アーユルヴェーダから学ぶ、健康で幸せな食事バランスとは?
アーユルヴェーダ的、理想の食事とは?
体が栄養を取り込み、排泄するためには、1回1回の食事が正しい分量の食べ物でできている事が大切です。アーユルヴェーダではこのバランスをとることのできる簡単な方法があります。それが、オーグメンティング:エクストラクティブ=60%:40%です。
この黄金比が体や心を穏やかにバランスよく保ち、強いアグニ(消化の火)をサポートしてくれるのです。
オーグメンティングとエクストラクティブ
《オーグメンティング》
体に栄養を与え、増大させる食べ物で、血と肉を作り、活力を高めます。マインドを育て、体のエネルギー源となります。主に甘味の食べ物で、砂糖のような甘さではなく、素材そのものの自然な甘さです。
《エクストラクティブ》
排出を促し、抽出するもので、クレンジング(洗浄)作用があります。主に苦味や渋味の食べ物です。
この2つの食べ物をオーグメンティング:エクストラクティブ=60%:40%で摂ることが理想の食事と言えるでしょう。
しかし現代人はエクストラクティブに偏りがち。主な例が「サラダだけ食べる」と言ったようにヘルシーを勘違いした偏った食事をとっている事。このような食事はエクストラクティブの食べ物ばかりでオーグメンティングの食べ物が取り入れられていません。
このような食べ方ばかりしていると、体は常にクレンジング状態に置かれ、バランスが乱れてしまい、
・肌・髪の乾燥
・便秘
・免疫力の低下
・マインドの乱れ
などの症状に悩まされてしまう恐れがあります。
上記の項目に当てはまる方は、食事のバランスが偏っているのかもしれませんね。
これで分かる!オーグメンティングな食べ物とエクストラクティブな食べ物
栄養になるオーグメンティングな食べ物と排出するエクストラクティブな食べ物を表にしてみました。これを見ればどんなものを食べるのかすぐ分かります!
■オーグメンティングな食べ物
<穀物>
米類全般、蕎麦の実、餅、キヌア、オーツ麦、大麦、アマランス
<野菜>
アボガド、サツマイモ、タケノコ、レンコン、カブ、苦瓜(ニガウリ)、トウモロコシ、ズッキーニ、キュウリ、カボチャ
<乳製品>
ギー
<ドライフルーツ>
⇒水に6時間ほど浸すか、火を通す
デーツ、アプリコット、プルーン、クランベリー、いちじく、レーズン
<果物>
⇒その土地で穫れたもの
りんご、キウイ、オレンジ、バナナ、パパイヤ、ライム、桃、さくらんぼ、ベリー類、梨、グレープフルーツ、マンゴー、ざくろぶどう、メロン、いちご
<海藻>
昆布、あおさ、ひじき、海苔、わかめ
■エクストラクティブな食べ物
<豆類>
あずき、ひよこ豆、ひきわりの緑豆、黒のレンズ豆、もやし、大豆
<ナッツ類&シード類>
⇒調理したり水に浸す。
アーモンド、亜麻仁、カシューナッツ、胡麻、栗、マカダミアナッツ、ヒマワリの種ピスタチオ、フェンネルシード
<野菜>
アスパラガス、セロリ、オクラ、ちんげん菜、白菜、ブロッコリー、春菊、ごぼう、しそ、キャベツ、菜の花、ほうれん草、カリフラワー、いんげん、ケール
これを見て普段の食事で何が足りてないか、もしくは摂りすぎているかが分かりますよね。
バランスと質の良い食事で幸せな毎日を。
ご紹介したオーグメンティングな食べ物とエクストラクティブな食べ物はバランスはもちろんですが、もう一つ大事なのが「質」です。
・ファストフード
・コンビニ食
・精製食品
・加工食品
・スナック菓子etc・・・
これらはお腹を満たしますが、体にとっての栄養はあまり期待できないと思います。そして体内のアグニ(消化の火)が弱まってしまうでしょう。
質も考えた食べ物を選び、どうせ食べるなら体が喜ぶ有益なものを摂りましょう。それこそが健康で、毎日が穏やかで幸せに過ごせる秘訣かもしれません。
- 執筆者:
- 工藤 万季