が低下するほか、体臭や口臭がきつくなる原因にもなります。
ケトン体ダイエットの正しい方法を知って実践しよう
これまで食べる量などでダイエットを行っていた人は、しっかり食べてもOKのケトン体ダイエットを試してみましょう。ただし、適切な方法を把握しておくことが大切。いきなり炭水化物を完全に抜いてしまったり、糖質を一気に減らしてしまうのは、体にも負担がかかるなど良い効果は期待できません。正しい方法でチャレンジし、健やかな体でダイエットできるよう心がけてみましょう。
- 出典:
執筆者
睡眠栄養指導士®︎
ヨガインストラクター
食育指導士
エアロビクスインストラクターとして活動をする中、日々のハードワークによるストレスで慢性胃腸炎を患い体質改善でヨガを取り入れ、体調が良くな…