太い太ももを改善したい!専門家が教える原因と解決法
太ももが太くなる原因
太もものむくみ
太ももが太くなる原因には、太もものむくみが挙げられます。
1日中、座りっぱなしや立ちっぱなしで仕事をしていると、全身の血流やリンパの流れが滞り太ももがむくみやすくなります。その結果、太ももがむくんで余分な水分や老廃物をため込み、太ももが太くなりやすいのです。
太もも内側の筋力低下
太ももの内側の筋力低下も、太ももが太くなりやすい原因のひとつ。
デスクワークなどの座り仕事の時に無意識に太ももが開いて両膝が離れていると、太ももの内側の筋肉である内転筋群(ないてんきんぐん)が筋力低下しやすくなります。太ももの内側の筋肉が弱くなることでO脚の原因にもなり、内ももに脂肪がつきやすくなります。その結果、太ももが太くなりやすいのです。
骨盤のゆがみ
骨盤は体の中心部にあります。骨盤がゆがむことは全身のゆがみにもつながり、筋肉のバランスも悪くなってしまいます。その結果、血液やリンパ液などの循環悪化によって代謝が悪くなってしまうのです。
代謝が悪くなればエネルギー消費にも大きく影響し、脂肪がつきやすくなり太ももも太くなってしまう結果に。
セルライト
太ももにつきやすいセルライト。体内の余分な水分をはじめ、老廃物や脂肪細胞がくっついて肥大化することによってできてしまいます。セルライトがあることで血行不良やむくみを起こしやすくなり、冷え性を悪化させる原因にもつながります。
セルライトは一度できるとなかなか解消しにくく、むくみを起こしやすいこともあって太ももが太くなってしまうのです。
むくみが原因と考えられる方の解決法
脚を高く上げて 寝る
むくみが原因とされる方の解決法として、脚を高く上げて寝ることが挙げられます。
やり方は、夜寝るときにあお向けなり、膝を軽く曲げて、クッションや枕の上に、両脚を置きます。眠っている間に、太ももやふくらはぎなど下半身の余分な水分が体幹へ流れやすくなるのです。太ももの余分な水分が循環することで、むくみが解決しやすくなります。
太もものストレッチ
むくみが原因とされる方の解決法として、太もものストレッチもおすすめです。
1.まず、床の上であぐらの姿勢から、両足の裏をぴったりとくっつけてください。
2.両膝ができるだけ床につくように、両手のひらで両膝を真下の方向へ1分間、押したり離したりを繰り返しましょう。
股関節の筋肉の緊張がほぐれて鼠径リンパ節の流れが促進し、余分な水分や老廃物が体外へ排出されやすくなります。余裕があれば、太ももの付け根を手のひらでマッサージすると、さらにむくみの改善につながるでしょう。
脂肪のつきすぎが原因とされる方の解決法
週に3回以上のインターバル歩行
脂肪のつきすぎが原因とされる方の解決法として、週に3回以上、インターバル歩行をしてみましょう。インターバル歩行とは、ゆっくり歩きと早歩きを数分間交互に行うことで、脂肪を燃焼し筋力アップする方法です。
やり方は、3分ごとにゆっくり歩きと早歩きを交互に行い、1回15分歩きます。同じ速度で歩く時よりも骨密度が上がり、短時間で脂肪燃焼、太ももが引き締まりやすくなるのです。
睡眠時間を増やす
睡眠時間を増やすことも、脂肪のつきすぎが原因とされる方の解決法です。睡眠時間を増やすことによって満腹の時に分泌されるホルモン、レプチンが増加し、食べ過ぎを防げます。
また睡眠時間を十分にとることで、グレリンという食欲増進ホルモンの分泌が減少し、食欲が抑えられるのです。さらに良質な睡眠によって、眠っている間に胃腸の消化活動が行われ、基礎代謝が上がりやすくなります。
骨盤のゆがみが原因とされる方の解決法
大転子(だいてんし) を内側へ引っ込めることがポイント
骨盤のゆがみが原因とされる方の解決法には、太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)の外側の出っ張り、大転子(だいてんし)を内側へ引っ込めることです。骨盤とは下腹辺りにあり、上半身と下半身をつないでいます。左右の寛骨(かんこつ)と中心の仙骨(せんこつ)が連結した状態を骨盤と呼びます。
女性の場合、妊娠、出産時に適応するために、男性と比べると骨盤が外側に開きやすいのが特徴です。妊娠や出産以外にも、長時間同じ姿勢で座っていることで骨盤が開きやすくなります。仙骨と寛骨の上の部分の骨の腸骨(ちょうこつ)の関節、仙腸関節(せんちょうかんせつ)がゆがみやすくなります。仙腸関節がゆがみ、骨盤が外側に広がることで、股関節も外方向へ引っ張られやすくなります。
そして股関節を構成する太ももの骨、大腿骨の出っ張り、大転子が外側へ飛び出し、太ももが「エラが張ったような状態」になってしまい、太ももが太くなりやすいのです。
大転子を内側へ引っ込める方法
大転子を内側へ引っ込めるやり方は、まず、大転子の位置を確認することです。大転子の位置とは、両脚でまっすぐ立って片脚を前後に動かした際に、同様に前後に動いている骨の出っ張り部分です。
1.大転子の位置が確認できたら、右側を下に、軽く膝を曲げて横向けに寝ましょう。
2.左側の大転子を左の手のひらで1分間、押したり離したりを繰り返してください。
3.反対側も同様に、左側を下に軽く膝を曲げて、横向けに寝ましょう。
4.右側の大転子を右の手のひらで1分間、押したり離したりを繰り返してください。
大転子の出っ張りが解消することで骨盤のゆがみも整い、太ももが細くなりやすいのです。余裕があれば、日常生活で脚を組まない、外股歩きをしないなどに気をつけると、骨盤のゆがみが原因である「太ももの太さ」を解決しやすくなります。
セルライトが原因とされる方の解決法
鼠径リンパ節を刺激する方法
セルライトが原因とされる方の解決法として、鼠径(そけい)リンパ節を刺激することが挙げられます。
1.まずイスや床にすわり、鼠経部に両手の親指を、強めに押し込みます。
2.筋肉の中にたまった余分な水分や脂肪を押し流すイメージで、親指を膝上まで1分間滑らせましょう。
上記の方法によって、鼠径リンパ節や血液の流れが促進し、太ももが細くなりやすいです。
膝窩リンパ節を刺激する方法
次に、膝窩リンパ節を刺激する方法です。
1.イスや床に座って膝を軽く曲げ、両手の親指以外の4指で膝の裏を圧迫します。
2.そのまま、筋肉の中にたまった余分な水分や脂肪を押し流すイメージで、4指をアキレス腱まで1分間滑らせましょう。
膝窩リンパ節や血液の流れが促進し、ふくらはぎが細くなりやすいのです。
太ももを細くしたいときに食生活で心がけたいこと
カリウムの多い食材を摂取する
太ももを細くしたいときに食生活で心がけたいことが、「カリウムの多い食材を食べること」です。
カリウムの多い食材は、キノコ類や果物のバナナやキウイなど。カリウムの利尿作用で、体や太ももの余分な塩分や水分が体外へ排出されやすくなり、むくみが改善しやすくなります。太もものむくみが改善することで、太ももが細くなりやすいのです。
朝食にはたんぱく質多めの食事を
太ももを細くしたいとき、朝食に納豆やみそ汁などのたんぱく質を多めに摂ることも心がけましょう。
納豆やみそ汁などの大豆食品は、良質な筋肉を作るのに役立ちます。ワカメなど食物繊維の多い海藻類と一緒に食べることで、体の老廃物が排出されやすくなり、結果として太ももが細くなりやすいのです。
解決法を知って「太い太もも」にサヨナラ!
太ももが太くなる原因には、むくみや筋力低下・セルライトの他にも骨盤のゆがみが関連しています。現在考えられるそれぞれの原因知り、解決法を試してみましょう。すぐに解決するとは限りませんので、継続して行うこと、食事など日頃の生活にも気を配りながら太い太ももを改善できるといいですね。
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執筆者
1975年兵庫県出身。明治鍼灸大学(現在「明治国際医療大学」)卒業。2004年に大阪府茨木市で、Access Health & Beauty稚乃針灸整骨院を開業し現在に至る。美容鍼灸や小顔矯正、骨盤矯…