「今年こそカラダを柔らかくしたい!」という方必読!短時間で柔軟性がアップするストレッチ法 「今年こそカラダを柔らかくしたい!」という方必読!短時間で柔軟性がアップするストレッチ法
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「今年こそカラダを柔らかくしたい!」短時間で柔軟性がUPするストレッチ法

パーソナルボディメイクSYNAPSE代表。健康運動指導士。元陸上自衛隊非常勤体育講師。 現在は東急スポーツオアシス、エニタイムフィットネスなどを中心に東京都内で出張パーソナルトレーニング指導を展…
2018年01月26日
東京都内でストレッチを用いたコンディショニング指導をしている、パーソナルトレーナーの町田晋一です!皆さんは今年、どんな目標を掲げたでしょうか?中には「今年こそカラダを柔らかくする!」という目標を掲げた人もいらっしゃるのでは?そこで今回は、そういう方のために【短時間で柔軟性を高めるストレッチ法】をお伝えしたいと思います。

ストレッチで柔軟性を高めるために踏まえておきたい原理原則

ストレッチで柔軟性を高めるには、これまでもこのコラムで繰り返しお伝えしてきた通り、カラダを温めて筋温を高めた上で心地よいストレッチ感が得られるところまで伸ばし、少しずつ可動域を広げながら20〜30秒間伸ばし続ける必要があります。

筋温を高めた上でストレッチを行うことで、筋肉を伸ばしやすく柔軟性を高めやすい上、傷めにくくなります

では何故、心地よいストレッチ感が得られるところまで伸ばし、20〜30秒間伸ばし続ける必要があるのか?

その理由を説明するにあたり、筋肉の伸び具合を感知する2つのセンサーを踏まえておく必要があります。1つは「筋紡錘」といい、その名の通り筋肉に存在します。筋肉が瞬間的に強く伸ばされると筋紡錘が刺激され、過伸展により筋肉が損傷するのを防ごうと反射的に筋肉を収縮させようとします。もう1つは「ゴルジ腱器官」という腱にあるセンサーです。これは筋紡錘とは対照的に筋収縮を抑制しようとします。

「柔軟性を高めたいから」と言って筋肉をいきなり強く伸ばしてしまうと、筋紡錘が刺激されるので筋肉は緩むどころか収縮してしまい、却って硬くなりやすくなってしまうのです。

また、ストレッチ開始直後はゴルジ腱器官よりも筋紡錘が優位な状態ですが、20秒を過ぎた辺りからゴルジ腱器官が優位になり、筋肉の緊張を緩めることができると言われています。したがって筋肉を確実に緩めるには、心地よいストレッチ感が得られるところまで伸ばし、20〜30秒間伸ばし続ける必要があるのです。

柔軟な身体
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「短時間で柔軟性アップさせたい!」という方のためのストレッチ法

上記のポイントを踏まえた上でストレッチを行うことでも効果は十分に期待できますが、「短時間で柔軟性アップの効果を感じたい!」という方のために、私がお勧めするストレッチ法をご紹介しましょう。

これは、〈静的ストレッチと動的ストレッチを組み合わせたストレッチ法〉です。まずは柔軟性を高めたい筋肉を静的ストレッチで伸ばしたら、柔軟性を高めたい筋肉とは反対側の筋肉を収縮させる動作を繰り返す動的ストレッチを行います。動的ストレッチを行った後に再び静的ストレッチを行ってみると、動的ストレッチを行う前と比べて可動域が広がっていることを実感できると思います。

具体的に「内ももの筋肉の柔軟性を高めたい場合」を例に説明していきましょう。

1.まず座位の体勢から両脚を無理のない範囲で開き、つま先は天井に向けます。そこから胸を張り、背すじを伸ばして骨盤を立てた状態を作ることで内ももの筋肉をストレッチします(写真上)。

2.心地よく筋肉が伸ばされていることが感じられる範囲で20〜30秒間ストレッチしたら、次に横向きに寝て、上になっている股関節を軸にして(●印参照)脚を上に上げる動作を左右それぞれ10回繰り返します。ポイントは骨盤を動かさないようにすることと少しずつ動きを大きくすることです(写真左下)。

3.更に、開脚した状態から脚を内側から外側に捻る動作を10回行います。あくまでも腿の付け根から動かしていくようにしましょう(写真右下)。

4.再度、1で行った内ももの筋肉へのストレッチを行ってみましょう。先ほどよりは可動域が広がっていることが実感できるハズです!

ストレッチ
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柔軟性を高める上で重要なこと

今回ご紹介したストレッチ法は、全身をストレッチしてみて、特に硬いと感じる筋肉に対して用いるのが効果的です。

柔軟性を高める上で重要なのはバランスです。一部位に偏ってストレッチを行うのではなく、全身をバランス良くストレッチを行うことが大切です。

例えば「前屈すると床に手のひらがつくけれど、後屈ができない!」というのでは、カラダに歪みをもたらし、腰痛や肩こりだけでなく冷えやむくみなどの原因になってしまいます。

前後左右、内側と外側、そして上半身と下半身、常にバランスを意識しながらストレッチを行い、特に硬いと感じる筋肉に対して、今回ご紹介したストレッチ法をご活用ください!

執筆者:
町田 晋一