今話題の薬膳!!でも薬膳って何??そんな疑問にお答えします。 今話題の薬膳!!でも薬膳って何??そんな疑問にお答えします。
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今話題の薬膳、でも薬膳って何?~国際薬膳調理師が教える「薬膳」の世界~

2017年06月15日
こんにちは。国際薬膳調理師、薬膳ライフバランスプランナーの倉口ゆうみです。最近雑誌や本屋さんで見かける「薬膳」の文字。身体によさそう!ちょっと生活に取り入れてみたい!と思う一方、「気になるけれど、なんか難しそう・・」「薬を使うお食事なの?」と、思う方も多いのではないかと思います。そこで、今回は薬膳ってどういう世界なのかをお話ししたいと思います。

薬膳=自分や誰かを想って作る「思いやりご飯」♡

そもそも薬膳ってどういう定義なのでしょうか。薬膳の定義をお話ししますね。

薬膳とは?【中医学理論に基づいて作られた食事で、その目的は疾病の予防、病気の快復、そして健康を保つための美味しい食事。】

このような定義があります。この定義だけ聞くと「難しいかも・・・」と思うかもしれませんし、やっぱり特別なものなのかなと思うかもしれませんが「寒い時には身体を温めるものを、風邪をひいたら生姜湯を。」って聞いたことありませんか?これも、薬膳の考え方なんですよ。

風邪をひいた時や不調を感じた時、「早くよくなりますように・・・」と、自分の体を労わってお料理をしますよね。その「よくなりたい」という目的と、生姜の身体を温めて、寒さからくる悪い邪気を追い出したいというマッチングこそが薬膳の考え。

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薬膳は食材の性格を把握し、目的にあわせて(例えば不調の改善など)調理法や食材の組み合わせを考えますが、食材の効能を知っていても、今のあなたの身体の症状とあっていなければ食材のパワーが半減してしまいます。食材の効能は今の世の中、調べればすぐにわかりますが自分の体の調子は、自分自身しかわかりません。

大切なのは、今のあなたの身体の声と、食材の持つパワーをマッチングさせてあげること。
だから私は「薬膳は自分や相手を思いやって作る思いやりご飯」だと思っています。

でも、それは普段から自分の心や身体に耳を傾けてあげなければ、不調に気付くことが難しい。だからこそ、普段からご自身の心と身体の声を聞いてあげて欲しいのです。

中医学とは・・・

薬膳の定義で中医学と出てきましたが、中医学とは中国伝統医学のこと。4000年以上も昔から語り継がれてきた医学です。薬膳はこの中医学の理論に基づいているので、中医学と薬膳は切っても切り離せない関係です。今日は中医学の大切な3つのポイントをお話ししますね。

中医学のイメージ
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1. 自然の流れとともに生き、その土地のものを頂こう(身土不二)

住んでいるところによって特産物や四季折々の食べ物って違いますよね。その土地でその季節ごとに出てくる食材は意味があってその時期に収穫されます。

例えば沖縄で収穫されるゴーヤ。ゴーヤには身体の熱を冷ますパワーがあります。沖縄は他の地域に比べると暑いですよね。暑い地域にはこのように身体の熱を冷ます食材が自然とたくさん収穫されます。寒い北海道でゴーヤってあまり収穫されませんよね?寒い地域で身体を冷やすゴーヤをたくさん食べたらどうなるでしょう。身体がどんどん冷えて、冷えが原因で色々な不調が出てきてしまいます。

このようにその土地のものや、四季折々に出てくる旬のものを頂く生活を心がけることを大切にしましょうね、という思いがこの身土不二の考えです。

ゴーヤのイメージ
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2. 心と身体は2つで1つ。バランスを大切にしよう(整体観念)

心と身体はつながっているとよく聞きますよね。中医学では感情と臓腑(内臓)は密接に関係するとしています。例えば「肝」という運動・自律神経系・情緒系を司る臓腑がありますが、怒ってばかりいるとこの臓腑を傷つけてしまい余計イライラしたり、情緒不安定になってしまうと言われています。

また中医学はバランス医学ですので、その不調の部分だけにアプローチするのではなく、身体全体を見てどこのバランスが崩れているのかを見極め、ケアをしていきます。例えば、西洋医学ではたくさんの「〇〇科」が病院の中にありますよね。それぞれの不調によって行く科が異なるのが西洋医学。

でも、中医学は身体全体を見てケアをしていきます。心身のバランスを整えていけば、その痛みの症状が改善されていきますので、中医学は根本的に治療をすると言われています。

身体のイメージ
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3. 人に因る、時(季節)に因る、場所に因る(三因制宜)

「制宜」とは、それぞれの性質や条件に応じて適切な処置をとる、という意味があります。

【人に因る】は人それぞれ、体質も性格も異なるのでその人にあった処置をとりましょうね。という意味です。

中医学の世界では常に自分が基準です。他人と比べるのはナンセンスな世界。とにかく自分を大切にしてその人にあった対応をしていきます。

【時や季節に因る】というのは、天候や気温にあわせて、また、季節にあわせてお食事や生活スタイルをを変えましょうね、ということ。一年中同じスタイルでは身体の機能はうまく働きません。やはり、その時期にあわせた対応が必要です。
 
【場所に因る】は住んでいる場所です。身土不二の部分でも述べましたが、自分が住んでいる場所や気候にあわせて、食事や生活スタイル、服装など変えていきましょうという事。

全国の人がみんな同じものを食べ、同じ暮らしをするなんてどう考えても身体がしんどくなりそうですよね。例えば、東北の人が沖縄の人と同じ生活スタイルや食事をしていたらどうでしょう。寒い北国と南国では全く違う気候なのに、沖縄の人と同じ生活をしたら、身体が冷えて色々な不調が出てくるでしょう。だから、あなたの住んでる土地にあわせた生活を心がけていきましょうね。

町のイメージ
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他人と比べがちな現代こそ、薬膳を生活に取り入れて

薬膳や中医学の世界はとても奥深い世界。そこには数字もなく、計算もない。とてもおおらかでおもしろい世界です。そして、便利になった今の世の中では、昔から大切にされている旬のものを頂くことや、自然の流れに沿って生活する大切さなどを忘れがちです。薬膳や中医学の世界はその大切な部分を思い出させてくれます。

薬膳、中医学の世界は誰と比べることもなく自分を大切にする世界です。誰かと比べてしまうことの多い世の中だからこそ、薬膳を生活に取り入れて自分を大切にする人が増えればいいなと思います。

まずは、薬膳、中医学の基本である「自分の体の調子に耳を傾ける」ということから始めてみませんか?

執筆者:
倉口 ゆうみ

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