春はデトックスの季節~季節の変わり目を快適に過ごすヨガ~
冬に乱れやすい『腎』と、春に乱れやすい『肝』
東洋医学では、冬には『腎』(腎臓の働きに代表される、老廃物をこし出し冷えやむくみを予防する作用)が乱れやすいと言われています。また、春には『肝』(肝臓の働きに代表される、解毒の作用)が乱れやすいと言われています。
そこで、『腎の経絡』(腎臓の働きに代表される作用を正常にするツボが連なる気の流れ)を整えるツボやポーズと、『肝の経絡』(肝臓の働きに代表される作用を正常にするツボが連なる気の流れ)を整えるツボやポーズを行っていきましょう。
すね~ももの内側のマッサージ
すね~ももの内側には、腎臓・肝臓・消化器系の働きを整える経絡が通っているので、内すねの骨のきわを親指で、内ももを手のつけ根で、それぞれ押すマッサージや、開脚のストレッチで脚の内側の刺激をしてみましょう。
湧泉(ゆうせん)のツボ
腎の経絡は、足裏の中心から足指方向へ進んで、くぼみや行き止まりになる部分のツボ・湧泉から始まります。
湧泉は、腎臓や肝臓のみならず、自律神経のバランスから内臓の働きを整えて、どの季節も健康に過ごすのに役立つツボです。そこを親指でじっくりと押してみましょう。
背中の真ん中と肋骨の右側を養生する
背中に手を回し、背中の真ん中辺りをさすって温めたり、トントンとこぶしで軽く叩いたりします。ここにはちょうど腎臓があるので、腎臓を養生することができます。
また、肋骨の右側下から指を引っかけると肝臓があるので、引っかけるマッサージしたり、手のひらで温めたり、右側の体側を伸ばしてみましょう。
その他ヨガポーズ
前屈をして背中を伸ばすポーズや、背骨をねじるポーズも、腎臓の刺激ができます。英雄座やヤシの木のように、胸を開いてお腹を伸ばすポーズは、肝臓や胃などの消化・解毒の働きを整えます。
おわりに
ヨガでは普段から全身まんべんなく体を伸ばし動かしているので、特定の効果に偏ることなく広くできます。春のデトックスを意識して、内臓の働きを正常にすることで、気の流れを促し、トータルで健康に春を過ごしましょう。
- 執筆者:
- 美宅 玲子