【ピラティスで花粉症対策】自律神経の働きを整えるピラティスの効果
免疫を高めたピラティス
ピラティスは、1900年代初頭にドイツ人のピラーティーズ氏が開発したエクササイズです。ピラティスは、当時第一次世界対戦のドイツ軍の負傷兵がいた病院で、リハビリメソッドとして用いられていました。
ちょうどその頃世界的に感染症が流行し、多数の死者を出していたのですが、ピラーティーズ氏のリハビリプログラムを実践していた病院だけは、一人の感染者も出さなかったのだそうです。
『ピラティスは免疫を高める』という評判が上がりました。
背骨をしなやかにすることが、健康のもと
もともとピラティスは体を動かすリハビリメソッドですが、それがなぜ免疫を上げたのでしょうか。ピラーティーズ氏は、著書の中で「背骨が硬い者は、たとえその年齢が30歳でも、体は60歳である。背骨が柔らかい者は、たとえその年齢が60歳でも、体は30歳である。」という趣旨の言葉を残しています。
ピラティスのひとつの目標は、背骨をしなやかにすることです。背骨には、全身に伝わる神経の束が通り、無意識でも生命がつながっていくための自律神経も当然通っています。その神経の通り・働きをスムーズにすることが、免疫を上げ、内臓の働きを正常に整えることになります。
背骨の動きが硬ければ、神経の通りもスムーズにいきませんが、背骨が柔らかければ、神経の通りもスムーズに行くというわけです。
背骨をしなやかにするピラティス
それでは実際のピラティスで、背骨を柔らかくしていきましょう。
【キャットエクササイズ】
四つんばいになり、息を吐きながら背骨を丸め、尾骨とつむじを下に向けて背骨一本一本を引き離す。息を吸いながらもとに戻り、吐きながら背骨を反らせて尾骨とつむじを上に向けて背骨一本一本を引き離す。
基本的に背骨の間は引き離すようにイメージします。
【ロールダウン、ロールアップ】
膝を立てて座り、息を吐きながら骨盤を後ろに倒して床につけ、それの連なる背骨を下から一本ずつ床へ下ろしていくイメージで、お腹を凹ませながら仰向けになっていきます。
仰向けで再び息を吸った後、吐きながら巻き戻しをするように、頭から背骨一本ずつ起こすように腹筋を使いながら(お腹を凹ませる)起き上がっていきます。できるだけ滑らかな動きを心がけましょう。手を床に着いて押しても構いません。
胸式呼吸と花粉症
ピラティスは、主に胸式呼吸でエクササイズを行います。胸式呼吸は、お腹を引き締めたまま肋骨を動かす呼吸で、交感神経をソフトに刺激します。
花粉症などのアレルギーは、副交感神経が優位に傾き過ぎると症状が重くなるため、胸式呼吸で交感神経を刺激することが、副交感神経への偏りや急激な自律神経のアンバランスを防いで、症状を和らげるとされています。
おわりに
いかがでしたか?ピラティスの意外な作用に驚かれたでしょうか。体は引き締まり、免疫と自律神経の働きを整え、春をより快適に過ごすヒントが詰まっているピラティス。気軽に取り入れてみて下さいね。
- 執筆者:
- 美宅 玲子