いい姿勢でも腰痛に!?「反腰」を改善する姿勢矯正ピラティス
猫背ではないけれど…
「猫背ではない」—――。これは、姿勢の良し悪しを判断する大きなポイントです。確かに猫背ではなく、胸を張った姿勢を取っていても、体幹の筋力が弱い女性に多いのは、背中や腰が緊張したまま硬くなり、お腹や骨盤の筋肉がゆるんで腰が反った「[緑太字(とても強調)(そりごし)]反腰」姿勢です。
本来は、腰もお腹も背中もバランスよく筋肉が使われ、背骨を自由に動かせるように支えているのが一番体への負担が少なくきれいなのですが、分かりやすく言うと、腹筋と背筋を50%ずつバランスよく使うより腹筋0%・背筋100%というように、どちらかに寄りかかるようにしていた方が、楽に感じることがあるのです。立っている時、壁に寄りかかって筋肉をゆるめたいと思うのと同じです。
そこで、反腰の人は腹筋を0%にするために、常に腰や背中(背筋)が100%緊張し続けた状態を作ってしまうため、腰に負担がかかって腰痛になってしまうのです。
反腰とは
反腰とは、骨盤が通常よりも前に傾いている状態を指します。壁に頭やお尻、やかかとをつけて立った時に、腰の後ろに手のひらが2枚分以上余裕で入ったり、その空間を狭めることができなかったら反腰です。
腹筋の力が弱く、腰や背中の筋肉が硬くこわばっているのが特徴です。腸腰筋という、ももと背骨をつなぐインナーマッスルが硬いのも共通しています。内臓を骨盤内に納めておく力が弱いのでお腹が出て下がり、その重さも腰の負担を増やします。
反腰予防のピラティス
それでは、反腰を予防するために腰回りを柔らかくして、腹筋もバランスよく使えるようにするための骨盤ピラティスをご紹介致します。
足を腰幅にして立ち、両膝を軽くゆるめるように曲げます。尾骨にカンガルーの尾が伸びていると思って、息を吸いながら尾を持ち上げて骨盤を前傾し、吐きながら尾を下げて骨盤を後傾します。反腰の人は後傾が苦手なので、後傾に重点を置いて繰り返します。
後傾した時に、お腹を凹ませて、腰の筋肉が伸びてきて、じわじわとストレッチされる感覚が分かるといいです。さらに、前傾をしないように気をつけながら、尾を左右に向ける練習で、腰回りの筋肉のバランスを整えます。
おわりに
いかがでしたか?腰の緊張や腹筋のゆるみがチェックでき、修正する練習ができましたでしょうか。腰痛は修正が必要だというサインだと思って、何度でも練習してみてくださいね。
- 出典:
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- fotolia
執筆者
中学から大学まで陸上競技に打ち込み、全日本インターカレッジ出場。姿勢や効率の良い体の動かし方に興味がある一方、メンタルの繊細さもあり摂食障害になってしまう。大学卒業後に小学校教員となるが、「いい先生で…