首のストレッチでは肩こり解消できない!?「肩こりに効くストレッチ」2つ
首へのストレッチをしても肩こりは解消されません!
肩こりは僧帽筋や肩甲挙筋、胸鎖乳突筋などといった首周りの筋肉が緊張した状態です。そのために「首周りの筋肉へのストレッチをすれば肩こりが解消される」と思われる方も少なくありません。
しかし、残念ながら首周りの筋肉へのストレッチをしても、肩こりは解消されません!それは何故か?肩こりを引き起こしていると思われる、根本的な原因が解消されていないからです。
更に、首周りの筋肉へのストレッチは注意が必要で、あまり強くストレッチすると頚椎を痛めてしまう危険性があります。
では、肩こり解消に有効なストレッチはないのでしょうか?安心してください、あります!それでは「肩こりに効くストレッチ」を行ってみましょう!
肩こりに効くストレッチ(1)
肩こりの原因の1つである「猫背の姿勢」は、胸の筋肉の緊張によって引き起こされているので、肩こりにはズバリ、「胸の筋肉へのストレッチ」が有効です。
大胸筋、小胸筋といった胸の筋肉が緊張すると、肩が前内側に引っ張られ肩甲骨が外に開いた状態となります。これが「猫背」の状態です。頭の重さは全体重の約7.5%あると言われていますが、猫背の姿勢で頭をやや前方に位置で支えることになると、その頭の重さは倍以上に膨れ上がります。例えば体重50kgの人の場合、頭の重さは通常約4kgですが、猫背になるとなんと約8kgに跳ね上がってしまうのです!
では、「胸の筋肉へのストレッチ」を行ってみましょう。
1.ストレッチする側の肘を肩の高さまで上げ、小指側のラインを壁もしくは柱に当てます(写真左)。
2.ストレッチする側の足を一歩前に踏み出し、カラダを反対側へ向けます。このとき顔も一緒に反対側へ向けるようにします(写真右)。
ポイントは肘の内側を壁や柱から離さないようにすることです。肘の内側と胸を引き離すようにすることで胸の筋肉がストレッチされます。
心地よいストレッチ感が得られるところまで伸ばし、少しずつ可動域を広げながら20〜30秒間伸ばし続けるようにします。
肩こりに効くストレッチ(2)
「胸の筋肉へのストレッチ」と合わせて行っておきたいのが、「肩回しストレッチ」です。
よく見受けられる肩回しと変わらないのですが、ここでご紹介する肩回しストレッチは、横向き、仰向け、四つん這い、そして座った状態の4つの体勢で行うのが特徴です。
1.指を揃えた手を肩の先端に添えて、肘で円を描くように外側から内側へ5回、回します。
2.次に同じく肘で円を描くように内側から外側へ5回、回します。
1、2の動作を、横向き、仰向け、四つん這い、座った状態の4つの体勢で行います(写真参照)。
必ず内側から外側へ回す動作で終わるようにしましょう。外側から内側へ回す動作で終わってしまいますと、肩が前に入った状態となってしまうからです。また、円を少しずつ大きく描くように心がけましょう。そして肩を回す際、特に横向きと四つん這いでは、体幹が動かないように気をつけます。
「肩こりに効くストレッチ」の効果を高めるポイント
今回ご紹介したストレッチをより効果のあるものにするには、カラダを温めた上で行うとより効果が期待できます。
「カラダを温めるには、カラダを動かさなくてもお風呂でカラダを温めるのでもよいのでしょうか?」この質問には前回の記事でご紹介しているので、ぜひご覧ください。
- 執筆者:
- 町田 晋一